冷たいものを食べたときなどにしみる知覚過敏。歯を強く磨きすぎていたり、歯周病などにより歯茎が下がることが原因だとか!? 知覚過敏をケアできるアイテムをご紹介。併せて、矯正といった保険適用外のケアについてもお届けします!
教えてくれたのは
歯科医師、口腔外科医 新谷 悟先生
東京銀座シンタニ歯科口腔外科クリニック院長。2019年に歯科口腔外科医として「ベストドクター」に選出される。著書は『歯と歯ぐきを強くする噛みトレ』(アスコム)など。
まだまだ気になるお口のトラブル <知覚過敏>
強いブラッシングなどで、歯の象牙質が露出すると起きやすい
「冷たいものを食べたときなどにしみる“知覚過敏”は、歯を強く磨きすぎていたり、歯周病などにより歯茎が下がることが大きな原因。歯茎が下がると歯の象牙質という部分が露出しますが、象牙質表面には象牙細管という細い管が開いていて、この奥にある神経へ刺激が伝わり、しみる、痛いなどの症状が現れるのです」
象牙質を薬で覆う治療も。市販の知覚過敏向け歯磨き粉も◎
「歯科医院では、露出した象牙質を薬で覆って外部からの刺激を遮断する方法で治療をします。改善しなければ、樹脂などで物理的に象牙質をカバーする方法などもあります。市販の知覚過敏向けの歯磨き剤などでも症状は予防できるので、まずは試してみて。また、歯を強く磨きすぎないようにし、歯周病は早めに治療を」
歯の根元までケアし、知覚過敏によるしみる痛みも防ぐ。クリニカアドバンテージ NEXT STAGE+知覚過敏ケア ハミガキ 90g ¥600(編集部調べ)/ライオン
知覚過敏で歯がしみるのを防ぐほか、歯周病予防など7つの機能が。シュミテクト コンプリートワンEX 90g ¥596(編集部調べ)/グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン
保険適用外のケア
“銀歯をセラミックにしたい”“矯正をしたい”など、保険はきかないけれど、気になる歯科医院でのオーラルケアが以下の3つ。行うメリットや方法などについて新谷先生が解説。
銀歯をセラミックに
不調が改善したり、見た目も美しくなるのでおすすめ
「銀歯など金属の詰め物をしていると、金属アレルギーで口内炎が起きたり、味覚障害が起きたりと不調の原因になる場合が。セラミックやジルコニアに替えると不調が改善することも多く、白い色なので見た目も美しくなります。奥歯の詰め物の場合、セラミックは1本¥70000〜、ジルコニアは¥50000ほどが目安」
矯正
最近主流のマウスピース矯正なら目立たず短期間でできる
「歯並びが悪いと、見た目の問題だけでなく、歯磨きがしにくく虫歯にもなりがちなので矯正はおすすめです。最近主流のマウスピース矯正は、目立ちにくく、費用も比較的安く、軽い矯正なら3〜4カ月で終わる場合も。ただ、大きく歯を動かす場合などはワイヤーが適切。費用は治療期間によって異なります」
口の菌活
サプリメントで口内の善玉菌を増やす!
最近話題なのが口の菌活。「口の中の清掃が行き届いていないと口内に悪玉菌が増え、歯周病や虫歯、口内炎などを招きやすくなります。最近、口内の善玉菌を増やすサプリメントが市販され、なめるだけで手軽に善玉菌を増やせます。夜寝る前などにとるのがおすすめ」
口の中に定着しやすいヒト由来の乳酸菌L.ロイテリ菌プロデンティス菌株のサプリメント。トローチタイプ。プロデンティス 30錠 ¥3000/バイオガイアジャパン
イラスト/五月女ケイ子、きくちりえ〈Softdesign LLP〉 取材・原文/和田美穂 構成/渡辺敦子〈BAILA〉 ※BAILA2020年6・7月合併号掲載
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