美容家・石井美保さんが、日常から気をつけていることとは? 日傘なしでは出かけない、シャワーは顔に当てないなど真似したい(真似できない?)美へのこだわりを聞いた。
【列伝1】コートの季節以外、日傘なしでは出かけません
「何をどう頑張っても、紫外線から徹底ガードすることなくして美肌はないわけですから! 『早くない?』と言われても、日傘で物理的にシャットアウトするのがいちばんの対策。春夏秋は着るお洋服によって日傘の色やデザインも数種類そろえています。コートを着る11月~3月上旬の期間は、太陽光の角度が真夏のように真上からではないのもあって日傘は差さず、日焼け止めで対応しています」
【列伝2】シャワーは意地でも顔に当てません
「洗顔で“冷たすぎない水”を徹底しているのに、シャンプーをすすぐときのお湯を顔に当ててしまってはもとも子もなくなります。しかもシャンプーの界面活性剤はスキンケアよりも強力なものが多いので、それを顔に触れさせたくなくて……。片腕で髪の生え際をガードして、後頭部を倒し、顔には絶対にかからないよう、シャワーで洗い流してます」
【列伝3】真夏は夜行性の生き物です
「子どもの頃はいわゆる地黒。だから今も多分、何の紫外線対策もせずに炎天下に5分いたら、あっという間に日焼けして真っ黒になってしまい、それを取り戻すにはきっと4年も5年もかかることに。そんな自覚があるから、夏の間は極力、日が沈んでからしか外出しません。私の人生にはビーチで日光浴とかあり得ないんです」
【列伝4】皿洗いはたとえ真冬でも素手&冷水です
「ゴム手袋のラテックスが苦手なのと、手で感じる感覚が鈍るのが嫌いなため、お皿洗いは素手で行う派。手が荒れそうと思うかもしれませんが、お湯を使わなければ意外にOK。1回でも熱いお湯で洗うと脱脂されて手がガサガサになりませんか? だから洗顔は絶対に水orぬるま湯じゃなきゃダメだって、わかるでしょ?」
【列伝5】いつだって、自分で人体実験!
「そもそもがオタク気質で『これを使ったらどうなるか』を突き詰めずにはいられないんです。使用した化粧品だけでなく、美容クリニックでのレーザーや自分のサロンRicheでの施術など、ビフォーアフターで肌がどう変わったかをとにかく細かくチェック。自分の体と肌を使って毎日、人体実験をやっているようだな、と思います。今は伝える立場でお仕事をしているので、より真剣に、実験結果をご報告しているような感覚ですね」
【列伝6】てんぷらも白い砂糖も人生から引退
「30代前半は多忙で睡眠時間4時間、食事は一日1食、それも菓子パンのようなものばかりという生活をしていた時期も。40歳を前に透明感を損なう黄ぐすみの原因、糖化対策として白い砂糖を極力オフする生活にシフト。上質な油は肌のためにとりますが、てんぷらやフライなどの揚げ物(特に揚げたてじゃなく冷めたもの)は酸化した油の塊に見えてしまうので避けるようにしています」
【列伝7】肌をこするのが嫌すぎてアイメイクはnotワイプbut点置き
「私は“こすらないスキンケア”を徹底していますが、それはもちろんメイクも同様。特に目もとの皮膚は顔のほかの部分よりも薄くデリケートだから、摩擦は色素沈着に直結! だからアイシャドウはブラシやチップでワイパーのように広げるのが普通のやり方だと思いますが、私はチップで色をとってチョンチョンとのせ、力の入りにくい薬指で優しくぼかす方法でアイメイクをしています」
美保さんおすすめのスイーツやスープレシピは間違いない美味しさと周囲でも話題!
「何事も徹底的に!」な美保さんのオタク気質は、食べ物にももちろん発揮。白砂糖を使わなくても味気なくないヘルシースイーツを探索。結果、美保さんからの手土産はいつも美味しすぎるとグルメな美容のプロたちの間で話題に♡ 胃腸に消化の負担をかけないためのスープ美容も追求。味にも健康にもこだわり抜いたレシピは、書籍化もされたほど。
『and so on』の和紅茶 香る和漢チーズケーキ
『パレスホテル東京』の ヴィーガンクッキー缶
美肌につながる♡ 白キクラゲと塩麹鶏の生姜スープ
イラスト/いいあい 取材・原文/平 輝乃 ※BAILA2024年6月号掲載