肌という大陸はこれら美肌菌がすむ菌社会だった!
美肌菌界のリーダー【善玉菌】
嬴政(えいせい)
後の始皇帝となる秦国の若き王。泰平の世のため中華統一を目指すカリスマ性で、あまたの菌を導く!
信(しん)
合言葉は「天下の大将軍になる!」。政の“剣”として、ときに反乱を起こした菌を鎮めたり頼れる実戦部隊。
転じては、必要な民【悪玉菌】
成蟜(せいきょう)
クーデターを起こす政の義弟。部下を使って暗躍するが、つき従う勢力も多く味方になれば頼もしい一面も。
呂不韋(りょふい)
一介の商人から臣下の最高位まで上りつめる。嬴政の政敵にして秦国の最大派閥。頼むからおとなしくしてて。
情勢を見て立場を変える【日和見菌】
王騎(おうぎ)
圧倒的な武力で中華に名を馳せる大将軍。真意が読みにくいが、認めた人物には敬意を払い強い味方となる。
騰(とう)
ちょいちょいおちゃめな王騎の副官。王騎も認める武力と指揮力ゆえ、菌社会を統べるには仲間にしたい人物。
善玉菌とは?
表皮ブドウ球菌や、善玉アクネ菌。日和見菌を従え、悪玉菌とも「戦わずに」共存し、平和な菌社会を築くリーダー的存在。潤いとハリのもとをつくって、肌を守る。
〈好きなすみか〉
肌表面と角層の中がすみか。水分と油分のバランスが整った、湿地を好む。苦手なのは乾燥した肌。増殖しづらく、食べ物も不足。不要な菌が入り込んでも追い払えない。
〈好きな食べ物〉
大好物は汗と皮脂。これらを食べてグリセリンなど保湿成分を生み出す。スキンケアや食事で与えられた乳酸菌、脂肪酸(セラミド、スクワランなど)にも目がない。
悪玉菌とは?
アトピー性皮膚炎の原因菌といわれる黄色ブドウ球菌や、ニキビの原因菌となる悪玉アクネ菌が代表格。のさばると肌荒れするが、ときに外来菌を排除する役割も。
〈好きなすみか〉
黄色ブドウ球菌は、紫外線を浴びたり、乾燥したりして弱った肌が大好き。悪玉アクネ菌は、空気の通わない毛穴の奥がすみか。古い角層がたまってふさがれた毛穴が最高。
〈好きな食べ物〉
黄色ブドウ球菌の大好物は、傷口やバリア機能の落ちた肌の分泌物や代謝物。悪玉アクネ菌が好むのは酸化した皮脂。食べた結果、化膿や炎症の原因となる物質を出す。
日和見菌とは?
肌のバリア機能に加勢したり、逆に肌にトラブルを引き起こしたりとくえないヤツ。善玉菌がリーダーシップを発揮し、勢力を保っていれば、「善玉仕事」をしてくれる。
〈好きなすみか〉
すみかは菌によってさまざま。角層、毛穴、ときには口腔内からやってきてすみ着く、放浪癖のある菌も。そのときのすみかの環境次第で、善玉にも悪玉にもなる。
〈好きな食べ物〉
雑食。ほかの菌が食事をした代謝産物を食べることもあり、何を食べたかで、肌にとって有益かトラブルのもとかが決まる。善玉環境で食事をしてほしいものだ。
信の部隊の軍師となった、着ぐるみ姿もチャーミングな山の民の少女。その頭脳は善玉菌陣営に欠かせない。