今回は香水がテーマです。グッチとジバンシイから発売される2022年秋の新作香水をご紹介。さらに先日、発表会でトム フォードの人気香水と、香りのレイヤードの仕方を教えていただきました。とっても参考になったので、そちらもご紹介いたします!
上品さと優しさ。「グッチ フローラ ゴージャス ジャスミン オードパルファム」
グッチ フローラ ゴージャス ジャスミン オードパルファム 50ml・14300円/100ml ・20020円
まずご紹介したいのは9月7日に発売された「グッチ フローラ ゴージャス ジャスミン オードパルファム」。
喜びに満ちあふれた #FloraFantasyの世界を描いた「グッチ フローラ」コレクションの、2つ目のフレグランスです。
新フレグランスはジャスミンの香りをフィーチャー。ミドルノートに稀少なエジプト産ジャスミングランディフローラム アブソリュートを用いて、気高さと優しさを想起させます。ラストノートはサンダルウッドとベンゾインが溶け合い、官能的な余韻が残ります。
「グッチ フローラ」の新しい世界観が堪能できるパケやギフトボックスも素敵!
そして、パケの素敵さも格別。ギフトボックスは、もはや夢の世界のよう…!
ボトルの中央にやボックスに施されたのは、アレッサンドロ・ミケーレによって生まれ変わったフローラルプリント。
「希望」や「守護」を意味する石、ターコイズにインスパイアされたというターコイズカラーに包まれて、幻想的な雰囲気です。
秋冬はの香りと小物を合わせて、コーディネイトの楽しさや喜びを満喫!
私がこの香りに出会い、ストーリーを読んだときに“こんな女性になりたい!”って思いました。
喜びに満ち溢れていて、上品。そして「甘い」じゃなくて「優しい」。ほんのり余韻がある…まさに理想の大人の女性です。
秋冬、この香りをあわせたいのは表情のあるマフラー、冬素材のイヤーマフ、ドラマティックなグローブ。
香りも小物もプラスせずに外出はできますが、「ゴージャスジャスミン」の世界観のとおり、コーディネイトを楽しんで外出したいと思っています。
個人的に、「グッチ フローラ」は、コレクションでも新たな解釈がなされるたびにときめく永遠のアイコン。今回はマイリー・サイラスを起用した広告キャンペーンも素敵です。
新しい自分を手に入れるスリル。「ジバンシイ ランテルディ オーデトワレ」
ランテルディ オーデトワレ 35ml・8800円/50ml・10450円/80ml・12870円
ランテルディ ボディミルク 200ml・7260円
9月2日に発売されたのはジバンシイのアイコニックな香水「ランテルディ」。意味は「禁断」です。
オレンジブロッサム、チュベローズ、ジャスミン、ビターオレンジのホワイトフラワーノートと、センシュアルなムスクが心地よいアンダーグラウンドノートが大胆なコントラストを織りなします。
「きらめくような禁断のジュエリー」というキャッチコピーの通り、その人を印象づける、蜜のような甘さがアクセント。
オーデトワレとともにボディミルク(写真)やシャワーオイル、ボディミストも同時発売されています。
‟きちんと感″のある時計やジュエリーを、大胆に変身させる「ランテルディ」の香り
ランテルディに出会ったとき、甘美な香りにドキドキしてしまいました。最近忘れかけていた香りを身にまとったようで。
ショーメの時計と一連パールのミキモトのネックレスは、仕事で「きちんとした女性に見えたい」日によくつけているセット。けれど、ここにランティルディの香りをまとったら、身に着けるのはジャケットではなくブラックドレス。
この香りをまとうと、いつものジュエリー、ちょっと違ったイメージでつけてみようかな、少し冒険したファッションを楽しもうかな…などと、おしゃれ心がムクムク。「新たな自由をもたらす、禁断のスリル」のパワーってすごいです。
ちなみに、「禁断」というネーミングには、とってもチャーミングなエピソードがあります。
1957年、ユーベル・ド・ジバンシイがオードリー・ヘップバーンのためにフレグランスを生み出し、この香水を発売してもよいかオードリーに尋ねたところ、「お気に入りの香水だから、私以外は使ってはダメ」と言ったから「ランテルディ」(禁止)が誕生したそう。
このメゾン初のフレグランスは、2018年に、「自分自身を解放し、新しい自分を手に入れる」スリルとパワーを体現した「ランテルディ オーデパルファム」として生まれ変わりました。
香水のストーリーを知ると、インスピレーションがわいてきますよね。歴史のあるブランドならではの愉しみです。
レイヤードするラグジュアリー。「トム フォード ホワイト スエード」と「トム フォード ローズ ド リュスィー」
トム フォード ホワイト スエード オード パルファム スプレィ 50ml・34650円
トム フォード ローズ ド リュスィー オード パルファム スプレィ 50ml・34650円
既存の香水ですが、ぜひご紹介したいのがトム フォードの香水。
ご存じ、トム フォード氏はデザイナー、映画監督、フォトグラファーであり、建築学も学んだ中での感性を生かし、幅広いクリエイティブ分野を中心に活躍しています。
BAILA周りでも愛用者が多く、以前取材したフィギュアのイケメンコーチ、ステファン・ランビエール氏もご愛用(記事はこちら)!
まず、一番のおすすめは「ホワイト スエード」(左)。ブルガリアン ローズをゴールデン サフラン・タイム・マテ茶・オリバナムとブレンドし、スズランの甘い香りを加えてアンバーとサンダルウッドで際立たせています。
フローラル ムスクとレザー スエードという二つの様相、フェミニンとマニッシュの二面性がこの上なく優雅に昇華されていて、癖になる、虜になる香り。
こうお伝えすると、重めの香りかな?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、複雑だけど美しい軽やかさといいますか、働く大人の女性が毎日つけても違和感ゼロの香りです。
香りのレイヤードをコーディネイトにたとえてみると。
「ホワイト スエード」は単一でも素敵な香りですが、レイヤードのベースとしてもおすすめとのこと。
先日、発表会でレイヤードの仕方を教えていただきました。「ホワイト スエード」に合わせていくつか試したもののうち、私が気に入ったのは個性の強い「ローズ ド リュスィー」とのレイヤード。
快活でスパイシーなホワイト ペッパー オイルとウッドの香りと溶け込ませ、セクシーでしなやかなブラックレザーも感じられる「ローズ ド リュスィー」。
優雅な「ホワイト スエード」と魅惑的な「ローズ ド リュスィー」の香りをレイヤードすると、軽やかながらもより奥行きのある、唯一無二の印象に変化しました。
ファッションのコーディネイトでたとえてみれば、トレンチコートやTシャツといった永遠に魅了されるアイテムに、あえて「さりげなくない」バッグや靴、ジュエリーをプラスする感覚。
男性性と女性性、ベーシックとアクセント小物…違った魅力をミックスする感覚で、香りのレイヤードを楽しめるイメージです。
レイヤードのコツは、お腹や脚などに、重めの香水(ここでは「ローズ ド リュスィー」)を1プッシュ、次に軽め(ここでは「ホワイト スエード」)を2プッシュ、だそうです。
「トム フォード」の店頭では「フレグランス スタイリング コンサルテーション」を行っており、全26種ある香りの中から、一人一人の好みや試してみたい香りのヒアリングをして、その人らしいベストな香りやレイヤリングの提案をしてくれます。
香水や香りに詳しくない人も、自分のファッションの好みやライフスタイルをお話して試してみると、「私はこれが好きだったんだ!」と、まだ見ぬ自分に出会えると思います。香水を選ぶ醍醐味はまさにそこ。
単一の香りもいいですし、複数の香水でレイヤードを試せる機会はとっても貴重だと思います。香りへの知識や興味も、きっと増してくると思います。
目に見えないからこそ、香りがもたらすインスピレーションは無限。
香水がもたらすものは、モノではなく、コト。新しい自分を発見するきっかけにもなるのではないでしょうか。
今回、自分の20代からの香水や香りの体験を思い出しました。あの香りに出会わなかったら、その後の人生が違っていたかもしれない…。大げさでなく、そう思います。