10年くらい前、「回転銀河」連載中に出会った海野つなみさんも、そんな漫画家さんのひとり。
放映中のドラマが大好評! 「逃げるは恥だが役に立つ」の作者です。
「高台家の人々」の木絵や「逃げ恥」のみくりのように、主人公の妄想だけでかなりのページをさき、またそこが面白い漫画ってスゴイ。
ドラマは初回放送後から大反響! 新垣さん、星野さんの二人の空気感が本当に可愛くて、編集部にも毎回ムズキュンしているファン多し。石田ゆり子さんの百合ちゃん、古田新太さんの沼田さんも、も~ピッタリすぎるぞ! 発売中のバイラ12月号には星野源さんのインタビューも載っていますので、チェックしてみてください。
”美しき悪魔”天野兄弟の回、ではなくその天野兄弟には歯牙にもかけられていない、地味な手芸部部長の一日を描いた「わたしの一日(KC KISS5巻収録)」が良い。そうそう、漫画の主人公やヒロインにはなれない地味な高校生だって、毎日なかなか楽しいよね、って感じ。
未来の地球、英国自治区の寄宿学校に、トアンという惑星から王女が留学(亡命)してきたことからストーリーはどんどん展開。住み込みのメイド・サリーと王女ジノンの友情やそれぞれの恋愛話にも引き込まれますが、寄宿学校・ベネディクト女学校生徒のみんながただワイワイ話しているシーンも好き。自分がずっと共学人生だったので、女子しかいない学校(しかも寄宿)の雰囲気に惹かれるのかもしれません。
金曜の夜、非日常な甘い気持ちに浸りたいときにオススメ。
中学時代に同級生だった47人の高校一年生が、そろって集団飛び降り自殺をするところから物語は始まり、ページが進むにつれて時系列はさかのぼっていきます。何故みんなで手をつないで学校の屋上から飛び降りたのか、だんだんと見えてくる様子にゾクゾク。集団心理って怖い。
ご本人は「忠臣蔵をモチーフに自分が描くなら…と想像をふくらませた」と書かれていましたが、最後のコマがせつなくて…
日常からSF、童話の世界と舞台はガラリと変わっても、どの漫画も絶対にハズレなし。気になったらぜひ、手にとってみてください。(やまみ)