【ブルガリ(BVLGARI)】が、人気ファッションブランド【アンブッシュ(AMBUSH)】とコラボレーション! ヘビをモチーフとし、ブランドを象徴する「セルペンティ(Serpenti)」ハンドバッグ&アクセサリーの限定カプセルコレクション「Serpenti Through the Eyes of AMBUSH」を限定発売中です。一方は約135年の歴史を誇るイタリアの老舗ハイジュエラー、もう一方は発信力にあふれる新進気鋭の東京ブランド。まったく異なる世界観のブランドどうしがタッグを組むことでいったいどんなプロジェクトが実現したのか、【アンブッシュ(AMBUSH)】クリエイティブ・ディレクターのYOONさんにお話を伺いました。
YOONさんは「国際女性デー(=International Women’s Day:3月8日。女性への差別撤廃と女性の地位を訴える日として国連が制定した記念日)」を記念して、ブルガリ ジャパンが毎年主催し、創造性・知性・才能にあふれ、さまざまな業界で活躍する女性を表彰する『ブルガリ アウローラ アワード』を2018年に受賞。その後、アクセサリー事業本部マネージングディレクターと意気投合し、今回のコラボレーションが実現したのだそう。
「AMBUSH × BVLGARI」トップハンドル(24 x 18.5 x 11)¥320000/ブルガリ ジャパン(ブルガリ) ※日本限定カラー
【YOON/ゆん】
アメリカ育ち。大学時代からのパートナーであるアーティストVERBALさんとともに、2008年に 【アンブッシュ®︎(AMBUSH®)】をスタート 。2017年に「LVMH Prize」(=LVMH Prize for Young Fashion Designers:2013年11月、若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的に設立されたアワード)のファイナリストに選出され、世界中のモードアディクトに愛される新進気鋭の東京ブランドです。2019年春夏シーズンより【ディオール メン(Dior Men)】のジュエリーデザインディレクターもつとめています。
インスピレーションを求めて出会った、色あざやかなニシキヘビの世界にひと目ぼれ!
@tylersphotos
【ブルガリ(BVLGARI)】の「セルペンティ」は、知性・生命力・官能などの象徴として古代から人間の歴史と深く関わる神秘的な存在・ヘビをモチーフにしたブランドを代表するコレクションです。2017年から、さまざまなクリエイターとのコラボレーションを通して「セルペンティ」の新たな魅力を表現するプロジェクト「Serpenti Through the Eyes Of」をスタートし、今回初めて女性デザイナーを起用したそう。思わず触れたくなるようなコロンと愛らしいフォルムと、見るだけでパワーをもらえるビタミンカラーパレットに惹かれます。
YOONさん(以下Y)「わたし、ヘビに対してちょっと怖い印象があって(笑)自分のデザインにも反映したことがなかったので、なぜ【ブルガリ(BVLGARI)】は大事なコレクションのモチーフにわざわざヘビを起用したんだろう、イタリア文化のなかでヘビはどういう意味を持つんだろう、動物としてどんな生態系なんだろう...などと、ヘビについて調べることからスタートしました。まずはヘビそのものに対して興味を持たないことには、よいアイデアは浮かばないと思ったんです。そして自分が好きになれそうなヘビのチャームポイントを徹底的にリサーチした結果、東南アジアのジャングルに生息する色あざやかなニシキヘビたちの写真を見つけ、ひと目で心を奪われてしまったんです。グリーンやパープル、ピンク、ブルーなど、彼らが生まれながらに持つ自然そのものの鮮烈な美しい色あい、体をくねらせて動く身体のしなやかさ、そして木の上でくるくると丸まって休む愛らしい習性などを知ってはじめて“可愛い♡”と思えたんです」
「AMBUSH × BVLGARI」トップハンドル(24 x 18.5 x 11)各¥320000/ブルガリ ジャパン(ブルガリ)
お気に入りは、さまざまなコーディネートに合わせて楽しめる3WAYバッグ!
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取り外し可能なショルダーストラップとベルトつきで、クロスボディバッグ・ウエストバッグ・クラッチバッグと3WAYで使える「AMBUSH × BVLGARI」ベルトバッグ(各¥270000)は「さまざまなコーディネートに合わせておしゃれを楽しんでほしい」というYOONさんの思いが詰まった会心のモデル。
Y「自然界のヘビが持つ鮮やかな色や体のしなやかさを表現するのと同時に、女性たちが手に持ったときに“愛おしさ”のようなものを感じていただきたいと思い、ふわふわとソフトな手ざわりのナッパレザーを使ったキルトデザインで、全体的にやわらかな印象のバッグに仕上げました。ヘビモチーフの留め具までバッグ本体と同じナッパレザーで統一し、瞳にはブラックオニキスやマザー・オブ・パールを入れて、ハイジュエラーである【ブルガリ(BVLGARI)】ならではのラグジュアリー感も意識したんです。パンプスにもスニーカーにもマッチして、コーディネートで遊べるように、ウエストバッグ・クロスボディバッグ・クラッチバッグと3WAYで毎日使えるようなデザインに。わたし自身も早く使ってみたいと思える自信作です」
「AMBUSH × BVLGARI」ベルトバッグ(15.5 x 18 x 6.5)各¥270000/ブルガリ ジャパン(ブルガリ)
ハート型コインパースやロゴ入りカードホルダーなどのレザー小物も充実
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バッグのほかにも、ミニ財布やコインパース、カードホルダー、ブレスレットなどのレザー小物をラインナップ。
Y「ナッパレザーのブレスレットは、木の枝にくるくると巻きつくヘビのポーズをそのままデザインに。コインパースがハート型なのもヘビの自然な寝姿をモチーフにしたもの。Instagramでヘビを飼っている人の投稿を見て、ペットのヘビがハート型にとぐろを巻いて寝ることを知ったんです...自分で調べなければ絶対に知り得なかったヘビの可愛らしい習性♡ カードホルダーやミニ財布にあしらわれている【ブルガリ(BVLGARI)】と【アンブッシュ(AMBUSH)】のロゴデザインは、うちのロゴを天地逆転させて下に添えることで、まったく世界観の異なる2つのブランドが、ヘビのようなとぐろの形を描いてぐるぐるとつながるさまを表現したかったんです。自然な動き、自然な色、すべてヘビという生命体から直接インスパイアされたアイデアを『セルペンティ』のストーリーとリンクさせています」
(左から)「AMBUSH × BVLGARI」ブレスレット¥50000・「AMBUSH × BVLGARI」コインパース(10 × 11.5 × 2.5)¥63000・「AMBUSH × BVLGAR」クレジットカードホルダー(10 x 7)¥34000/ブルガリ ジャパン(ブルガリ)
日本限定カラーのホワイトも登場! 老舗のものづくりの姿勢に学んだこと
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【ブルガリ(BVLGARI)】とのコラボレーションに臨むにあたり、創業135年の歴史を誇るハイジュエラーのクリエイションを実際に学ぶべく、本拠地のイタリアへ足を運んだというYOONさん。ローマ本社やファクトリーを回り、ファインジュエリーやレザーグッズの製作過程を数日間かけて見学したそう。【ブルガリ(BVLGARI)】最大の魅力って何でしょう?
Y「“ファミリー感”です。圧倒的に長い歴史を持つ大企業なので、最初はコンサバティブなイメージを持っていたのですが、いざ中に入ってみるとみなさんがとても温かく迎えてくださり、家族のような愛情と絆の深さを感じました。その愛はものづくりの姿勢にも表れていて、卓越した技術を持つ熟練の職人が、ひとつひとつの工程を手作業でていねいに仕上げることで、情熱が商品へと見事に凝縮されており、本当に素晴らしかった。そんな135年もの歴史を紡いできたブランドに対して、その厳格ともいえる“コード”とリンクさせつつ自分ができることは何だろう、と考えるのは楽しかった。私のアイデアにも一切NOがなく、何でもウェルカムな姿勢で聞いてくださいました。とても喜んでいただけたし、こうして素晴らしい形にアウトプットすることができてうれしいです」
(左から)「AMBUSH × BVLGARI」トップハンドル(24 x 18.5 x 11)各¥320000・「AMBUSH × BVLGARI」クレジットカードホルダー(11 × 7.5 × 1)¥44000・「AMBUSH × BVLGARI」コインパース(10 × 11.5 × 2.5)¥63000/ブルガリ ジャパン(ブルガリ) ※日本限定カラー
NYで撮影されたキャンペーンビジュアルには人気クリエイターやスーパーモデルが集結!
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人気カルチャーマガジン『i-D』のファッションディレクター、カルロス・ナザリオさんがディレクションし、フォトグラファーのタイラー・ミッチェルさんが撮り下ろした豪華キャンペーンビジュアルも必見! ベラ・ハディッドさん(左)、エレン・ローザさん(中)、シャオ・ウェン・ジュさん(右)ら、YOONさんご自身も交流を持つモデル陣のスーパー豪華な顔ぶれに「新型コロナ禍下でもこんなスターたちがYOONさんのためにそろうのか!」と感動で震えてしまいました...非常事態宣言下でも、ネットを駆使して常にポジティブなアクションをとり続けたYOONさんの努力のたまものです。
Y「世界中みんなネットで繋がっているので、新型コロナ禍下でもさまざまなプランを立てて相談し合ったりして、普段と同じリズムで仕事を続けました。みんなと実際に会うことが難しくなるのなら、不安がるよりも先に、デジタルのパワーを利用して積極的に繋がっていくしかないな、と前向きにとらえています」
(左)「AMBUSH × BVLGARI」ベルトバッグ(15.5 x 18 x 6.5)¥270000・(中・右)「AMBUSH × BVLGARI」トップハンドル(24 x 18.5 x 11)各¥320000/ブルガリ ジャパン(ブルガリ)
新型コロナ禍の今こそ、自分のファッションスタイルを見つけるチャンス!
最後に、新型コロナ禍下で世界中の多くのファッション関連企業が苦境に立たされるなか、YOONさんがクリエイターとして今考えていることを伺いました。
Y「新型コロナの影響で、ファッションだけでなく、あらゆる価値観やユーザーから求められるものの基準が大きく変わろうとしています。でも、長い歴史を持つ企業やブランドほどこれまで培ってきた実績があるし、従来のやり方や商品を抜本的に変えることはとても難しい。でも、これから新しく世の中に提案する商品やサービスは、今わたしたちが生きている世界や生活のニーズに本当に合っているのか?と常に自問自答しながらチャレンジしていくのがベストだと思うんですよね。今、わたしが注目しているキーワードのひとつに“自分がラク”というのがあります。“ラク”というのは、カジュアルでシンプルという意味ではなくて、“もっと長い時間、自分が身につけていたくなるような好きな服か?”という、自分軸のマインドから導かれてきた言葉。わたしが『セルペンティ』のカプセルコレクションをデザインするにあたってヘビを好きになろうとしたように、この服を好きになるためには(あるいは、この服を好きになってもらうためには)自分からどういうアプローチが必要なのだろうか?という観点を持つことが、本当に自分に似合うスタイルを見つける近道であり、お客さまに受け入れられる商品やサービスを提供できるヒントとなり、ファッションに関わる仕事をしていることの醍醐味だと思いますよ」
今回ご紹介した「AMBUSH × BVLGARI」カプセルコレクションは、「ヘビというちょっと怖いモチーフの高級なバッグやレザーグッズを、毎日ずっと持っていたいと思えるほどの可愛いお気に入りにしたい!」というYOONさんの率直なアプローチにより、従来の「セルペンティ」コレクションのイメージをよい意味であざやかにくつがえしつつ、【ブルガリ(BVLGARI)】の素晴らしいクラフツマンシップやラグジュアリーな世界観をより身近に感じられる素敵なラインナップになっています。新型コロナ禍下でいまいちパッとしない毎日のパワーチャージャーとして、ぜひお手元にお迎えしてみてはいかがでしょうか?
【お問い合わせ先】 ブルガリ ジャパン ☎️ 03-6362-0100
写真提供/ブルガリ ジャパン 取材・文/沖島麻美 ※( )内の数字は(高さ × 幅 × マチ)のサイズ表記で、単位は㎝です。 ※掲載されているのは2020年9月10日時点での情報で、実際の店頭や公式サイトでは予告なく変更になる場合があります。