30代、そろそろずっと持っていたい上質バッグを手に入れたいお年頃。働く毎日と理想の自分を託せる私的アイコンに出会うには? 確かな審美眼をもつスタイリスト加藤かすみさんがアンサー。
スタイリスト
加藤かすみ
BAILAをはじめ、数多くのファッション誌や広告などで活躍する人気スタイリスト。トレンドをセンスよく取り入れたシンプルなスタイリングに、働く30代からの支持も厚い。小物上手としても定評あり。
1.シャネルのバッグ3選
「シャネルの絶対的アイコンといえば、このフラップ型。決して古びず、常に新鮮に見えるパワーがあります。新しい素材や色が毎シーズン登場するなか、“これだ!”と思う出会いが訪れたら、手にして間違いありません」(加藤さん)
シャネルのラフィアのフラップバッグ
タイムレスな形だからこそ、素材や色は無条件にときめくものを選んで正解。今季注目の新作は軽快なラフィア素材。黒パイピングと白レザーのチェーンがシックに映える。ふたを開くとダブルCが輝くレザーのポケットが。バッグ(16.5×25×6)¥1189100/シャネル (シャネル) カーディガン¥93500/ マディソンブルー シャツ¥35200/ ガリャルダガランテ 青山店(ガリャル ダガランテ) パンツ¥31900/マルテ ィニーク ルミネ横浜(マルティニーク)
シャネルのメタリックのフラップバッグ
不変のエレガンスが宿るシャネルのキルティング バッグは今季、いつも以上に心躍るプレイフルな顔ぶれ。なかでもゴールドメタリックと星形チャームがとびきりキャッチーなバックパックは、自分が自分のために着飾る楽しさを思いださせてくれる。バッグ(18.5×23.5×8.5)¥1123100/シャネル(シャネル)
シャネルのラフィアのフラップバッグ
アクセサリー代わりになるノンシャランなミニバッグも気になる存在! 白のインターレースチェーンとピンクのライニングがフレッシュなラフィア素材のミニショルダーに、軽やかな〝今〟のレディ像を映して。バッグ(14.5×17×6) ¥991100/シャネル(シャネル)
2.ディオールのバッグ3選
ディオールの「ミス ディオール」
「横長のフォルムや、クラッチ持ちもできる短めのトップハンドルなど、“カチッとした黒”なのに、いい意味で抜けてる。そのバランスが働く30代にぴったり!Tシャツからセットアップまで幅広く似合います」(加藤さん)
「ミス ディオール」シリーズから新登場した「カナージュ」ラムスキンのバッグは、整理しやすい内ポケットや調節可能なチェーンストラップつき。品のよさがぎゅっと詰まったルックスとフレキシビリティを両立した“シーンレスな黒”を味方に。バッグ(14×24×7.5)¥595000/クリスチャン ディオール (ディオール) ジャケット¥201300・スカート¥159500/マディソンブルー ニット¥71500/エストネーション ピアス¥113300/ボロロ 靴¥154000/デ・プレ(ディア フランス)
ディオールの「30 モンテーニュ」
メゾンが始まった象徴的な場所、パリのモンテーニュ30番地をその名に冠すアイコンにミニバケット型が仲間入り。小粋にトップハンドルを持って歩いても、アクティブに斜めがけしても絵になる。バッグ「30 モンテーニュ」(18×17×8)¥380000/クリスチャン ディオール (ディオール)
ディオールの「ディオール ブックトート」
毎シーズン新たなマテリアルでワクワクさせてくれる「ディオール ブックトート」。「カナージュ」モチーフが表現されたシアリング素材がなんともシックで愛らしい。リュクス感のあるブラックも大人心くすぐる。バッグ「ディオール ブックトート」(27.5×36×16.5)¥690000/クリスチャン ディオール (ディオール)
3.サンローランのバッグ3選
サンローランの「ル・サンカセット」
「軽くて、たくさん入り、シンプルだから毎日使える。これぞ、究極のお仕事バッグ!“自分に似合う”が大前提なので、素材や色、大小を、好みと体型に合わせて選べるバリエ幅も魅力」(加藤さん)
サンローランの「ル・サンカセット スープル」
さらりと肩にかけるだけでこなれる、底が深いホーボータイプの「ル・ サンカセット スープル」。経年変化を楽しめるシボ感のあるカーフスキンが、大切に長く使いたくなる気持ちを後押し。バッグ(右から)(25×18×5)¥335500・(31×30×13)¥390500/サンローラン クライアントサービス(サンローラン バイ アンソニー・ヴァカレロ)
サンローランの「ル・サンカセット」
コンパクトに小脇に抱えるホーボーバッグは、今季ハズせないバッグトレンドのひとつ。デイリーにフル活用するなら、ゴールドの「カサンドラ」が凛とリッチに映えるブラックレザーが狙い目。バッグ「ル・サンカセット」(18×25×5)¥302500/サンローラン クライアントサービス(サンローラン バイ アンソニー・ヴァカレロ)
サンローランの「ル・サンカセット ミニバーティカルバッグ」
平日は2個持ち前提、休日はこれひとつの気軽さが魅力のミニマル仕様のショルダー。スマートなデザインで、きれいめからカジュアルまで寄り添ってくれる。バッグ「ル・サンカセット ミニバーティカルバッグ」(20×13×4)¥218900/サンローラン クライアントサービス(サンローラン バイ アンソニー・ヴァカレロ)
4.グッチのバッグ3選
グッチの「グッチ バンブー 1947」
「トラッドにもフェミニンにもカジュアルにも合うのがバンブーハンドル バッグのすごいところ。いつでも可愛げと遊び心を忘れたくない人の名脇役です」(加藤さん)
丸みのある形、つやめくレザー、表情豊かなバンブーハンドルが見事に調和。付属のレザーストラップとウェブストライプのキャンバスストラップで遊ぶ楽しさも。バッグのコケットで華やかなオーラを自らの魅力に変えて。バッグ(右)(12×17×7.5)¥495000・(中・左)(15×21×7)各¥605000/グッチ クライアントサービス(グッチ) ジャケット¥88000/トゥモローランド(ボールジィ) カーディガン¥16940/アンクレイヴ(アンクレイヴ スタンダード) パンツ¥29700/サードマガジン
グッチの「グッチ ホースビット 1955」
1955年に発表されたデザインから着想を得たというだけあって、どこかノスタルジックなムード漂うフラップバッグ。気持ちまで華やぐピュアなレッドも今また気分。バッグ「グッチ ホースビット 1955」(18×25×8)¥440000/グッチ クライアントサービス(グッチ)
グッチの「ジャッキー 1961」
GGスプリーム キャンバスにピストン クロージャーが効いた「ジャッキー」バッグが、デイリースタイルに新鮮なときめきをくれる。バイハンド、肩がけ、クロスボディの3WAYも万能。バッグ「ジャッキー 1961」(19×28×4.5)(ショルダーストラップつき)¥341000/グッチ クライアントサービス(グッチ)
5.フェンディのバッグ3選
「色あせない“FF”ロゴの“バゲット”バッグは、リッチ感とメリハリアップの両方に貢献。上品でなじませやすいニュアンスカラーがイチ押し!」(加藤さん)
1997年の誕生から無限の広がりをみせる「バゲット」バッグの中でMyアイコンとして目をつけたいのが、ゆるぎない「FF」ロゴデザイン。グレーのトーナルカラーなら、スッとコーデに溶け込みながら小気味よいアクセントに。ベルベットのようなファブリック×ヴィンテージゴールドのチェーンがノーブルさに拍車をかけて。バッグ(14.5×24×7)¥456500/フェンディ ジャパン (フェンディ) ニット¥97900・カーディガン¥97900・スカート¥42900/ ebure GINZA SIX店(ebure)
フェンディの「フェンディ ボストン 365」
クリーンなデザインかつ、使いやすいマグネットクロージャーが魅力の新作「フェンディ ボストン 365」を働く毎日の相棒に。さりげなくコーデにメリハリがつく「FF」ロゴのジャカード素材を選択肢に。バッグ「フェンディ ボストン 365」(25.5×27.5×17.5)(ショルダーストラップつき)¥396000/フェンディ ジャパン(フェンディ)
フェンディの「バゲット」
ステファノ・ピラーティとコラボした話題の「バケット」バッグ。ブラックのナッパレザーに「FENDI」のレタリングハンドルがセットされたデザインは、きちんと感とモードが同居する働く30代の理想系。バッグ「バゲット」(15×27×6)¥550000/フェンディ ジャパン(フェンディ)
6.ロエベのバッグ3選
ロエベの「アマソナ 23」
「フォルムもデザインもこの上なく端正だからこそ色で遊べる。きちんと見せつつ気分も上げてくれるなんて、大人心をわかってる!」(加藤さん)
より洗練されたプロポーションに更新され注目を浴びる「アマソナ 23」。“バター”と名づけられた絶妙なカラーにセンスのよさをにじませて。バッグ(15.5×23×9.7ショルダーストラップつき)¥425700/ロエベ ジャパン クライアントサービス(ロエベ) ニット¥43780/ショールーム セッション(サヤカ デイヴィス) パンツ¥45100/ebure GINZA SIX店(ebure) ピアス¥143000 /トーカティブ 表参道(トーカティブ) 靴¥128700/セルジオ ロッシ カスタマーサービス(セルジオ ロッシ)
ロエベの「スクイーズバッグ スモール」
しなやかにドレープするナパレザーのボディに、長さ調節できるドーナツチェーンがアクセントを添えるNEWアイコン。アイシーなグレーも洒落感たっぷりで、サッと肩にかけてサマになる。バッグ「スクイーズ ミディアム」(33×34×13.5)¥618200/ロエベ ジャパン クライアントサービス(ロエベ)
ロエベの「パズルバッグ ミニ」
レザーパーツを幾何学的に組み合わせたユニークさが視線を集める「パズルバッグ」にバイカラーが登場。ベージュ×白の洗練配色を味方に、柔らかな空気感をまといたい。バッグ「パズルバッグ ミニ」(12.5×18×8)(ショルダーストラップつき)¥343200/ロエベ ジャパン クライアントサービス(ロエベ)
7.プラダのバッグ3選
プラダの「プラダ アーケ」
「自分らしさを大事にしながらスマートにトレンドを楽しみたい大人に響く、“フォルムで魅せる”プラダのワンショル。サラッと持って洒落感が倍増します」(加藤さん)
小わきに抱えてスタイリッシュにキマるほかにはない三日月形が、個性に直結。ストラップのゴールドメタルも、さりげなくリュクスに映える。シンプルなスタイルがこれひとつで一気にブラッシュアップされるから、“いつもの私”のままで自信をもてる。バッグ(18.5×22.5×6)(ショルダーストラップつき)各¥308000(予定価格)/プラダ クライアントサービス(プラダ)
プラダの「プラダ ガレリア」
傷がつきにくい「サフィアーノ」レザー製やタブレットが入るサイズ感はもちろん、気持ちと着こなしに“軽さ”をくれるクリアホワイトも、このハンドバッグの魅力。トライアングルロゴのエンボスが一歩差のつくアクセントに。バッグ「プラダ ガレリア」(16×24×11)(ショルダーストラップつき)¥561000(予定価格)/プラダ クライアントサービス(プラダ)
プラダの再生ナイロン素材「Re-Nylon」のミニバッグ
気張らない再生ナイロン素材、上質なレザーストラップ、華やかなゴールドチェーンと、異素材MIXが新鮮。ストラップとチェーンは取り外しでき、異なる表情を楽しめる。スタイリッシュで実用的な立体アウトポケットもポイント。バッグ(19×22×6)¥280500(予定価格)/プラダ クライアントサービス(プラダ)
8.セリーヌのバッグ3選
セリーヌの「トリオンフ」
「ほどよいハズしになるインパクトをアイコンバッグに求めるのも、ひとつの選択肢としてアリです! 作りは誠実、でも30代らしいフレッシュさとキャッチーさがある“トリオンフ”はその最たるもの」(加藤さん)
オーセンティックなトリオンフモチーフを、キャンバス地のクロスボディで軽快に楽しむのが今の気分。ノーブルさも欲張れるグレージュは、今季見逃せない新カラー。バッグ(13.5×18.5×7)¥500500(予定価格)/セリーヌ ジャパン(セリーヌ バイ エディ・スリマン)
セリーヌの「コンティ ティーン」
端正なトートフォルムにパドロックとベルテッドデザインでひねりを効かせた「コンティ ティーン」。どんなスタイルにもなじみながら、さりげなく個性を添えてくれる。バッグ「コンティ ティーン」(21×26×11)(ショルダーストラップつき)¥913000/セリーヌ ジャパン(セリーヌ バイ エディ・スリマン)
セリーヌの「クロード チェーンショルダーバッグ」
洗練されたプロポーションが魅力の「クロード」は、全面にブラックストーンが散りばめられた新作に自分らしさを託したい。決して華美にならないノーブルな煌めきが大人心を掴んで離さない。バッグ「クロード チェーンショルダーバッグ」(10.5×20.5×4)¥957000(予定価格)/セリーヌ ジャパン(セリーヌ バイ エディ・スリマン)
9.ボッテガ・ヴェネタのバッグ3選
ボッテガ・ヴェネタの「ホップ」
「大人の毎日にフィットするきれい色を求めるなら、真っ先に“色上手”なボッテガ・ヴェネタをチェックして。職人技が光るイントレチャートならではのやわらかなフォルムも相まって、親しみやすい印象につながります」(加藤さん)
ほんのりくすんだ絶妙カラーで、パステルなのにとびきりシック。ストラップ一体型のしなやかなシルエットは、手持ちでも肩かけでもサマになる。バッグ(右から)(24×54×13)¥566500・(20.5×41×7.5)¥401500/ボッテガ・ヴェネタ ジャパン(ボッテガ・ヴェネタ)
ボッテガ・ヴェネタの「カーゴ トート」
この上なくミニマルでたっぷり入るトートバッグを探すなら、メンズから選ぶのもいいアイデア。特にブラックのクラシックイントレチャートは、飽きがこず歳を重ねても愛用できる。上面にナイロンのドローストリングクロージャーつきで、中身が見えない工夫もうれしい。バッグ「カーゴ トート」(33×46×16.5)¥577500/ボッテガ・ヴェネタ ジャパン(ボッテガ・ヴェネタ)
ボッテガ・ヴェネタの「イーストウエスト アンディアーモ」
横長フォルムやゴールドノットがついたストラップ、エメラルドグリーンが印象的で、スタイリングの最高のアクセントに。中は二つのコンパートメントに分かれ、実用面も言うことなし。バッグ「イーストウエスト アンディアーモ」(18×29×10)¥588500/ボッテガ・ヴェネタ ジャパン(ボッテガ・ヴェネタ)
10.フェラガモのバッグ3選
フェラガモの「ハグ」
「デザイナーが代わり、実直な作りを踏襲しながら、よりモダンに進化。ガバッと上部が開いたり、自立するなど、使う人に寄り添ったディテールに、NEWアイコンの可能性を感じます」(加藤さん)
その名のとおり、ボディを愛おしくハグしているようなガンチーニバックルが特徴的。なめらかなカーフレザーがリュクスに引き立つキャメル色に、大人の余裕を感じさせて。バッグ(22×31.5×19ショルダーストラップつき)¥363000/フェラガモ・ジャパン(フェラガモ)
フェラガモの「フィアンマ」
ナチュラルなシェイプとモダンなブルーグリーンがいつものおしゃれに楽しさをくれる新アイコン「フィアンマ」。どこまでも一緒にでかけたくなるような軽快さに心躍らせて。バッグ「フィアンマ」(15.5×19×7)¥286000/フェラガモ・ジャパン(フェラガモ)
フェラガモの「ワンダ」
他にはない幾何学的なフォルムにメタリックシルバー。このバッグひとつで、スタイリングにフレッシュな風が吹き込む。「今日はコーデがもの足りない」という日の盛り上げ役に最適。バッグ「ワンダ」(18×18×6)(ショルダーストラップつき)¥231000/フェラガモ・ジャパン(フェラガモ)
11.ルイ・ヴィトンのバッグ3選
ルイ・ヴィトンの「GO-14 MM」
「パッド入りレザーのボリューム感と格子柄のデザインがなんともアイコニック。エレガントさの奥に凜とした強さを感じさせるたたずまいは、自立した働く30代の理想像そのもの」(加藤さん)
メゾン初期のトランクの内装に施されていた菱形の模様“マルタージュ”を、白と黒のコントラストが効いた配色でドラマチックにアレンジ。きらめくジュエリーチェーンの華やかさもあって、デイリーコーデの最高の格上げ役を担ってくれる。バッグ(16×23×10)¥1006500/ルイ・ヴィトン クライアントサービス(ルイ・ヴィトン) コート(別注)¥204600/スーパー エー マーケット 青山 (ガブリエラコールガーメンツ) ワンピース¥49500/デ・プレ ピアス¥61600/エスケーパーズオンライン(ソフィー ブハイ) 靴¥89100/アマン(ペリーコ)
ルイ・ヴィトンの「ソミュール BB」
エターナルなモノグラム・キャンバスのバッグは、使うほどに自分になじみ愛着が増していくバッグの代表格。乗馬のエスプリを感じさせるバックルをあしらったサドルバッグは、気負わず毎日活用できて、こなれ感も上々。バッグ「ソミュール BB」(16×20×7.5)(ショルダーストラップつき)¥353100/ ルイ・ヴィトン クライアントサービス(ルイ・ヴィトン)
ルイ・ヴィトンの「カプシーヌ BB」
オフホワイトのトリヨンレザーとマザー・オブ・パールのモノグラム・フラワー モチーフの組み合わせがフェミニンさを後押しする「カプ シーヌ BB」。ほのかな甘さとかっちりしたフォルムもいいバランス。バッグ「カプシーヌ BB」(18×27×10)(ショルダーストラップつき)¥1023000/ルイ・ヴィトン クライアントサービス(ルイ・ヴィトン)
撮影/大塚三鈴(人物、ロケ物) ヘア&メイク/中山友恵 スタイリスト/加藤かすみ モデル/桐谷美玲 取材・原文/榎本洋子〈TENT〉 ※( )内の数字は(高さ×幅×マチ)で単位は㎝です ※BAILA2024年1月号掲載