トレンドは取り入れたいけど、20代とは差をつけたいし、働くシーンで使えることも重要。新しすぎて見慣れないものは躊躇するけど、ちょうどいい更新感のある流行はワクワクする! 働く30代代表のスーパーバイラーズのアンケート&座談会を経て、リアルな読者目線で選ばれた「乗りたい」&「見送る」トレンドとは? 座談会前後編の前編です。

甘きれいめ派
市川綾乃さん(役員秘書・28歳)

上品カジュアル派
阿部里菜さん(弁護士事務所事務・31歳)

辛口マニッシュ派
岩見えりなさん(アパレル・29歳)

クールきれいめ派
加納頌子さん(メーカー・32歳)
着こなし方まで含めたトレンド選びがお仕事シーンでは重要

(左から)スカート¥42900/マルティニーク ルミネ横浜(レリタージュ マルティニーク) ジャケット¥132000/三喜商事(オールド イングランド) ブラウス¥23100/コエル
——今季の展示会で話題だったアイテムの中から「乗りたいトレンド」「見送るトレンド」を選ぶアンケートをスーパーバイラーズに実施したところ、取り入れたいトレンドのナンバーワンはクロップトニット×シャツのレイヤード!
岩見 確かにニットとシャツのレイヤードって、毎年丈感のバランスが変わるから気になります。定番アイテム同士の組み合わせだからこそ、今年っぽいバランスで着たいし。
阿部 シャツがベースだからオフィスに着ていけるのも便利。
加納 レイヤードといえば、透け感のあるトップスの合わせ方も気になる!
市川 私は職場では、わりときちんとした服装が求められるから、透け感トップスは一枚では着られないんだけど、ワンピースやジャンパースカートと重ねるコーデには挑戦してみたいです。
——同じレイヤードでも、パーカ×ジャケットは、7割が見送る派でした。
加納 雑誌で見ている分には可愛いと思うのですが、なんとなく昔流行ったな、というイメージが強くて。
岩見 確かに。ほかに気になるのはツイードジャケットかな。去年から流行っていたけど、今年こそ取り入れたい。
加納 去年、黒のツイードジャケットを買ったんだけど、今年は色物にトライしたい。カラーミックスとか。
市川 私も去年、ゴールドのラメ入りの黒を買った。すごく気に入ってるんだけど、会社へきれいめに着ていくと“改まりすぎる感じ”がしちゃって。
阿部 確かに難しい~。色が派手すぎると「今日はどうしたの?」ってなるし、地味だと老けちゃいそうだし(笑)。
岩見 ツイードはカジュアルなコーデで挑戦したいかも。
《見送るトレンド》パーカ×ジャケット

「仕事には着ていけないし、男性がするコーデのイメージ」(市川)、「パーカがジップアップじゃなければ休日に挑戦してもいいかも」(岩見)
——ボリューム感や、素材に立体感のある3Dスカートも、8割以上の人が「取り入れたい!」と。
加納 リブタートルニットとか、シンプルなトップスと合わせても華やかになるのがいいんですよね。朝のコーデが楽ちん。
市川 あとは3Dスカートって意外とシワになりにくいから、立ったり座ったりが多い会社でも使えます。
岩見 私は立体素材のパンツはたくさん持っているんだけど、スカートは持っていないから今年こそ欲しい!
——モヘアなどのふわふわニットも、7割以上の支持を集めました。
市川 私も、可愛くて大好きなんですけど、会社で着ていると毛があちこちにふわふわ舞っちゃって(笑)。
阿部 わかる!(笑)
市川 アウターやまつげについたり、ロッカーにかけておくと隣の服にも毛がついちゃうし(笑)。
岩見 あとはオフィスでずっと着ていると暑くなっちゃう問題も。だから私は、ふわふわカーディガンは、脱ぎ着前提のライトアウター代わりに着てる。
阿部 うん、カーディガンは便利だよね。今季は、毛が束状になった、“舞わない”タイプが多いみたいで、それなら大丈夫かも?
市川 確かに、毛が舞わないふわふわニットなら着たい〜。
——同じふわふわ系でもボアのジレと、あとは素材でいうとベロアは見送る派が多かったんです。
加納 ボアのジレはそもそも、仕事服として着られないですし……。
阿部 私が着たら猟師みたいになっちゃう(笑)。
市川 ブラウンだと熊っぽくもなっちゃいますしね(笑)。ベロアは、上下のセットアップだと、歌謡ショーの衣装みたいになりそう。
加納 ベロアは、選ぶアイテムによって年齢が上に見えそうなところも気になります。
《見送るトレンド》ボアのジレ

「猟師? ハンター?みたいになってしまいそう」(岩見)、「ボリューム感があるので、全身のバランスがとりづらいかも」(阿部)
《見送るトレンド》ベロアのセットアップ

「夜に予定でもあるの?と思われてしまいそう」(市川)、「ベロア素材は値段の差が出ないので、プチプラのいいデザインならアリ」(岩見)
——トップスでは“とろみ素材じゃない”ボウタイブラウスが、ツイードジャケットや3Dスカートと同じくらい人気を集めました。
岩見 とろみ素材だと年齢が高く見えてしまうから、コットン素材を選びたくなるの、わかります。
阿部 そうそう。ボウタイブラウスこそ絶対にカジュアルに着たいかも。
加納 私はボウタイブラウスを着たときに、リボンが視界に入ってくるのが気になっちゃって(笑)。
市川 わかる気がする。張り切ってる感、よね(笑)。
加納 ボウタイの形も重要かも。リボンにしないで、長く垂らす着方にも注目してる!
(後編へ続く)

撮影/木村 敦(スーパーバイラーズ)、魚地武大〈TENT〉(物) へア&メイク/菊地美香子〈TRON〉 スタイリスト/佐藤佳菜子 イラスト/naohiga 取材・原文/発田美穂 ※BAILA2023年11月号掲載