オトナが「モテたい」って思うのは恥ずかしい? 「モテがおしゃれする最大のモチベーション」と語るBAILAでおなじみの親友コンビが、そんなお悩みを一蹴! 無難コーデをベースにして“モテ”にブラッシュアップするワザを教えていただきました!
大人の“モテ”をつくるには「客観性」が大事
佳 具体的に何を着ればいいの?って話だけど、結局はトータルのバランスだと思うの。女性っておしゃれに関して近眼で、「このスカートが可愛い」とか“点”でしか見ていない人が多いイメージ。5ⅿくらい引いて全体で考えなくちゃいけないのに、アイテムにかかりっきり。
妙 「これモテそう」「流行ってるらしい」って一点取り入れても、合わせがチグハグだったり、似合ってなかったら逆効果だよね。
佳 ただひとつ言えるのは、私たち二人の共通のルールとして、絶対にスタイルが悪く見える服は選ばないってこと!
妙 そうね。コンプレックスは隠して、長所はぐんぐん強調したい! 裸で暮らしていた原始時代に比べたら、服を着てるってだけで私たちだいぶ有利だわ~。
佳 ちょっと前の思い出語る感じで言わないで(笑)。でもホント、やせてるとかぽっちゃりとか、身長の大小とか、顔の濃い薄いとかは好みがあるけど、バランスが悪く見えるのって誰にも得がない気がして。それだけで「似合わない服着てる」と思われちゃう。
妙 そういう意味で、「モテ」に客観性ってすごく大事だよね。その服が自分に似合っていて、よく見えるかどうか少し離れて考える必要がある。
佳 私の場合は、肩とか手首とか骨がいちばん出ているところを出す! そこがいちばん細く見えるから。そして小柄だから、パンツはテーパードか足首が出るストレートしかはかないよ。ワイドはブカブカで似合わないの。
妙 別に常に新しい服を着なくちゃいけないわけじゃないしね。自分的モテバランスを研究して、ディテールや色をアップデートしながら一生着ていけばいい。
佳 私は全身中性的なコーデも絶対にしない。オーバーサイズのシャツにメンズライクなパンツとか、デニムにスニーカーとか。
妙 わかる。ピチピチなガラスの十代とか、モデル体型なら“カレ服”っぽくて可愛いんだけど、我々一般人がやると“おじさん”化しちゃう危険性も。
佳 そんな危険にあえて挑戦する意味がわからないわ。
無難コーデをベースにして“モテ”にブラッシュアップできる!
最初に究極のベーシックコーデをつくってから、トップスとボトムそれぞれにモテキーワードを加えて着回してみる。そうすることで、絶対に奇抜にならず失敗しない、誰からも好印象な万人ウケコーデが完成!
体がきれいに見えるメリハリシルエットを意識。ニット¥34100/イレーヴ スカート¥30800/アンシェヌマン アトレ恵比寿店(アンシェヌマン) バッグ¥37400/アンソロジー(トーヴ) 靴¥70400/ギャラリー・オブ・オーセンティック(ビューティフル・シューズ)
スカート¥30800/アンシェヌマン アトレ恵比寿店(アンシェヌマン) シャツ¥46200/カオス丸の内(カオス) カーディガン¥42900/プルミエ アロンディスモン ネックレス¥27500/マリハ バッグ¥73700/デ・プレ(リトルリフナー) 靴¥57200/ネブローニ
ニット¥34100/イレーヴ ワンピース¥86900/デパリエ ニュウマン新宿店(デパリエ) ネックレス¥16500/エイチ ビューティー&ユース(オート ジュエラーアキオ モリ) バッグ¥36300/アイネックス(パピルス) 靴¥80300/オールド イングランド銀座店(ネオアス)
“透け”や“ツヤ”はモテへの近道!シンプルにまとめてこそ、その女性らしい魅力が品よく引き立つ。ニット¥44000・パンツ¥46200/デパリエ ニュウマン新宿店(デパリエ) バッグ¥40700/アンソロジー(トーヴ) 靴¥64900/ネブローニ
ニット¥44000/デパリエ ニュウマン新宿店(デパリエ) スカート¥39600/サードマガジン コート¥74800/プルミエ アロンディスモン ピアス¥212300/マリハ バッグ¥148500/J&M デヴィッドソン 靴¥40700/ファビオ ルスコーニ ルミネ有楽町店(ファビオ ルスコーニ)
パンツ¥46200/デパリエ ニュウマン新宿店(デパリエ) ニット¥19800/ショールーム セッション(アダワス) ネックレス¥28600/マリハ バッグ¥19800/プルミエ アロンディスモン(ノマディス) 靴¥28600/ダイアナ 銀座本店(ダイアナ)
妙 まぁでもさっきのトータルのバランスの話でいうと、一概にメンズっぽい服がダメとも言えないよね。たとえば、ゆるいパンツで下半身をカバーしつつ、オフショルトップスできれいな鎖骨を出すとかはスタイルアップに有効。逆にフェミニンなトップスにピタピタのボトムだと、抜けがなくて女ウケは悪そうだし、全方位モテのためにメンズ要素が必要なときもあるから。偏りすぎないことって、実はすごい大事だなと思う。
佳 うん。全身カジュアルとか、全身モードとか、極端に何かに偏った着こなしってキャラクターが濃すぎて奇抜に見えない? 客観性失ってるし、モテとは対極にある気がする。
妙 特定の界隈にモテたいならいいんだけどね。バンドマンとか、ホストとか、スナフキンとか?
佳 相手がスナフキンの場合は社会性とか関係ないし、“森ガール”がウケそうだけど(笑)。
妙 でも忘れないで、私たちが目指しているのは万人ウケだから。もっと広く、最大公約数を狙ってこ。でもそのときに服が無難にならないようにするにはどうすべきかが課題だよね。
佳 じゃあさ、最初にまったく偏りのない究極にシンプルな無難コーデを考えて、そこから組み合わせやアレンジを変えて「モテる無難」をつくってみるのはどう? 小物だけ華やかにするとか、トップスだけ少し透けるのに変えてみるとか。
妙 それわかりやすい!
自分の体のラインがきれいに見えるシルエット選びがモテへの近道
高い位置でくびれをつくるビスチェ&コクーンスカート。着るだけで強制的に女性らしいボディラインに見せてくれるから頼もしい。
スタイリスト
佐藤佳菜子
ベーシックを基調としたモダンできれいなスタイリングが得意で、BAILAをはじめとしたファッション誌で活躍。人気ブランドとのコラボアイテムも多く手がけ、ウェブマガジン「mimollet」では毎週木曜更新のコラムを連載中。
エディター
東原妙子
エディターとしてBAILAなどの雑誌を中心に、広告やブランドのカタログなどで幅広く活躍。2020年からは「アンクレイヴ」、2021年秋からはそのコレクションライン「アンクレイヴ ホワイト」のディレクターを務めている。
撮影/長谷川怜実〈s-14〉(人)、魚地武大〈TENT〉(物) ヘア&メイク/桑野泰成〈ilumini.〉 スタイリスト/佐藤佳菜子 モデル/佐藤佳菜子 取材・原文/東原妙子 撮影協力/鮨 まるふく ※BAILA2023年12月号掲載