ファッションを生業とするおしゃれプロの確固たるスタイルには、強い愛と強い言葉がありました。そんな彼女たちが心を燃やすファッションを披露。スタイリスト 辻直子さんが偏愛するのは「スタッカートな黒」。ほかの色にやんわりと混ざらない、歯切れのよさが黒の魅力。辻さんらしい、二つの楽しみ方とはいかに。
スタイリスト
辻 直子さん
つじ なおこ●女性らしく、独自の美学がある世界観にファン多数。本誌をはじめ、数多くの女性誌、広告で活躍するスタイリスト。
ずっと変わらない黒
「自分に似合う“どうってことない黒”を吟味するのがすごく好きなのかもしれない。20代からずっとベースにあるのは、「体にフィットするマットな黒」のアイテム。それをちゃんと見つけられたら、あとは簡単、そのときの「好き」をかけ合わせればいい。探し当てた自分だけの黒が、私らしさをしっかり支えてくれます」
マットな黒はやんわりと色を重ねていくより“白なら白!”と潔く着る。ミニマムな黒のアイテムを妥協せず、リブタートルは納得のいく畝の細さを、タイトなパンツも理想のサイジングを追求。ピアス¥45000・リング¥78000/エドストローム オフィス(シャルロット シェネ) パンプス¥97000/ジャンヴィト ロッシ ジャパン(ジャンヴィト ロッシ) その他/私物
Hat/HERMÈS
Coat/BLAMINK
Knit/THIRD MAGAZINE
Pants/Drawer
Shoes/Gianvito Rossi
「インに着る黒は大切なベース。徹底して自分に似合うものを」
ちらりとのぞく黒ニットにこそこだわる。「マットな質感が理想的な一着を見つけました」。かつてはカシミヤニットを洗濯機で縮ませ好みのサイズに変えたことも。ニット¥13000/ロンハーマン コート¥44000/コントワー・デ・コトニエ ジャパン(コントワー・デ・コトニエ)
黒と素肌をつなぐヌーディな小物は欠かせない。レースブーツ¥154000/ジャンヴィト ロッシ ジャパン(ジャンヴィト ロッシ)
映画『スライディング・ドア』(’98)のグウィネス・パルトロウのスタイリングが、マットな黒のイメージソースのひとつ。
Gwyneth Paltrow In “SLIDING DOORS”(’98)
「最近再び巡ってきた色石アクセはマットな黒と」
透明感のある色石をシックな黒に。(左)ピアス¥24000/ジ アナザー ミュージアム(アルティーダ ウード) (右)リング/私物
黒髪と美しい肌、ジェニファー・コネリーの吸引力のあるシックな女性像は、ブレずにずっと好きなテンション。
Jennifer Connelly
「20代からずっと自分に似合うトーンは、ベージュピンク」
洋服が流行に左右されず自由なぶん、肌とメイクは時代によって古びないようにしている。自分に似合うピンクベージュを、今っぽい質感で。ザ リップスティック エクストレム シャイン 001 ¥3700・ザ グロウ スティック 002P ¥3800/アディクション ビューティ
撮影/金谷章平、魚地武大〈TENT〉(物) ヘア/shuco〈3rd〉 メイク/Nagisa〈W〉 取材・原文/久保田梓美 構成/岩鼻早苗〈BAILA〉 ⒸEverett Collection/アフロ、ZUMA Press/アフロ ※BAILA2021年2月号掲載
【BAILA 2月号はこちらから!】