ストール愛好家のスタイリスト ・辻直子さんに、簡単&サマ見えする巻き方を教えてもらいました。「実はあまり巻き方にこだわっていないんです」という辻さん。難しいことは考えず、サイズや色柄の好みを生かして思いのままに楽しむのだそう。そんな彼女ならではの8つのこだわりとは?
スタイリスト 辻 直子さん
バイラをはじめ数々の女性誌や広告、ブランドとのコラボなど多方面で活躍する人気スタイリスト。本人のプライベートファッションやライフスタイルにもファン多数。
1. ボリュームストールはコート代わりにまとう
「ケープのように羽織ったのは、アソース メレとのコラボで製作したストール。以前からふかふかで軽いボリュームストールを愛用していて、今回、定番型の幅を大きく、長さを短くしてコートライクに使えるようリクエスト。圧縮ウール素材で、風を通さず、保温性も抜群です。スタンダードなストールというよりも、大きさやグラデーションカラー、ビビッドカラーのピンなどの特徴を持たせて、遊びを。私は巻き方にとらわれず、ゆったりと肩かけして楽しみます」
Stole /ASAUCE MELER
2. 存在感のあるイヤカフ&ピアスで顔まわりにアクセントを
「ボリュームのあるストールには耳もとで変化を。ストールという面が加わった顔まわりには、シンプルというよりもデザインの効いた装飾的なピアスをいくつも重ねて、遊びと動きを。パティエラとのコラボジュエリーはイヤカフとピアスがそろい、両耳はもちろんシングル使いなど何通りもアレンジを楽しめます。ストールをまとう日は存在感のあるイヤアクセサリーが欠かせないんです」
3. ボーイッシュな冬カジュアルと存分に楽しむモヘア
「ロング丈のボンバージャケットにモヘアを無造作に添えて。毛足のある大きめのチェックは柄が強く出ず、あいまいに映えるところが魅力。今年はカジュアル使いに制限せず、フェミニンなシアーブラウスに合わせたり、いろんなテイストを試してみたいです」
Stole /BEAUTY & YOUTH
4. ハイゲージのリブニットと色合わせを
「色柄のストールにハイゲージのリブニットを合わせて色のコンビネーションを楽しむのが好きです。繊細でタイトなニットとボリュームストールのバランスは冬ならではの女らしさを表現できます」。
イエロー・パープル・オレンジ/ブラミンク ベージュ/デミリー
5. 無地はレトロシックな赤茶がマイベスト
「無地を選ぶなら、無難に使える色ではなく、自分にいちばん似合う色をじっくり探して。肩にかけたとき、肌の色がパッときれいに見える色ってみんなそれぞれ必ずあると思うんです。私の場合、自分の肌が白く見えて落ち着くのが赤茶色。どこか懐かしい色みがレトロシックな印象を醸すのも好み。ジョンストンズ オブ エルガンの定番である無地のカシミヤは渋めのトーンが魅力。ブラウンとの相性もよく、このグラデーションはきっと一生好きだと思います」
Stole /Johnstons of Elgin
6. 今、ブルーデニムに合わせるなら鮮やかなイエロー
「ブルーデニムに合うカラーストールをイメージしてアソース メレとコラボ。ジージャン×スリムデニムに大判のストールでラフに身を包むというスタイルをしたくて作りました。発色のいいイエローはデニムだけじゃなく、ベースカラー中心になる冬のコーディネートを明るくしてくれるので、たくさん使えます。素材はアルパカとシルク、ウールを混紡し、編み立てられ、肌ざわりのいい仕上がりに。私は巻かずに、さし色としてバッグに添えて連れていくことも」
Stole /ASAUCE MELER
7. エルメスのスカーフは色彩に最大の価値がある
Stole /HERMÈS
「エルメスでしか出会えない、唯一無二の色彩感覚にいつも驚きと新鮮さを感じます。配色がこの上なく絶妙で、遊び心あふれる色のコンビネーションや発想に惹かれて、つい買ってしまうんです。バンダナ柄や華やかな柄、バイカラーなど、長く買い集めていますが、またこんな柄が欲しい!と頭の中で思い描きながら、次の出会いを待つ楽しみも」
すべてエルメス
8. ストールをたらす日は手が自由になれるミニバッグ
「両手をできるだけ自由にしたくて。手のひらサイズやクラッチタイプなど、アクセサリー感覚のバッグはストールと一緒に上品に持つことができるから、ストレスがなく、ちょうどいいんです」
赤/ザ ロウ ライトブルー/エレミ 黒/ロジェ ヴィヴィエ
撮影/嶌原佑矢 ヘア&メイク/小澤麻衣〈mod’s hair〉 取材・原文/陶山真知子 構成/内海七恵〈BAILA〉 ※クレジットのないものは私物です ※BAILA2020年11月号掲載
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