“好き”を突き詰めて手に入れたジュエリーや時計には、必ずその人らしさが宿っているもの。バイラ世代の憧れの先輩・エディターの伊藤真知さんが、私物のジュエリー&時計を公開。自分にふさわしい名品との出会い方、向き合い方を語っていただきました。
“一生ものと気負わなくていい。今の私を鼓舞してくれることがジュエリー選びの基準なんです”
「洋服はずっとシンプルカジュアル派なので、ジュエリーはひとつでインパクトが出せて、甘さと辛さ、どちらかに振り切ったデザインばかり。基本的に洋服もジュエリーも難しいテクニックがいるものが苦手で、その点は一貫しています。そもそも世間的な名品に自分が追いついたと思えたのは30代半ばになってから。だから今スタメンの時計やジュエリーはそれ以降に購入したものが大半。一生もの買いは始まったばかりです(笑)。『一生大事に使おう』という気持ちはすごく素敵なことなのだけれど、そこにとらわれすぎると自分の“好き”を見失ってしまう気がするので。今の自分を鼓舞してくれるものこそが、今その人が選ぶべき正解。“好き”で手に入れた存在は、必ずや長く愛せる宝物になるはずです」
「タートルニット×ワイドパンツのメンズライクなワンツーコーデにパールでレディなムードを足しました」。ユニクロのメンズニット・ステュディオスのパンツ・アーポワン ウテセのバッグ・マノロ ブラニクのパンプス/すべて本人私物
自分へのバースデージュエリーが今のスタイルをつくるスタメンに
「30代半ばから自分の誕生日に毎年ひとつ、名品を買い足すことにしているんです。ブシュロンのリングは肌身離さずつけられるような、お守り的な存在のリングが欲しくて購入。ヒロタカのリングも同様で、何もジュエリーをつけない日にこれだけつけていてもさまになります。タサキのリングは昨年の誕生日に絵になるインパクトに惹かれて。カジュアルにつけられるのが魅力のコットンパールピアスは大好きなブランドと私のコラボアイテム。ずっと憧れていた時計は昨年、手に入れました」
1.ロレックスのエクスプローラー
2.プティローブノアーのコットンパールピアス
3.ブシュロンのキャトル クル ド パリ リング
4.ヒロタカのゴールドリング
5.タサキのデインジャー シグネチャー リング
手に入れたから今がある!宝物になった思い出名品
1「若い頃はずっとパールに苦手意識があったのですが、それを払拭してくれたタサキのピアス。私が名品の魅力に開眼した、きっかけとなりました」
2「カルティエのパシャは社会人一年目、ボーナスが出たときに、わざわざ現金を握りしめてお店に買いに行った思い出の時計。名品と呼ばれるものに投資した初めての経験だったので、今でも愛すべき存在です」
Machi's Jewelry History
20代
ジュエリーはトレンドデザインを楽しむ
30代前半
タサキのパールピアスを手に入れて、名品のよさに気づく
40代半ば
憧れだったシャネルとロレックスの時計を購入
エディター
伊藤真知さん
本誌をはじめとした女性ファッション誌やブランドのカタログなどで活躍中。筋が通ったシンプルカジュアルな私服スタイルが大人の女性たちの共感を呼び、たびたび特集が組まれている。
撮影/宮下昌生〈hannah〉 ヘア&メイク/小林未波〈PEACE MONKEY〉 取材・原文/野崎久実子 ※価格表記のないものは本人私物のため、ブランドへのお問い合わせはご遠慮ください ※BAILA2024年12月号掲載