“好き”を突き詰めて手に入れたジュエリーや時計には、必ずその人らしさが宿っているもの。バイラ世代の憧れの先輩・スタイリスト 辻直子さんが、私物のジュエリー&時計を公開。自分にふさわしい名品との出会い方、向き合い方を語っていただきました。
“ファッションもジュエリーもトレードマークをつくる大事な要素。だからこそ自分の〝好き〞を信じて選びます”
「ジュエリーはずっとイエローゴールドが好きです。なぜなら私の肌質や顔立ち、選ぶ洋服などにいちばんしっくりくるから。ファッションやジュエリーって自分のトレードマークをつくる大事な要素だと思うんです。私の場合、洋服は基本とてもシンプル。そこにジュエリーで、その時々の気分やパーソナリティを表現することを大切にしています。ジュエリーに限らず、私が物を選ぶときに大事にしているのは"好き"という気持ち。どれだけ名品と呼ばれるようなアイテムで身を固めても、自分軸で物を選んでいる人の素敵さには絶対にかなわないんです。それは1万円のネックレスでもいいし、100万円のリングでもいい。自分の心に響いたものがワードローブとしてそろっていくと必然的に自分らしさって磨かれていく気がします」
「普段は首もとが詰まっているか深くあいているトップスしか着ないので、ネックレスはそこに合わせて長さや重ねづけのバランスを調整しています」。セザンヌのシャツ・ヤヌーク×ナオコ ツジのパンツ/すべて本人私物
イエローゴールドを軸に異なる素材をミックスするのが気分
「最近はネックレスがマイブームで、よく買い足しています。海外のサイトでひと目ぼれしたゴールドのネックレスは当時、日本に未上陸だったため直接デザイナーさんに連絡をして購入しました。オキシダイズドされたマットなブラックのチェーンネックレスとも好相性。ルクルトの時計は20代で手に入れてからの長いおつきあい。リングはその日のバランスでセレクトします」
1.サンローランのヴィンテージイヤリング
2.ドゥジャガーのシルバーリング
3.海外で購入した三連リング
4.ジャガー・ルクルトのレベルソ・リザーブ・ド・マルシェ
5.ローレン・ルビンスキーのチェーンネックレス
6.ヒロタカのロングチェーンネックレス
地金以外のジュエリーも“好き”を指針に
1「ネックレスは長さ違いで持っているほど大好きなパール。質がよくてリーズナブルなものが見つかるので、最近はパールの産地にある専門店で購入することも」
2「ソウルの友人のブランド・ZINNIAのブレスレットはダイヤと繊細な細工が大好きでオーダー。ほどよくボリュームがあるので時計代わりに着用しています」
Naoko's Jewelry History
20代前半
ティファニーのバイ ザ ヤードのネックレスを購入。なくしても再度手に入れるほどお気に入り
20代後半
ジャガー・ルクルトの時計と出会う
30代後半〜40代にかけて
パールのネックレスがしっくりくるように
スタイリスト
辻 直子さん
フェミニンさの中にモダンなムードを宿した上品なスタイリングで幅広い層に根強いファンをもつ。雑誌や広告、カタログのスタイリングのほか、ブランドのディレクションも手がける。
撮影/宮下昌生〈hannah〉 ヘア&メイク/山口春菜 取材・原文/野崎久実子 ※価格表記のないものは本人私物のため、ブランドへのお問い合わせはご遠慮ください ※BAILA2024年12月号掲載