『キングダム』で見せた激しいアクションとエモーショナルな演技で反響を呼んだ山﨑賢人さんにインタビュー。現在公開中の映画『ヲタクに恋は難しい』では、重度のゲームヲタクを熱演! 熱くて、冷静で、シリアスで、コミカル。変幻自在な魅力のヒミツに迫ります。
山崎賢人は…「予測不能」な男子
【ミュージカル】
ヲタク同士の恋を歌とダンスで表現する『ヲタクに恋は難しい』で、重度のゲームヲタクの宏嵩役を熱演!「『キングダム』とは全然テイストが違いますよね。完成した作品を見たときはめっちゃ笑いました!福田監督からミュージカル風にしたいって聞いたときに、『最近観た"ラ・ラ・ランド"が面白かったです』って伝えたら『まさにそれ!あれを見てできると思ったんだよ!』って。イメージの共有がすぐできました(笑)。福田さんの舞台のミュージカルも観ていてすごく好きだったけど、僕自身は経験がないのでちょっと怖さもあって。でも『大丈夫ですかね』って最初に聞いたら『いけるよ!』って言ってくれて。多分、福田さんじゃなかったらチャレンジしようと思えなかったんじゃないかな」
【ダンス】
劇中で苦労したのは、苦手だったダンス。福田監督からも「ダンスの血が流れていない」と言われてしまった。「楽しくはあったんですが、やっぱりすごく難しくて。とにかく練習の日々でした。そのうちに監督から『いいね、血が流れ始めたよ』って言ってもらって。それはうれしかったですね!ダンスは、特にライブでヲタ芸を踊るシーンは面白かったです。音楽に乗りながら合いの手を入れて、サイリウムの色を変えて移動しながらハートの形をみんなで作ったり。そもそもヒップホップみたいな激しいダンスがめっちゃ難しかったんですけど、みんなとぴったり動きが合う感じが『気持ちいい〜!!』って。あそこで初めてダンサーズハイになった気がします。もうちょっとレベルアップしたら、さらに激しく歌って踊れる作品にも出てみたいなって思いました」
山崎賢人は…「無邪気」な男子
【私生活】
お芝居で見せる変幻自在な表情が強烈な印象を与えるからか、普段の素の姿がなかなか想像できないのも事実。「この間(桜田)通くんに言われました。『賢人を表すならこのひと言でいい。“無邪気”!』って(笑)。自分でもそんな気はしています。いまだに、好きな漫画とか最近観た映画とかすぐに影響受けて、日常でそのキャラになりきってみたりしちゃうし(笑)。最近した遊びは、仕事で行っていた和歌山ロケの合間に、仲のいい共演者とアドベンチャーワールドに行ったこと。めっちゃ楽しかったです。あと、通くんの誕生日も祝いましたよ。フツーにごはんを食べて、お酒を飲んで、お祝いして。あ、プレゼントは渡してないです。あはは。忘れてた。まあ、けっこう会ってるから、いつでもいいかなって(笑)」
【ハマリごと】
ここ数年ハマっているのが都市伝説。映画『ジョジョの奇妙な冒険ダイヤモンドは砕けない第一章』でスペインにロケに行った際、共演者とも盛り上がったそう。「神木隆之介とかとサグラダファミリアに行ったとき、『ここに目のマークがあって、よく見ると666(たびたび都市伝説に登場する不吉な数字)になってるよね』とか、全然関係ない数字なのに言い合って遊んでたんです。そこから楽しくなっちゃって。今気になる都市伝説は"月人工物説"。たまたまできたものじゃなく、文明の発達した宇宙人が作ったんじゃないかと言われていて。裏はめっちゃ機械になっている……とか(笑)。あの人物が、とかあの事件が、とか、都市伝説を通じて歴史を勉強できるのも面白くて。話すと食いついてくれる人も多いです!」
山崎賢人は…「ワクワク」な男子
【得意】
多くの原作の映像化に挑戦してきた山﨑さん。答えが提示されている原作モノは、苦手な人もいるけれど……。「ここまで原作モノをやってきていると、役作りのうえで助けられたり、参考になる部分も多いから、自分の中では得意なのかなと思っています。今回も、『めっちゃ強い酒を最初に頼む』とか『ヘビースモーカー』っていう原作に書かれている宏嵩の特徴から、イメージをふくらませていきました。逆に苦手なのは恋愛モノ。今回久しぶりに壁ドンとかしましたけど、高畑充希ちゃん演じる成海をエレベーターまで追いかけて、『ごめん、好きなんて言うんじゃなかった』って言うんですけど、成海は『ん?言われてないな』って思うし、宏嵩も『言ってねーな』って思う。あの不思議な感じはぎこちなかったし難しかった(笑)」
【挑戦】
2020年は俳優生活10周年。どんなことに挑戦したいか尋ねると、シンプルに「ワクワクしたい」と返ってきた。「年齢を重ねて年相応の役を演じるのも楽しみですし、時代や国を超えたり、宇宙に飛び出していったり、映像の中でしかできないことをやれたら楽しいのかなと。観たことのないジャンルに挑戦するほうが自分も飽きないし、観ている人も面白いと思うんです。『キングダム』が世界各国で公開されたり、アルマーニエクスチェンジのモデルとしてイタリアに行ったり、自分の世界もどんどん広がっているので、海外の作品に出演してみたい気持ちもあります。英語も勉強しているところ。Netflixの『今際の国のアリス』も世界190カ国で配信されますし、これからもワクワクできることに挑戦していきたいです」
『ヲタクに恋は難しい』
監督/福田雄一
出演/高畑充希、山﨑賢人、菜々緒、斎藤工
隠れ腐女子であることを隠すOLの成海(高畑充希)は、幼なじみのゲームヲタク宏嵩(山﨑)と再会し交際を開始。ところが二人には数々の試練が待ち受けていた。全国公開中。
やまざきけんと●1994年9月7日生まれ、東京都出身。2010年にドラマ「熱海の捜査官」で俳優デビュー。その後は映画『ヒロイン失格』『orange』『キングダム』『斉木楠雄のΨ難』など話題作に多数主演。現在は映画『劇場』(年内公開)「今際の国のアリス」(Netflixにて年内配信)が公開待機中。