松下洸平さんスペシャルインタビュー「ニットと冬と人恋しさと」

「夜が涼しくなるのを感じると、妙にセンチメンタルな気持ちになる。そのエモさが、ちょっと好きです。ここ数年、冬はライブツアーをしているので、みんなに会いに行ける季節でもあるんです。」

「人と会っている時間が僕には大切。自分から誘って、ごはん食べたり、お酒飲んだり。少しの間でも、心を開ける誰かと語り合いたいから、時間をつくるようにしています。」

「夜風が涼しくなったのを感じると、なんというか、エモい気持ちが勝手に高まります。妙にセンチメンタルになってしまうのが、ちょっと好きなんです」

ニットに顔をうずめ、やわらかな声で話し始める。俳優、ミュージシャンという二つの顔を持つ松下洸平さんに、どこか人恋しい冬の過ごし方について聞いてみた。

「ここ数年、冬にライブツアーを行っているので、僕にとっては色々な場所に出かけて行ってみんなに会える季節です。プライベートでも、自分から声をかけて、極力人に会うようにしています。冬に限らずなんですけど、誰かと一緒にいる時間が僕には大切。忙しくても、次の日の朝がゆっくりだったり、早めに仕事が終わった夜は、友達を誘って、ごはん食べたり、お酒飲んだりするのが好きなんです。本音で話せる友人たちと日々感じたことをざっくばらんに話したりとか。半分以上が翌日には忘れてしまうようなくだらない内容だったりするんですけど（笑）。僕にとって大事な時間です」

放送中のドラマ「いちばんすきな花」の劇中では、共演の多部未華子さん、今田美桜さん、神尾楓珠さんと、まさにそんなふうに語り合うシーンが印象的。

「この4人で一緒にいる時間がけっこう好きです。カメラの回っていないスタンバイ中でも、たわいない話をしているのが癒しになっています。波長がみんな一緒というか。心地いいと思うテンションが似ているのかもしれない。わちゃわちゃするわけでも、くだらない話をしてるわけでもない。だからといってずっとまじめな話をしているわけでもない。ひっそりと、みんなでニコニコしています（笑）」

そうした輪の中では、松下さんが話題を切り出すことが多いのだそう。

「僕が話しだすことで、みんなに『話していいんだ』。と思ってもらえたらいいなと思って。気心の知れた友達と一緒のときも、たとえば僕が『こないだこんなことがあってさ』と話しだすと、その場がみんなで話したくなる場所になることがあったりします。仲間たちが和気あいあいとして、それぞれが笑っている姿を見ているのが、すごく嬉しいんですよね」

自ら発信することで、コミュニケーションの場が生まれる。地道に、誠実に、人と関わりあうことが心地いいという松下さん。そんな彼の姿勢が、2作目のアルバム『R＆ME』にも表れている。

「R＆Bが好きで音楽を始めた僕のルーツが詰まっていて、僕自身が表現したい音楽はこういうものだ、と提示できるアルバムになりました。ミュージシャンとしての僕も知ってもらいたいし、一人でも多くの方に僕の音楽が届いたらいいなと思っています。正解や近道はないですし、一生懸命歌うしかないです。本当に」

木曜劇場「いちばんすきな花」
フジテレビ系　木曜22時〜放送中
出演／多部未華子、松下洸平、今田美桜、神尾楓珠ほか　脚本／生方美久
大ヒットドラマ「silent」の制作スタッフがおくる、繊細な“男女の友情と愛情の物語”。それぞれに孤独を抱えた、年齢も境遇も違う男女4人が、不器用ながらも丁寧に、心を通わせようとするストーリーが共感を呼ぶ。

2nd Album『R&ME』
2023年12月13日（水）発売
通常盤￥3400　初回限定盤A/B　各￥5200
VOS限定セット ￥4500
自身のルーツ・R&Bへのリスペクトを込め、松下さんが思い描く「音楽と自分」を表現した一枚。シングル「ノンフィクション」を含む全10曲を収録。2024年1月より、全国12会場を巡るライブツアーもスタート。