特に「今日は何時までに帰らなければならない」という制約のない日は、つい仕事がペースダウンしてしまうな、と感じることはありませんか? 反対に「仕事の後、何時に待ち合わせ」など、約束がある日は仕事がはかどる傾向に。また、「午前中は集中できるけど、午後はまったりしてはかどらない」ということもおこりがち。これは一体なぜ?
『脳のパフォーマンスを最大まで引き出す神・時間術』(大和書房)の著者であり、精神科医の樺沢紫苑さんによると、「集中力が高いときとそうでないときとでは、仕事のはかどり方が違います。つまり、集中力を中心に時間の使い方を考えれば、生産性が上がるということ。脳のゴールデンタイムは朝起きてから2〜3時間。そこで集中力を要する仕事を行い、午後は脳に負担がかからない仕事を。それだけで、仕事効率は2倍にも4倍にもなります。また、低下した集中力を回復するには、休むのも不可欠。疲れすぎる前に休憩をとり、睡眠時間を確保し、休日はリフレッシュを。緩急をつけることが最大のパフォーマンスを引き出すのです」。樺沢さんが考える集中力のコントロールに不可欠な7つの掟はこちら!
深く集中できるのは15分が限度。作業が長引く場合は、15分をベースにした45分、90分の単位で仕事を区切り、間に休憩を挟むこと。
仕事は、ミスが許されない資料作成など常に集中力を要するものと、メールや打ち合わせなど、それほどでないものに分類を。
脳が活性化する午前中は、脳が疲れてくる午後〜夕方の倍以上の生産性が見込める。集中仕事は午前中に行うのがベスト。
メールが来るたびに作業を中断しては、効率がダウン。即レスしなくても問題ないケースが大半と割り切り、通知はオフに。
一つの仕事をしている最中に「あれ、どうだったかな?」と他の仕事を思い出して気になってしまうのは、それが未解決事項だから。抱えている事柄とその進捗状況をすべて書き出し、見えるところに貼ると、脳が解決ずみと認識し、頭の中から雑念を消去できる。
集中力が落ちたと感じたら、作業する場所をチェンジ。環境が変わるとリフレッシュでき、脳が活性化。作業効率が上がる。
「これが終わるまで」と際限なく働くよりも、「定時まで」などと制限時間を設けるのが正解。集中して生産性を上げるために必須。
いかがでしたか? まさに集中力を中心にした時間の使い方こそが、短時間で成果を出す秘訣。詳しくは本誌「仕事が早い人になるための50の効率」のテーマで解説しています。ぜひお見逃しなく!
イラスト/平松昭子 原文/村上早苗