ライフステージが最も変化する30代。環境の変化などでいろいろな方向に気をつかいすぎて疲れていませんか? 人生の先輩でもあるイラストエッセイスト・犬山紙子さんにお互いがハッピーになれる「図太道」の極意を教えてもらいました!
イラストエッセイスト 犬山紙子さん
鋭い洞察力とユーモアあふれる視点のコラムが人気。雑誌、テレビ、ラジオなどで幅広く活躍。2018年には「#こどものいのちはこどものもの」を発足させ、児童虐待をなくすための活動も行っている。
「社会的養護啓発プログラム こどもギフト」
社会的養護が必要な子どもたちに支援を届けるプログラムにて、里親ポータルサイトのクラウドファンディングを実施中。
図太道とは…SOSを出し合う「お互いさま」の精神
図太くなれない人は、共感能力が高く、まじめできちんとした人たち。30代はライフステージが最も変化するタイミングで、生き方や働き方が多様化しているため、いろいろな方向に気をつかってしまう人が多いのかもしれません。“他人に迷惑をかけてはいけない”という意識が強すぎて一人で抱え込んで爆発する前に、図太道を通して自分のSOSを出し、相手のSOSも受け止める「お互いさま」の関係がつくれるとよいですね。
私が心がけているのは、俯瞰してものごとを見ること。たとえば不機嫌そうな相手に「私が何かしてしまったかな」と条件反射的に思ったとき、もう一人の自分を頭の片隅におくことで「今、私自分のことを責めてるけど……相手の機嫌が悪いだけじゃない?」と慌てずに一拍おけるようになりますよ。習慣化している思考のクセを変えるには場数を踏むことが大事。人に頼めた、断れたなど小さくてよいので成功体験を積むことが、図太道の歩みを進めるコツ。
最後に、疲れたときは自分が傷つかない逃げ場を持つのがおすすめ。SNSでも趣味でも、ここに逃げ込めばまた回復できるという場所があるだけで、心って楽になるんです。
【先輩に聞く図太道の極意】
一、俯瞰してものごとを見る
二、小さくても成功体験を積み重ねる
三、自分にとっての逃げ場を作っておく
イラスト/平松昭子 取材・原文/佐久間知子 構成/山岸成実〈BAILA〉 ※BAILA2020年2月号掲載