やさしくて人に気をつかいすぎてしまうあなた、今年はもう少し“図太く”生きてみませんか? まずは「真の図太さ」を身につけるべく、図太道の極意を学んで! 心療内科医・医学博士の姫野友美さんからアドバイスをいただきました。
心療内科医・医学博士 姫野友美さん
ひめのともみクリニック院長。ストレスによる病気・症候群等に関するコメンテーターとしてテレビ番組や新聞・雑誌等で活躍。女性の立場に立った適切でわかりやすいアドバイスは多くの支持を集める。
『こころのクセを変えるコツ』 大和出版 1045円
クヨクヨからスッキリへ。“心が疲れる思考”から“心を健やかにする思考”に変えるための、認知療法ステップを紹介。
図太道とは…I'm OK、You're OKのコミュニケーション
人間関係に気をつかって疲れているときほど、相手の言葉を裏読み・深読みしていることがありませんか?
相手の真意なんて探ってもわからないものなので、そんなときはシンプルに相手の言葉を受け取り、“図太道コミュニケーション”を心がけてみましょう。その軸となるのが「I’m OK」「You’re OK」。順番は逆でもいいのですが、「自分も主張するし、相手の主張も受け入れる。自分も相手も肯定する」のが基本です。
主張が異なるときは、「あなたの主張のこの部分には賛同します(You’re OK)。そのうえで、この部分に関して私はこのように考えているのですがいかがですか(I’m OK)」と、共通認識を見いだしたうえで、異なる部分について解決に向かって発展させるとよいですね。
世の中にはいろいろな人がいるので、ときには相手の主張や振る舞いによって、疲れたりつらくなることもあるかもしれません。そんなときは、相手に対して心に境界線を設けて距離を保ち、自分で自分を守ることも必要です。こんな人もいるんだと割り切って仕事上は最低限のやり取りをしながらも、こっそり心のシャッターを下ろしてもいいんですよ。
【心理学から考える図太道の極意】
一、相手の言葉をシンプルに受け取り深読みしすぎない
二、自分と違う相手を否定しない
三、心の境界線を設けておく
イラスト/平松昭子 取材・文/佐久間知子 構成/山岸成実〈BAILA〉 ※BAILA2020年2月号掲載