『BAILA』2月号「"推し活"のすすめ」では、おすすめ"推し活"の一つとしてフィギュアスケートをご紹介。
人生観が変わる「フィギュア推しの世界」や、来年開催予定の北京オリンピックに向け、国内外の注目選手をピックアップ。さらに昨年末の全日本選手権で羽生結弦選手、宇野昌磨選手に次いで見事銅メダルを獲得した話題のスーパールーキー・鍵山優真選手のスペシャルインタビューを掲載。ここでは、誌面に掲載しきれなかったインタビューの一部をお届けします。
全日本選手権銅メダル&世界選手権代表にも内定!
昨シーズン、全日本ジュニア選手権で悲願のタイトルを獲得すると、シニアのトップ選手が揃う全日本選手権で3位に。
さらに18歳以下の選手が出場するユースオリンピックで見事金メダル、シニアの国際大会である四大陸選手権で世界の強豪と戦い3位と、一気にその名を知らしめた。
今シーズンよりシニアに転向し、初戦から世界歴代記録5位相当の得点で優勝。NHK杯では2位に50点近い点差をつけて優勝を果たすなど、その勢いはとどまるところを知らない。
NHK杯を終えた直後の12月、鍵山選手が練習拠点とするリンクにて独占取材を敢行!
―― まずはNHK杯優勝おめでとうございます。周りからはどんな反応がありましたか?
「ありがとうございます。試合後は小学校時代の友達や、今までフィギュアスケートを見たことないだろうって友人からもお祝いの連絡をもらって(笑)。本当にうれしかったですし、大会の注目度の高さを感じました」
―― 国際大会は、ジュニアながら銅メダルを獲得された昨シーズンの四大陸選手権で経験されているかと思いますが、シニアとして出場した今大会では、心構えに違いはありましたか?
「四大陸選手権は、守るものがなかったので自分でもびっくりするほどリラックスして滑ることができたんです。緊張も全然なくて。NHK杯はシニアの選手として戦うので、ノーミスの演技で優勝したいという気持ちで臨みました」
―― 四大陸選手権の表彰式では初々しい表情でしたが、NHK杯では表彰台に立つ姿がすっかり板についていましたよね。他のメダリストに敬意を払う姿も印象的でした
「いえいえ、そんな! まだまだです。四大陸選手権の表彰式ではすごく緊張していたんですが、優勝した羽生選手が『大丈夫? 緊張してない?』と気さくに声を掛けてくださって、うれしかったのを覚えています。羽生選手は、表彰されている選手にしっかり身体を向けて拍手されていて、本当に素晴らしいなと。その姿を僕も見習おうと思ったんです」
―― プログラムについても教えてください。これまではコーチの佐藤操先生の振付でしたが、今シーズンは世界的振付師のローリー・ニコルさんが担当されていますね。今後も振付を担当される予定ですか?
「リモートでの振付は、左右がわかりづらいなど大変なこともありました。東日本選手権の後は、メールなどで足りないところを指摘してもらって、細かいところまで意識して練習しました。
今は来シーズンのことまでは考えていないのですが、今回のプログラムは自分ととても相性のいいものになっていると思うので、来シーズンも、もしかしたらやってくれるかなと思っています」
―― 相性がいいというのは?
「これまでは数曲の中から自分で決めることが多かったんですが、今回のショートプログラムは、今まで聞いたことがないような音楽だったので、最初はできるかな?って(笑)。でも振付してもらったものを実際に滑ってみたら、自分も楽しかったし曲自体を好きになったので、相性がいいのかなと思いました」
―― 試合を重ねるにつれて、複雑な動きを見事ものにされていました。特に見てもらいたいポイントはどんなところですか?
「今回は特に表現力を意識しています。ショートもフリーもキャラクターではなく、曲の世界観を表していて、ひとつひとつの表情や目線にもこだわっているので、そこに注目していただけたら」
―― その世界観は衣装にも?
「フリーの曲は『アバター』で、『アバター』と聞くと青い肌の登場人物が浮かぶと思いますが、今回は映画に出てくる深い森や、不思議な世界をイメージしてグリーンの衣装を作ってもらいました」
―― エキシビションでは、もともと今季のショートプログラムに予定していた『Take Five』を披露してくれましたね。大人っぽいナンバーに合わせたシャツスタイルも素敵でした
「実は衣装が間に合わなくて操先生に急遽用意してもらったものなんですよ。エキシビションのことはあんまり考えてなかったので、直前まで何を滑ろうかすごく迷っていました。『Take Five』はお蔵入りになってもう使うことはないと思ってたのに、突然滑ることになって。『あれ?衣装ない!』と思って(笑)。全日本選手権の衣装は、ちゃんと作っています!」
―― 急遽調達したものだったんですね! 四大陸選手権でも同じ話を聞いたような……
「あ! あの時こそ表彰台に上れると思ってなかったので、全然考えてなかったんです。あの時も操先生が、大会が開催された韓国でたまたまイメージに合うものを見つけてくれました(笑)。」
―― 今後のご活躍がとても楽しみですが、ご自身はどのような選手を目指されていますか?
「オールラウンダーな選手になるのが目標で、自分の理想像に一番近いのがネイサン・チェン選手。チェン選手の表現の仕方が好きなので、よく動画を見てこんな風に滑れたらいいなと意識しながら練習しています。今後は自分のスキルを磨き上げて、ジャンプの種類も増やしてシニアらしい滑りを見せていければと思っています」
―― 最後にファンの方々にメッセージをお願いします
「いつも応援にやる気をもらっています。まずはケガなく健康に気をつけて、来シーズンのオリンピックに向けてもっともっと頑張っていきます。応援よろしくお願いします!」
■ 鍵山優真選手の素顔にもっと近づく!Q&A
Q.好きな食べ物、嫌いな食べ物は?
A.お肉がめちゃくちゃ好きです。料理ならお寿司、ラーメン、すき焼き!
嫌いなものはあんまりないですが、しいて言うならゴーヤ、なす、にんじん。
Q.食事管理はされていますか?
A.バランスを考えながら自分で管理してます。大好きなスイーツは、試合で頑張ったご褒美として。
Q.朝ごはんは和食派? 洋食派?
A.洋食派! 試合の時もいつもパンを選びます。飲み物は牛乳かオレンジジュース。
Q.スターバックス コーヒーでいつもオーダーするものは?
A.その時出ている新作! 試合会場の近くにあると、終わった後によく寄ってしまいます。
Q.試合前に聴く音楽は?
A.普段はJ-POPをよく聴きます。試合前は”絶対この曲”というよりも、その時の気分で色々!
Q.気分転換の方法は?
A.オンオフの切り替えはきっちりするタイプで、一番気分転換になるのはアニメ。
ハマったきっかけは『NARUTO-ナルト-』で、『ハイキュー!!』や『呪術廻戦』とか、『週刊少年ジャンプ』の作品が好きです。
Q.好きな科目は?
A.勉強はあまり好きじゃないです(笑)。中学生の時は、理科の実験とか体育とか実技が好きでした。
海外での試合に出るようになってから英語の勉強をしたいなと思ってたんですけど、なかなか追いつかなくて、途中で諦めちゃって。海外選手と自分からコミュニケーション取れたら楽しいだろうから、今後はある程度覚えるようにしなくちゃと思ってます。
Q.よく使う絵文字は?
A.絵文字がないLINEが送られてくると、なんか怒ってるのかな? って思っちゃうので、僕は積極的に使うようにしてます!
インタビュー終了後も、好きなアニメやキャラクターについて熱く語ってくれた鍵山選手。
その後の練習では雰囲気がガラッと変わり、流れるようなスケーティングと美しいジャンプを何度も決める姿に取材陣の視線も思わずくぎ付けに。
17歳の高校生とは思えない、アスリートとしてのストイックな一面や、北京オリンピックにかける思いはBAILA2月号に掲載中。ぜひチェックしてみてください。
撮影/斎藤大嗣 取材・文/轟木愛美 企画/斉藤壮一郎〈BAILA〉 撮影協力/横浜銀行アイスアリーナ
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