美男子揃いのBLドラマで人気に火がつき、今世界中で大ブームを巻き起こしている「タイドラマ」。一度ハマると抜け出せない魅惑の世界を"推し男子"とともにピックアップ! 第13回は『ラブ・バイ・チャンス/Love By Chance』をご紹介。
【第13回】甘酸っぱさと切なさを閉じ込めた『ラブ・バイ・チャンス/Love By Chance』
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大学の国際学部に通う、愛らしいビジュアルのピート(セイント)は、自分の不注意で工学部のエー(パース)が乗っていた自転車とぶつかってしまいます。この偶然の出会いに胸をときめかせたピート。さらに、その後も様々なピンチのときに助けてくれるエーに対して、いつしか想いを寄せるように……。
しかし、ピートは同性愛者であることで過去に酷い仕打ちにあった経験があり、さらにはエーが同性愛者ではないことに気づき、気持ちを打ち明けられずにいたのでした。とはいえ、恋する気持ちは止められないもの。そのときに感じた想いを日記に書いては頬を赤らめる日々……そんなピートがたまらなく可愛いらしいんです!!
ただのラブストーリーで収めるのではなく、同性愛だからこそ悩むカミングアウトや周りの理解などもしっかりと描かれているところはさすが。
ピート役セイント(左)・エー役パース(右)
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一方、サッカー一筋の少年がそのまま大きくなったかのようなエー。世間知らずで、いつも危なっかしいピートのことを気にかけるようになりますが、そのうちに、ピートに対して今までにない想いを抱くようになるのです。でも、恋を経験したことがないエーは、この想いがなんだかわからず…。それでもまっすぐに、この気持ちが何なのかわからないことも含め、しっかりと気持ちを伝えようとするカッコよさに一気に惹かれるはず。モヤモヤしている感情もすべて言葉にしてピートに伝える姿には、計算など一つもなく、ただどうしても触れたい、会いたい、そんな純度の高い想いにあふれています。溺愛する姪っ子に、ピートとの電話中に「会いたいって!」とバラされるところもまた可愛いところ。
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本作には、ピートの友人であり、冷徹なセレブ一家の御曹司として生まれたティン(ミーン)と、エーと同じサッカー部の、子どもの様でありながら友情に厚いキャン(プラン)の二人の恋愛模様も描かれていきます。過去のトラウマから人を信じられないティンのもとに現れたキャン。果たしてティンの想いは伝わるのか――。
キャン役プラン(左)ティン役ミーン(右)
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まったくタイプの異なる2組、お互いに共通するのは誰かをまっすぐに愛しているということ。ただその先に見えてくるのは、貧富の差や考え方の違い、家庭環境の違いなど様々な壁。それらを乗り越え、2組は本当の愛を掴むことができるのか。そのためにはまっすぐ思い続けることがどれだけ大事なのかも教えてくれる作品です。
そのほかにも、本作にはサッカー部のキャプテンのテクノー(ガン)と、彼に恋をする高校生ケンクラ(マーク)、そして音楽学部3年のタム(タイトル)と義理の弟であるター(アース)の2組の関係も描かれ、各々の想いが交錯していきます。それぞれの想いは、果たして叶うのか、どのカップルも見応えたっぷりです。
見れば恋がしたくなる、胸キュンたっぷりの作品、ぜひこの機会に見てみてくださいね。
推しタイ!Pick Up タイ美男子名鑑
セイント(Saint/Suppapong Udomkaewkanjana)
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裕福な家庭に育ち、とても礼儀正しく優しいピートを演じたのは、“Saint”(愛称:セイント/本名:スパポン・ウドムケーオカンチャナー)。1998年4月17日生まれ。本作のほかに、2020年には『Why R U?』に出演し話題となりました。2021年3月から放送のドラマ『Let’s Fight Ghost』にて主演を務めています。
【作品情報】
『ラブ・バイ・チャンス/Love By Chance』
Rakuten TV、GYAO!ストアなどでも現在配信中
DVD-BOX発売中
発売元:アクロス/ソニー・ミュージックソリューションズ
販売元:竹書房
本体価格:13200円(税込)
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音楽や映画を中心に執筆中。推しは日に日に増える推し増し型。
Twitter:@knysd1980
構成・文/吉田可奈 企画/斉藤壮一郎〈BAILA〉