美男子揃いのBLドラマで人気に火がつき、今世界中で大ブームを巻き起こしている「タイドラマ」。一度ハマると抜け出せない魅惑の世界を"推し男子"とともにピックアップ! 第7回は『Theory of Love/セオリー・オブ・ラブ』をご紹介。
【第7回】好きだからこそ言えない想い。BLドラマの王道『Theory of Love/セオリー・オブ・ラブ』
あなたは親友のことを好きになったことがありますか?なんでも話せる友達。どんなことも知っていて、大事な人。それは、恋人よりも大切な存在なのかもしれない。でも、好きな気持ちに気づいてしまったら、それはもう、戻れないもの――。今回紹介する『Theory of Love/セオリー・オブ・ラブ』は、そんな親友のことを好きになってしまったThirdの切ない片想いを描いています。
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大学の映画学専攻に通うThirdは、同じ専攻で音声を担当する親友のKhaiと、編集を担当するBone、そして撮影担当のTwoとともに映画製作に励んでいます。
この四人は学校でもかなりモテる存在で、女の子に困ることはありませんが、Thirdはかたくなに女の子からの誘いを断ります。それは、Khaiが好きだから――。
Third ©GMMTV Company Limited.
その想いにまったく気づくことのない、女の子が大好きなKhaiは、あろうことか酷い別れ方をした女の子のフォローをThirdに頼む始末。でも、Thirdはそんな苦しくも切ない日々を送りながらも、Khaiを諦められず、想い続けてしまうのです。ただ、想いは絶対に口にすることなく。この関係が壊れるぐらいなら、友達でいい。そう自分に言い聞かせて……。
Third役・ガン(左)とKhai役・オフ(右)©GMMTV Company Limited.
「好き」と言ってしまったら、もう元の関係には戻れない。それがわかっているから、口に出せない……。きっと誰もが一度はそんな経験をしたことがあるのでは。しかし、このままではいけないとThirdは意を決して告白をするのですが、Khaiは女の子にフラれた自分へのフォローだと勘違いし、その想いは伝わることなく……。諦めたThirdは、Khaiと距離を置くことを決意しますが、そこからがこの物語の引き込まれるところ。後半はKhaiの目線で描かれ、今まで誰が見ても嫌な奴だと思っていたKhaiが愛おしく見えてくるから不思議!
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果たして、Thirdの片想いは成就するのか、それとも……。本作でThirdを演じたGunが、うちに秘めた想いを涙に変えて爆発的に表現するシーンは圧巻。シャワーとともに流す涙は苦しくて、切なくて……。
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また本作を語るのに外せないのが、仲間の存在。ThirdのKhaiへの想いに気づいたTwoのアドバイスや、少し大人びた恋をするBoneなどのサイドストーリーもしっかりと描かれ、物語に色を添えています。楽しい時はもちろん、本当に苦しい時に一緒に乗り越えられるのは、仲間がいるから。彼らの成長が一緒に描かれているのもこの作品の魅力のひとつ。
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さらに作品全体が“映画”をテーマにしているからこそ、有名な映画のシーンやセリフが引用されていたり、映像もすべて映画のような美しい仕上がりになっていてとても印象的。このドラマを観た後に、ドラマ内で出てくる映画を観てみると、さらに深みがでるのでオススメですよ。
※本作は、権利元で許諾を得ていない映像作品やDVDジャケット、キャラクターグッズなど日本での展開(放送、配信、DVD発売)に置いてモザイク処理をしておりますのであらかじめご理解下さい。
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ガン(Gun/Atthaphan Phunsawat)
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切なくも美しい涙の演技が印象的だったThirdを演じたのは、“Gun”(愛称:ガン/本名:アタパン・プーンサワット)。
1993年10月4日生まれ。Khaiを演じたOffとカップル役で共演した作品は数多く、“Off Gun”と呼ばれています。可愛らしく切ない一面がフィーチャーされた本作でしたが、『The Gifted』(2018年)では複数の人格に翻弄される狂気的な役を熱演。役柄のふり幅が大きいからこそ、今後どんなお芝居を見せてくれるのかさらに楽しみになる俳優さんです。
【作品情報】
『Theory of Love/セオリー・オブ・ラブ』
WOWOWにて全12話一挙放送
5月・6月放送予定
監督:ナッタポン・モンコルサワット
出演:サード:アタパン・プーンサワット(ガン) 、カイ :ジュンポン・アドゥンキッティポーン(オフ)、 トゥー:ナワット・プンポーティンガム(ホワイト)、ボーン:シナラット・シリポンシャワリット(マイク)
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音楽や映画を中心に執筆中。推しは日に日に増える推し増し型。
Twitter:@knysd1980
構成・文/吉田可奈 企画/斉藤壮一郎〈BAILA〉