自宅で過ごす間、自炊に目覚めていたのに、また近頃は外食が増えて栄養バランスが乱れている。その事実で心と体調がもやもやしている方、案外多いのではないでしょうか?
仕事が忙しい平日に食生活が後回しになってしまうのは仕方がないとして、時間にゆとりのある週末だけはヘルシーな食生活をキープできたらいいですよね。今回は、パーソナルトレーナーの星野由香先生にヘルシーな自炊メニューのコツを指南していただきました。
教えてくれたのは…
パーソナルトレーナー 星野由香さん
ピラティスインストラクターをはじめ多数の資格を持つボディメイクのスペシャリスト。“ほぐし”とトレーニングを同時に行う独自のメソッドは、大政絢さんや神崎恵さんをはじめとする美のカリスマも太鼓判! 食事指導にも定評がある。プライベートでは2児の母。Instagram@yuka.hoshino222
5つの色と5つの味を意識すれば、栄養バランスは自然と整います
栄養バランスのいい食事を摂る上で大切にしてほしいのが、一日を通して5つの色と5つの味の食べ物を網羅することなのだそう。まずは色のお話から。「赤(or紫)、黄色、白、緑、黒(or茶)。この5色の食材を取り入れるようにしてみてください。例えば、真っ赤な食卓を想像してみてください。トマト、パプリカ、人参、鮭、タコ。これらの物が並んでいたとしていたら、代謝のエネルギーとなる炭水化物が不足しているし、たんぱく質やミネラルも明らかに不足いますよね? 他の彩りを足せば、たちまち栄養素が豊かになると思いませんか? スーパーで買い物カゴの中を覗くタイミングや、冷蔵庫を見渡して不足する食材をチェックする時にカラフルになるように気をつけるだけで、栄養素に関する詳細な知識がなくても健康的な食卓を作ることができるんです。栄養価が高く、うまみも詰まっている旬の食材もエントリーさせやすくなります。それに、色を判断するためにおかずをお皿に盛り付ける習慣を身につけると、女子力もアップ。いいことだらけですよね」(星野先生)。
同じく1日を通して気をつけてほしいのが、5つの味を口にするようにすること。「この5つの味というのが、甘い、酸っぱい、しょっぱい、苦い、うまみ(=出汁or辛い)。スタイルキープを意識している人は甘いものは控えめにして酸っぱいものをきちんと摂るようにすると効率をアップさせることができます」。
星野先生のある日の食卓で、色と味のバランスの取り方のコツを掴んで、あなたのお料理に活かしてみるのはいかが?
*5色の食材の例
赤(or紫)→トマト、パプリカ、人参、茄子、肉
黄色→パプリカ、レモン、コーン、グレーププルーツ
白→豆腐、大根、卵
緑→レタス、きゅうり、キャベツ、ピーマン、小松菜
黒(or茶)→玄米、きのこ類、キクラゲ
がっつり系のおかずの日は 野菜と玄米でカロリーオフ
この日のメインは餃子と塩カルビの焼肉。「油の多いおかずをいただく日には、サニーレタスやタマネギを合わせて、油の吸収を抑えられるように一工夫。また、葉物を多めに用意することも大切です」味付けの濃いおかずが食卓にならぶと、ごはんが進んでしまいがち。「食べ過ぎを防ぐために、白米ではなく発芽玄米を炊くようにしています。よく噛むことも食べ過ぎを防ぐのにつながりますよ」さらに、味覚のリセット役としてなすの甘酢煮をプラス。「間に食べることによって味のバリエーションがより豊富に感じられるので、腹八分でも満足感が得られるようになるんです」
しなやかな筋肉と美肌を運んできてくれる顔ぶれ
この日のメニューはレモンで爽やかに仕上げたチキンの香草焼、ブロッコリーとにんじんのカナッペ、ピーマンのおかか和え、白米、デザートにバナナ。「チキンは脂が乗っているもも肉だったので、レモンでさっぱり仕上げました。レモンには新陳代謝を助けてくれるクエン酸やビタミンCがたっぷり入っているので、トッピングできそうなタイミングで積極的に投入してみてください。さらに、鶏肉とブロッコリーの食べ合わせは相性はバッチリ!筋肉の生成を促すだけでなく、抗がん作用もあると言われているんです。色の濃い緑黄色野菜も食卓にならべてビタミンや食物繊維もしっかり補給」
人気食材は美にもマンネリ解消にも効果的♡
この日は、手羽中の甘辛煮(星野先生の息子さんの大好物!)をメインに、春雨サラダで酸っぱみをプラス。トマトとパクチーサラダを添えて栄養価をアップ。「パクチーはタンパク質との相性が良く、女性に不足しがちな鉄分、カルシウムを多く含んでいるのが魅力。味のアクセントにもなるので、手料理のマンネリも防ぐことができてオススメ」。主食を玄米にすることでカロリーをセーブしたのもポイント。
朝昼晩のボリュームコントロールも美ボディの鍵
今回、星野先生が披露してくださった献立は、しっかり食べたい昼or夜にオススメのラインナップ。「食事のボリュームは多くてOKな方から昼食→夕食、朝食。朝は排泄を促すタイミングなので、味噌汁やヨーグルトなど腸内環境を整えてくれるメニューで軽めにスタートしましょう。昼食をきちんと食べていいのはその後の活動量を期待できるから。食後に体を休めるだけの夜は栄養バランスを考えつつも昼よりカロリーを抑えて、就寝する3時間くらいまでに食事を終えるようにすると、余計な脂肪を溜め込むのを防ぐことができるはず。気持ちと時間に余裕のある週末だけでも意識してみてください」