ただでさえマスクで顔が隠れがちな日々、目もとはちょっと浮かれているぐらいがちょうどいい。今、ヘア&メイクアップアーティスト中野明海さんが新しく提案するのは、色やきらめきで楽しくほがらかに遊ぶメイク。アイメイクはつくりこまず、その分瞳はキレイに、が“ほがらか”な印象に見せるポイントなのだとか。
ヘア&メイクアップアーティスト 中野明海さん
大人ピュアを引き出すハッピーなメイクで、多くのスターからラブコールが。時代の顔を創り出すセンスは、プロからの憧れられ度もNo.1!
「強すぎるのも退屈なのも、今は違うかな。上がるカラーをきかせたり、キラッとさせたり。“ほがらかな”気持ちになる目もとを大事にね」
「マスクで口もとが隠れるせいで、にっこり笑ってもなかなか伝わりにくいですよね。感情を伝えるのもメイクを楽しむのも、しばらくは目もとが主役。今の気分は、ふっと見たときに、明るくて無理していないほがらかさが伝わるアイメイクです。口もとは見えないけれど、きっとこの人は楽しもうとしているんだな、マスクの下でにこにこしているんじゃないかなと想像させるような目もとがいいなと思うんです。ただでさえ自分を表現できる面積が少ないのだから、遊んじゃったほうがいい。ラメやグリッターを部分使いしてキラッとさせたり、今シーズン豊作のカラーラインで色をきかせたり。無機質なマスクで隠れているぶん、とがってつり上がった線や、ぎゅっと詰まった感じがするアイメイクだと意地悪そうな表情に。ほがらかな印象を与えるには、丸っぽく、顔をゆるめるイメージでメイクするのがポイント。これからは、美人になるためにメイクしなくてもいい。面白くて、個性的で、ほがらか。ますますそういう顔が素敵に見える時代になっているんじゃないかな」(中野さん)
私の表現はここって場所が小さくなっているぶん、気分が上がるものを!
大粒グリッターを、黒目の下にポイント使いして、テンションをアップ。「withマスクでメイクで表現できる範囲が狭くなっているぶん、今はちょっと浮かれ調子ぐらいがちょうどいいんです。メイクを楽しむ遊び心を大切に。ラメやグリッターで気分を上げて、退屈さや停滞ムードを払拭していきましょう。バイラ世代なら、ポイント使いが今っぽいし可愛い。黒目の下にちょんちょんと塗ってキラキラッとさせてみて」(中野さん)
(左から)エッジィさとソフトな雰囲気を併せ持つライトメタリックピンクのリキッドシャドウ。ダズルシャドウリキッド フラッシュ アンド ダッシュ・華やかなシャンパンゴールドのグリッターがキラリ。同 ラブ ユアセルフ 各¥2900/M・A・C
イエローのベースにオレンジやピンク、グリーンの大粒ラメをちりばめたマルチカラー。ENBAN TOKYO マルチグリッターカラー 02 ¥1700/ENBAN
アイメイクはつくり込まず、ゆるっと。ゆるめにしとくと、どんな表情もやわらかく
「マスクのときは、顔をゆるめてメイクすることを意識するとバランスがいい。あえてメイクでデキる顔や強い顔にしなくたって、ゆるっとした顔で仕事ができたり内側にたぎる思いを秘めていればいいんです」(中野さん)
上まぶた全体に右上のゴールドをぼかし、右下のブラウンをシャドウラインとして上まぶたのきわに。「真ん中の上はチークとしても使え、左下のくすみホワイトは彫り深に見えるなど捨て色なし」(中野さん)。ケイト トーンディメンショナル(T)EX-103 ¥1800(編集部調べ)/カネボウ化粧品(12月1日限定発売)
素敵な目もとで大切なのはにごってないこと
「どんな目が素敵かなと考えると、やっぱりにごってない目だと思うんです。白目が血走っていて、グレーっぽくくすんだ目は人を不安にさせてしまうもの。だから、アイメイク以前に、白目をスッキリさせる目薬も必要かな。瞳がうるっと見える、大人でも使えるさりげないカラーコンタクトもおすすめ」(中野さん)
黒目になじむネイビーとインナーのオリーブが澄んだ瞳を演出。中野さんプロデュースのカラコン。キャッチライトレンズ OvE 3 ¥1480/ANW
瞳のエイジングケアに着目した中野さん愛用の目薬。サンテ ボーティエ(第2類医薬品)12ml ¥1500/参天製薬
(モデル)シャツ¥27000/J.C.M イヤカフ(上)¥15000・リング(左手)¥33000・(右手)¥98000/アガット イヤカフ(下)¥7000/ノジェス
撮影/柴田フミコ(人)、さとうしんすけ(物) ヘア&メイク/中野明海〈air notes〉 スタイリスト/辻村真理 モデル/宮本茉由 取材・原文/長田杏奈 構成/渡辺敦子〈BAILA〉 ※BAILA2020年11月号掲載
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