圧がない＆話しかけやすい印象づくりは、バイラ世代にとって覚えておきたいスキルのひとつ。実はこの印象、振る舞いだけでなく、日々のスキンケアでもコントロールすることができるんです！

「いつも明るくニコニコ笑顔の人。にこやかで余裕がある雰囲気、そして忙しくても話を聞いて対応してくれる方に憧れます！」（事務・31歳）

「普段から表情がやわらかい人。優しくて穏やかそうな空気感で疲れの見えない明るいハッピーオーラがある先輩！」（営業・29歳）

「話しかけやすい状態とは、“心理的安全性”があること。つまり後輩や部下が自分の意見を言いやすいと思える人が、“話しかけやすい先輩”なのです。“心理的安全性”は表情、顔だちのほか、ポジティブな雰囲気によってつくり出すことができます。簡単にいってしまえば笑顔がその人の印象になる、真顔の状態でも“笑顔”を感じられることが理想です。笑顔をつくりにくい人は顔の筋肉が動かしにくいのかもしれず、つい真剣な顔になってしまう人は、ネガティブな感情がクセになっているのかもしれません。ご自分の弱点をひとつずつクリアしていけば、きっと話しかけやすい先輩になれると思います」（菅原さん）。
「シャープな骨格、鋭い眉や目の形などで不利だと思わないで！　肌の質感、顔の筋肉を緩めるなど、スキンケアで話しかけやすい印象をつくることは可能です」（水井さん）

・眉間、ほうれい線…不機嫌を認知させる縦のシワ
・暗い印象を与えるのは、くすみ肌とむくみ顔
・下がった口角、硬い笑顔は、近寄りがたい雰囲気
・ピリピリ感が伝わる、余裕のない鋭い目もと

険のある顔になってる！と気づいたら、マジックワードを思い出す
「ポジティブな気分にリセットできる自分なりの“マジックワード”を持つといいでしょう。『今日もいい日だ』といったシンプルな格言を思い浮かべる、“疲れた”ではなく『充実した』といった言葉の言い換えなども効果的。笑顔になれる“推し”のことを考えるのも有効です」（菅原さん）

ジャケット￥85800／ザ・ウォール ショールーム（イロット）　シャツ￥53900／エイトン青山（エイトン）　中に着たボウタイシャツ￥47300／ジョン メイソン スミス ジェーン スミス ストア（ジェーン スミス）　ピアス￥49500／ボウルズ（エンド カスタム ジュエラーズ×ハイク）

怖い＆疲れた印象を与える“縦ジワ”は「話しかけやすさ」の対策。コスメ、マッサージで“縦ライン”をつくらせない！

「眉間、ほうれい線、マリオネットラインなどの縦のシワは強い印象を与えてしまいます。その対極が“横の線”。笑ったときの目尻のシワ、口角が引き上がるラインなどは安心感を与えられます」（菅原さん）

「シワ改善の効果が認められている美容液は、素早く縦ジワ予防＆対策ができるアイテム。ぜひ30代から積極的に取り入れて」（水井さん）

「不機嫌感のある縦ジワを増やす原因は、無意識のときの表情。無意識のときにむすっとした顔をしていると、その表情筋がクセとなり、縦ジワとして刻まれてしまいます。予防のためには眉間のシワをつくるおでこ、縦印象を強くするほうれい線やマリオネットラインまわりの筋肉をほぐしてゆるめ、ふかふかにして。縦ジワをつくりにくい筋肉にしておきましょう」（水井さん）

疲れた印象は、無意識時の“真顔”を怖い＆話しかけにくいと思わせる原因。損する前に、晴れやか顔にリセットを。

「ツヤがあって明るい色の肌に比べて、くすんだ色の肌は話しかけにくい印象に。くすんでいるということは、血行不良の可能性も。間接的ではありますが、オキシトシンやセロトニンといった幸せを感じ、心を安定させ、副交感神経を優位にするホルモンが活発に出ていないのかもしれません。副交感神経が優位になると血管が拡張し、血流が巡りやすくなります。朝日を浴びる、リズムよく早歩きをするほか、人との触れ合いはもちろん、ペットと目を合わせるだけでも、ホルモンバランスがよくなりますよ」（菅原さん）

「バイラ世代のくすみの原因は、血行不良のほか、乾燥も考えられます。乾燥していると肌トーンが暗くなりがち。そんなときは集中保湿を！　化粧水をたっぷり2回つける、化粧水タイプのシートマスクで保湿するなど、水分での保湿を強化してみましょう」（水井さん）

「むくみ顔は、疲れている＆老けている印象を助長してしまいます。炭酸コスメを取り入れて巡りのいい肌づくりを。また炭酸ケアを取り入れることで、肌がふっくらと柔らかくなる相乗効果があるので、明るい肌印象づくりにもひと役買ってくれるはず」（水井さん）

トップス￥29700／ザ・ウォール ショールーム（イロット）　ピアス￥41800／ボウルズ（エンド カスタム ジュエラーズ×ハイク）

話しかけやすい柔和な雰囲気は、笑顔が魅力的にうつる表情管理だけでなくハリとツヤのある肌印象でもコントロール可能。

「“笑顔”を認識させる要素のひとつに、頰に宿るツヤ玉も。これは笑ったときの“頰が上がっている状態”を想起させます」（菅原さん）

「肌がしぼんでいるとお疲れ印象。ハリ系コスメで、笑顔印象を高めるツヤ、ヘルシーな印象を与えるぷるっとしたハリを育て、好印象までも肌でコントロールを」（水井さん）

「私が提唱している『ウンパニ体操』は笑顔が鍛えられる動きです。『ウ〜』で口をすぼめて笑顔の筋肉をストレッチ。『ン〜』で顔全体の筋肉を刺激。『パ』で目と口を大きく開け、顔の筋肉をリラックス。『ニ〜』と言いながら笑顔をつくります」（菅原さん）

「表情筋が硬くなると、笑顔がつくりにくくなってしまいます。頰の内側にある“大頰骨筋”や“小頰骨筋”そして“咬筋”、口角の横にある“笑筋”をほぐし、笑顔の筋肉が硬くなるのを予防しましょう。マッサージをするときは、専用コスメと一緒に」（水井さん）

＜口角を上げやすくする筋肉をゆるめるマッサージ＞

「顔の表情が乏しいと、筋肉が硬くなり動かしにくくなってしまいます。コロナ禍のマスク着用時を思い出してみてください。口もとの筋肉が動かしにくくなっていませんでしたか？　すぐに笑顔をつくれるように、“笑顔筋”の準備をしておきましょう。そのために便利なのが美顔器。EMSの刺激は筋肉をほぐし鍛え、RF波は血行促進＆むくみ予防に効果的です」（水井さん）

目は口ほどにものを言う。やわらかい雰囲気が漂う、生き生きとしたまなざしを目指し、余裕ある空気感に。

「忙しいとき、厳しい状況のとき、目つきが鋭くなりがちです。この目もとこそ話しかけにくい雰囲気をつくる一因になるのです」（水井さん）

「ネガティブになると姿勢が悪くなり、視界も狭くなるという傾向があります。気持ちを切り替える“マジックワード”を思い出したり、選択を迫られたら“ワクワク”するほうを選ぶなど、なるべくポジティブになることを意識してみましょう」（菅原さん）

「情報過多な時代。文字情報だけでなく、SNSや動画からも仕事や趣味のリサーチが必須な現代人は、目からの情報収集が多く、眼精疲労はかなりひどい状態。目を休め、血流促進するためにも、“温冷”ケアを取り入れてください。グッズでも温冷タオルでもOK。奥から目をゆるめリラックスさせましょう」（水井さん）

「眼精疲労、寝不足など、バイラ世代は様々な要因で目もとがどんより、しぼみやすい状態。しぼんでいる目もとはげっそり＆老け印象に。最新のアイケアコスメで、上まぶたも下まぶたも、全方位のアイケアを。目の下のクマやたるみ予防もできるので、印象コントロールだけでなく、エイジングケアにもつながります」（水井さん）

撮影／山根悠太郎〈TRON〉（人）、三浦 晴（物）　ヘア＆メイク／佐川理佳 スタイリスト／鈴木美智恵　モデル／佐藤晴美 取材・原文／松井美千代　構成／渡辺敦子　※BAILA2025年11月号掲載