レーザーやポテンツァ…美容医療を受けたあとって、いつも通りのスキンケアやベースメイクをしていいの? と心配になる人も多いはず。そこで、美容医療の前後に気をつけるべきことや、やっておくといいケアなどを、松倉クリニック代官山 院長 貴子先生に教えてもらいました!
形成外科医としての経験はもちろん、最新コスメに関する豊富な知識で、モデルや俳優から圧倒的な信頼を得ている美容皮膚科医。
美容医療後の肌にまつわるQ&A
Q.美容医療後、とにかく気をつけておくべきことは?
「保湿とUVケアです。レーザーやピーリングは一度肌を傷つけ、その再生過程でコラーゲンを増生したり、ターンオーバーを高めたりするもの。その期間に“キズパワーパッドTM”の原理で肌を潤し、創傷治癒を促してあげましょう。肌が無防備になるので、紫外線ガードもしっかり」(貴子先生・以下同)
Q.施術の前後にある、思わぬ落とし穴は?
「最もやってはいけないのが、カサブタが残っている状態でピーリングやハイドラフェイシャルを行って肌を削ること。肌がきれいに再生しようとしているのを無理やりはがすと、あとになってしまう可能性が。赤みが残っているときの日焼けも色素沈着を招くので充分気をつけて」
Q.そもそもダウンタイムっていつからいつまで?
「医療的観点からすると、出血していたり、明らかにはれていてメイクがまったくできない期間をダウンタイムと言い、カサブタや内出血の状態は含まれません。医師の認識と皆さんの感覚との間に差がある場合も。気になる方は何日間どうなるかを具体的に尋ねるとよいでしょう」
Q.美容医療の前にやっておくといいケアは?
「肌の土台を整えておくべきですし、最も大事なのは一にも二にも保湿です。レーザー系にしろ超音波系にしろ、どの施術であっても事前の肌状態を高めておいたほうが効果は出やすくなり、ダウンタイムも短くできます」
Q.施術後、ベースメイクっていつもどおりでいい?
「ファンデはしないのがベストですが、必要であれば水分量の多いクッションがおすすめ。クレンジングは、肌表面に刺激を与えないよう優しいミルクタイプで。ジェルを選ぶなら、肌負担にならないオイル化しないものを」
みずみずしい質感とともに肌をカバー。ジョンセンムル エッセンシャル スキン ヌーダー クッション SPF50+・PA+++ 全7色 ¥6160/D-Nee コスメティック
美容液成分で洗い、保湿ベールを形成して守る。トリートメント クレンジング ミルク 200g ¥3300/カバーマーク
Q.海外で施術。飛行機内のケアどうする?
「炎症がどの程度治まっているかにもよりますが、赤みやはれがひいている状態なのであればシートマスクがおすすめ。機内は激しく乾燥するので、潤いをピタッと閉じ込めるシートマスクで肌の砂漠化を防ぎましょう」
独自の発酵液をぎゅっと凝縮。外的環境に耐性のある肌に。FAS ザ ブラック デイリー シートマスク 10枚入り ¥6600/シロク
施術前から肌を高めておけば“ダウンタイム”も短縮できる!
「美容医療に頼っておけば日頃のスキンケアは雑でもいい、というのは誤解。せっかくの施術を最大限有効化するためにも、セルフスキンケアに勤しむことは大切です。施術後はもちろん、施術前から肌状態を整えておいたほうが肌も修復に集中できるので、結果として皆さんが思っている“ダウンタイム”を短くできる可能性が。繰り返しになりますが、大事なのは保湿。肌がダメージを受けてる状態に対しては、湿潤ケアがベストというのが現代の定説なので、基本は潤いを閉じ込めるお手入れを。カサブタができている場合も上から“追い保湿”してあげたほうが、あとにならずきれいに治ります」
撮影/ITCHY(物) スタイリスト/鈴木美智恵 取材・文/前野さちこ 構成/渡辺敦子 ※BAILA2024年12月号掲載