深夜にTwitterで読んで涙が止まらなくなった作品があります。
イシデ電先生の『ポッケの旅支』。
猫のポッケとピップと暮らす“まんがっかき“の作者が、ポッケを見送るまでの実際のお話です。
紙の単行本になったことを知り、再読。
詳しくは「とにかく、読んで!」としか言えないのですが、単行本はカラーのポッケとピップのイラストからはじまります。いちばん近くで一緒に過ごしてきた作者にしか描けない、からだのりんかくや、毛の質感や模様、なんともいえない愛嬌のある表情・・・
このイラストを見てから漫画を最後まで読むと、そして読み終わったあとに表紙を眺めると、またも涙ぐんでしまうのです。
それはこの漫画が“猫を看取る“話だからというよりは、“猫と暮らす“さまがありありと伝わってくるから。そしてとくに、ポッケにかけられる、なんてことのないようで慈しみと深い愛情がこめられた作者の“ことば“に胸をグッと掴まれます。
作者のイシデ電先生は、現在バイラWebサイトでオリジナル漫画『おいしい二拠点』を連載中。
こちらは30代の夫婦がコロナ禍を機に二拠点生活を始めるお話で、作中に出てくる“おいしいもの(も、いまいちなものも)“がとにかく美味しそうなのはもちろん、主人公の麻胡や夫の扇のちょっとした“ことば“にドキッとさせられます。
「誰かと暮らす」ってどういうことなんだろう?
ふとそう思ったり、考えてみたくなったとき、読んでほしい作品たちです。