ライターが「今使える!」と思った、優秀アイテムを紹介する連載「読む試着室」。読者が本物を手に取ったのと同じくらいにアイテムのよさやディテールが伝わるよう、サイズなどを編集部独自に調べ、細部の写真多めでご紹介します!
洗練されているのに抜け感もある!着回し力抜群、Theoryの万能ベスト&パンツをレビュー!
Theory「Wool Hopsack Boxy Vest」¥46200、「Wool Hopsack Tapered Pant」¥35200

入卒園や入社式などを、新生活がスタートする4月を前に、セレモニー服や登壇服といった“きちんと見えのセットアップ”を探している人も多いのでは? そうでなくてもオフィス用の制服として、一つ持っていると便利なセットアップですが、中でもおすすめしたいのが、セオリーの「Wool Hopsack Boxy Vest(ウールホップサックボクシーベスト)」(¥46200)と「Wool Hopsack Tapered Pant(ウールホップサックテーパードパンツ)」(¥35200)です。
「さりげないトレンド感のあるベーシック」をコンセプトに、ニューヨークで誕生した、セオリー。ビジネスシーンなどで使えるキレイめなラインナップが人気で、今回紹介する「Wool Hopsack」の生地を使ったセットアップは、そんな中でも春夏におすすめなアイテムです。
セットアップというと「カッチリしすぎてちょっとやぼったくなりそう」「結局使いやすい黒を選びがち」「上下わけて着るとチグハグ感が出る」という不安もあがってきそうですが、実際のところは? では早速見てみましょう。
Wool Hopsack Boxy VestとWool Hopsack Tapered Pantの「細部」に注目!

今回レビューするのは、Wool Hopsack Boxy VestとWool Hopsack Tapered Pantのいずれも「クローブ」というカラーの、サイズ2。近年トレンドのブラウンっぽいセットアップに注目しました。
質感:伸縮性はなし。ドライでさらっと春夏も着られそう

素材の表示を見ると、生地はベストもパンツも毛60%とポリエステル40%です。
名前にもある「ホップサック」とは生地のこと。ビールの原材料のホップを入れる袋ににていることからつけられた名前で、麻布のように凹凸があって、少しドライな質感が特徴です。また、「ウール」とあることから「春夏には不向きなんじゃ」と思う人もいるかもしれませんが、この時期に使われるウールはむしろ吸湿性、通気性に優れているため、汗をかいてもさらっと質感をキープ。これからの時季にもぴったりな素材。
しっかりとした生地は、伸縮性はさほどありません。ただ後にも紹介するように、フィットするシルエットではないため、動きにくさは感じませんでした。
生地の厚さや素材による機能面から、今の季節はもちろん1年通して着られるのも魅力。持っていて損はない! いつでも着られるので、コスパのいいアイテムです。
色み:人と差がつく、ブラウンっぽい「クローブ」のセットアップ

今回手に取ったのは、まさにスパイスのクローブのような、濃い褐色。強い色みですが赤っぽさは抑えめなので重い印象はなく、まさに通年着られそうなカラーです。ブラウン系は、近年のトレンドカラー。セットアップというとブラックやネイビー、グレーなどを手に取りがちですが、このクローブカラーなら人と差がつきそうですね!

ベストとパンツともに、同系色のボタンがあしらわれています。主張しすぎないながら、アイテムの品を上げるような使われ方が素敵です。
ベストのデザイン:あえてのボクシーなシルエットがこなれ感を演出
Wool Hopsackのセットアップは、通年着られる、キレイめなデザインが魅力。ただ細部のこだわりにより、オフのシーンでも着られるというところもポイントなんです。ベストとパンツ、それぞれのデザインのディテールを見てみましょう。

まずはベスト。「ボクシー」とあるとおり、ウエストまわりのシルエットは直線的で、あえてくびれを出さない、ゆとりのある身幅になっています。これによりマニッシュな雰囲気が強まり、こなれた印象に。また、寒い季節厚手のトップスを中に着てもシルエットはくずれません。着てみると、ゆったりとしたシルエットがよりわかりやすいですね。

また、マニッシュな印象をさらに強めているのが、肩のデザイン。ほかの部分より少し厚手に作られた肩は、着ると立体感が際立ちます。見たときは「ガタイがよく見えてしまいそう」と思っていましたが、腕とのギャップによって、むしろ体を華奢に見せてくれます。

ベストは裏地つき。ベストなので重ね着は必須ですが、このなめらかな裏地によって布同士の摩擦もあまり気にせず着られそうな気がしました。

また、ポケットは胸元に一つ、腰あたりに左右一つずつついています。
パンツのデザイン:深いタックがエアリーなシルエットを作り出す

続いて、パンツのデザインに注目。テーパードパンツなので、腰や太ももまわりはゆったりしていて、裾に向かって細くなっています。


気になったのは、タックのデザイン。思ったより深く織り込まれているのが印象的でした。はいてみると、そのワケも納得。ウエストのきゅっとしまったところから、腰まわりのふわっとしたシルエットがとてもキレイに出るので、着やせ効果がありそうに思いました。

カラバリ:クローブほか、万能のネイビーも展開

現在取り扱っているWool Hopsack Boxy VestとWool Hopsack Tapered Pantのカラーバリエーションだと、クローブのほか、ノクターンネイビーがあります。
こじゃれたいならクローブがおすすめですが、鉄板のネイビーも捨てがたい……。ネイビーの方が暗い色みなので、生地の凹凸などの印象はクローブより控えめ。よって、よりきちんと感が求められるシーンでも着やすいかもしれません。
Wool Hopsack Boxy VestとWool Hopsack Tapered Pantの「サイズ」をメジャーで実寸!


店頭で着ずとも手持ちのアイテムと比較できるよう、気になるサイズをメジャーで測ってみました! この後コーディネートでも提案時に着ているサイズ2の数値なので、着用写真と合わせてチェックしてみてくださいね。
ちなみにベストはサイズ2のみの展開で、パンツは、00、0、2、4、6、8の6サイズ展開です。
※サイズは編集部調べ。Theoryが提示している公式な数値ではありません。また、物によってサイズには若干の差があるので、あくまで参考として、公式サイトに記載の数値とあわせて見てくださいね!
ベストの着丈:(背面)約72cm、(前面ボタンを留めた状態)約76cm

長めの丈は、私の場合お尻をしっかり隠すくらいの着用感でした。
ベストの身幅(腕下部の幅):約48cm

ここからゆるく広がったボクシーシルエットなので、裾までの間でいちばん細い数値です。
ベストの肩幅::約17cm

肩幅が狭い私には少し幅広に感じました。
ベストの襟元の開き(首元〜Vネックのクロス部分):約17cm

一般的な開き具合です。
ベストの背面スリットの長さ:約19.5cm

お尻が隠れる丈感ですが、スリットがしっかり入っているため、ベストのボタンを留めても動きやすさは確保されています。
ベストの裾幅:約53.5cm

脇下より少し広がりのある裾です。
パンツの着丈:約97cm

私が着ると、くるぶしを隠すくらいの丈。フラットシューズを合わせても引きずることはありませんでした。
パンツのウエスト:約34cm

少しハイウエストな印象。その分少し細めの作りな気がしました。
パンツの股上:約32cm

おへそくらいまでくる深さです。
パンツのヒップ(ポケットの下部つけ根からの幅):約43cm

タックが入っているので、数値よりゆとりのあるシルエットで着られます。
パンツの裾の筒幅:約15cm

太ももまわりより細くなりますが、フィットするほどの細さではありません。
アイテムのスペックがわかったということで、続いてはこのアイテムたちをどうコーデに取り入れるか? セットアップはもちろん、それぞれ単品で取り入れたコーデも考えてみました。
Wool Hopsack Boxy VestとWool Hopsack Tapered Pantのサイズ2で「コーデ」!
セットでも、それぞれ片方だけでも使いやすいこのセットアップ。ということで、3パターンの着回しを考えてみました。
普段からTheoryは基本的にMサイズ(時々Sサイズ)を着ている162cmのライターが、ベストとパンツともにサイズ2を着用。コーデに取り入れたときのサイズ感も参考にしてみてくださいね。
マニッシュなセットアップにレディライクなブラウスを合わせて

着用者:身長162㎝
ベスト/Wool Hopsack Boxy Vest(¥46200)
パンツ/Wool Hopsack Tapered Pant(¥35200)
シャツ/Modern Georgette Open Nk Tie Blouse(¥35200)
シューズ/サンプル
サンプル以外Theory
しっかりした肩のラインやボクシーシルエットのベストはマニッシュな印象もありますが、あえてそこにボウタイ&シアーな甘めのブラウスを合わせることで、メリハリのあるセットアップコーデを目指しました。ブラウスは真っ白ではなくアイボリーを合わせることで、クローブ色のセットアップとのなじみを意識。ボウタイで顔まわりを華やかにできた分アクセサリーには頼らず、キャッチーなパンプスを合わせてバランスをとりました。
デニム合わせも!ベストだから夏向けコーデも決まる!

着用者:身長162㎝
ベスト/Wool Hopsack Boxy Vest(¥46200)
Tシャツ/Apex Tee P Shirt Tail Tank(¥15400)※5月販売予定
パンツ/Relaxed Denim Wide(¥35200)※4月販売予定
シューズ/サンプル
アイウエア/私物
サンプル、私物以外Theory
ベストはジャケットと違い袖がないので、夏は半袖やノースリーブと合わせても着られるのが魅力。あえてカジュアルの代表・ジーンズと合わせることで上級者コーデが完成します。品のあるベストのデザインによって、ジーンズとのコーデにもキレイめ要素が加わり、ラフになりすぎません。
クロップド丈のデザインシャツで、パンツの美シルエットを見せる

着用者:身長162㎝
パンツ/Wool Hopsack Tapered Pant(¥35200)
シャツ/Cotton Shirting Fixed Sleeve Shirt(¥35200)
シューズ、バッグ/サンプル
サンプル以外Theory
パンツだけを取り入れたコーデでは、腰まわりのふわっとしたシルエットを立たすべく、丈の短いシャツを合わせました。股上が少し深めなこともあり、ウエスト位置が高めになって視覚的に脚長効果を期待。赤みの弱いクローブカラーは、トレンドのブルーシャツとの相性もバッチリです。
【結論】通年&オンオフ着られる「Wool Hopsack Boxy Vest」と「Wool Hopsack Tapered Pant」を持っていれば、とりあえずどんなシーンもなんとかなります!

持っていると何かと使える、セットアップ。コーデを考える時間がないときも、「とりあえずこれを着ればいい」があるのは、働く女性の強い味方ですよね。さらにベストとパンツ、それぞれ単体でも上質なデザインなので、着回しがかなり効くアイテム。硬すぎない絶妙なブラウンカラーは、カジュアルよりにも使えて便利です。そんな、とにかく万能な「Wool Hopsack Boxy Vest」と「Wool Hopsack Tapered Pant」はセオリーで絶賛発売中。ぜひゲットしてそのよさを体感してください!