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「服捨て」のプロ・昼田祥子さんに教わる30代女性のクローゼット整理の極意

「服捨て」のプロ・昼田祥子さんに教わる30代女性のクローゼット整理の極意

『服捨て』は、人生の棚卸し――そう語るクローゼット整理の達人・昼田祥子さんに、悩めるスーパーバイラーズが一日入門。自分の気持ちと向き合い、必要な服のみ残す極意を学びます!

昼田祥子さん

ファッションエディター・ライフプロデューサー

昼田祥子さん


1980年生まれ。出版社勤務を経てフリーのエディターに。2016年に服捨てを始め、手持ち服を1000枚から20枚に減らすことに成功。その経験をもとに執筆や講演を行う。最新刊『服捨て 自分を解き放つメソッド』(講談社)も話題。

『服捨て 自分を解き放つメソッド』(講談社)

『服捨て 自分を解き放つメソッド』(講談社)

服好きスーパーバイラーズが悩みを相談!
栗原 蒼さん(フリーランスPR・34歳)

クローゼット 雑然派

栗原 蒼さん(フリーランスPR・34歳)


昨年、第1子を出産。子育て中心の毎日で、これまでPRイベント用に購入した服の出番がほぼゼロに。着ない高価な服と、実用的な安い服で収納は混沌状態。

クローゼット 雑然派の買い足し術
岡村真生さん(MR・31歳)

クローゼット 停滞派

岡村真生さん(MR・31歳)


ものを捨てるのがとにかく苦手で、平日用の堅いモノトーン服と週末用の華やか服に加え、捨て時を逸してしまった思い出の服もたくさん。夫と二人暮らし。

クローゼット 停滞派の買い足し術

「節目」の多い30代。胸の中にある迷いはクローゼットに表れる!

昼田 30歳前後って、女性は色々ありますよね。結婚、出産を選ぶ人もいるし、キャリアについて悩むことも多い。私もバリバリ働いていた20代後半に比べ、30代に突入した途端になんだかモヤモヤ。仕事は楽しいけれど、このままでいいのかな?と考えるように。同時に、手持ち服に違和感を持つようになったんです。着たい服がない、似合わない、おしゃれがつまらない……今思えば、あれは心の奥底にあった「私、変わらなきゃ!」のサインだったみたい。

栗原 私、今まさにそのワードローブの過渡期でもがき中です!(笑)。出産前後で必要な服がガラリと変わったのに、昔買ったお気に入りを「またいつか仕事で着るかも」と捨てられず、すべてがごちゃ混ぜに。着たい服と実際に着られる服が違うからか、クローゼットを開いてもワクワクしなくなってしまって。

昼田 服は本来、着る人の日常とリンクしているもの。栗原さんのワードローブの大半が「好きだけど着ない服」で占められているとしたら、それは「今、大切にしたいこと」が決めきれていないからかもしれません。子育てとおしゃれ、自分にとって今いちばん大事なのはどちらですか?

栗原 うーん……選べない!

昼田 実は私が「服捨て」を始めたのも、子育てがきっかけのひとつ。すべてが中途半端になっている気がして、娘が小さい間は「子育て最優先」にしようと決心。ファッションの楽しみを一旦棚上げし、母としての自分を支える機能的な服のみ持つことにしたんです。すると、服を選んだり手入れする労力が減り、心と時間に余裕が生まれて。予想外にも、それが自分を見つめ直し、次のキャリアに向けて準備する期間に。“今だけ”と割り切って抱えているものを減らすと、すごくラクになりますよ。

栗原 参考になります。ただ、これまでの自分を支えてくれた服をすべて手放してしまうのも不安です。

昼田 その場合は、ワードローブの8割を暮らしに必要な実用服、残りの2割は心を満たす服にしてみて。お楽しみ用は「高いものを少なく」持つようにすると、満足度が上がります。

栗原 また同じ服を着てる!と人に思われたりしないですかね?(笑)。

昼田 人の印象って、実は顔まわりがすべて。だから、全身コーデを変えるより、同じ服のままヘアメイクやアクセに手を加えるほうが、断然有効なんです。それに、栗原さんは内面から出てくる輝きや個性が際立っているから、むしろ毎日同じシンプル服でもいいくらい! 自信を持って「服捨て」を始めてみて。

余裕のない時期は、 一旦おしゃれを 棚上げしてもいい

「余裕のない時期は、一旦おしゃれを棚上げしてもいい」

仕事や人間関係に変化を起こしたいなら、ワードローブの整理から

昼田 岡村さんは、手持ち服の役割がはっきりしていそうですね。1週間の服装はどんな感じですか?

岡村 MRという仕事柄、平日は病院への営業が中心なので、ブラウスやジャケットなどのきれいめ服がメイン。週末は夫や友人とちょっといいレストランに出かけることが多く、柄ものやレースなど、華やかな服を着るのが好きです。ただ、最近週末服が増えすぎてしまって……どれも数回しか着ていないので、捨てるには忍びないものばかり。

昼田 週末に刺激を求める心理が、服の枚数に表れていますね。もしかして、今の職場に少しだけ飽きが?

岡村 そうなんです。現在の部署に異動してもう結構長くて……今はなにか新しいことに挑戦したいという気持ちが高まっています。

昼田 それ、服を変えればかないますよ! 漠然とでもいいので、こうなりたいという願望はありますか?

岡村 仕事でTheoryの服が似合う女性になりたい、ランクアップしたいという思いがあります(笑)。

昼田 いいですね! それでは、まず最初に理想の自分を託せる1着を、Theoryで買いましょう。実はそれこそが、「服捨て」の基準になってくれるんです。新しい服を手持ちのラインナップの中に入れてみると、必ず色あせて見えるアイテムが出てくるはず。それが、今岡村さんが手放すべき服です。

岡村 なるほど。そういう比較対象があれば、服を捨てるスピードが一気に上がりそうですね!

昼田 1枚捨てられたら、もうこちらのもの。クローゼットにすき間ができると風通しがよくなって、その景色を気持ちいいと感じます。さらに、選択肢が減ると服選びがスムーズになり、もっと捨てたいと思うようになるんです。「服捨て」を進める過程で物事の取捨選択のスピードも上がるし、人の目でもの選びをすることもなくなりますよ。気づいたら、研ぎ澄まされた理想のワードローブができ上がり、自ずと“なりたい自分”に近づけているはず!

岡村 ちなみに、平日服と週末服のほかに、実はずっと捨てられない「思い出枠」というのもありまして……(笑)。たとえば母からのおさがりとか、夫と初めて会った日やプロポーズされたときに着ていた服など。そういったものを罪悪感なく手放すには、どうすればいいですか?

昼田 まず、今着ていないなら、それは「過去の遺産」。持っていなくてもいいものです。聞くところによると、プロポーズされたときの服も、お母さまと一緒に買いに行ったものだとか。もしかして、お母さまを悲しませたくないという気づかいから、捨てられない服も多いのでは?

岡村 確かに昔から母娘関係が密接で、無意識のうちに母に言われた言葉の影響を受けていると感じることも多いですね。だけど、結婚もしたことだし、そろそろ親離れしなきゃという気持ちも。

昼田 お母さまに「あの服覚えてる? 手放そうと思うんだけど」ときちんと伝えれば、案外簡単に手放せますよ。遠慮することなく持ち物を整理できれば、母と子の関わり方も変わっていくかもしれませんね。

岡村 服から人間関係が見えてしまうなんて……ちょっと鳥肌ものです。

昼田 ワードローブは「生き方を映す鏡」ですから! 己の気持ちと向き合ったり、自分を理解したいと思ったら、まずは自分のクローゼットを開いて、眺めてみて。手持ち服が、自分と対話する際のツールとして、必ず役立ってくれます。

栗原 あらためて、服が持つ力ってすごいですね……!

昼田 そう! だから、人生を変えたいなら、手持ち服を動かすことから始めればいいんです。なにかを捨てて生まれた余白に、思いもよらないいいことが飛び込んできたりと、前向きな変化がたくさん起こりますよ。大げさじゃなく、私は「服捨て」=「生きながらにして、〝生まれ変わり〟を可能にする作業」だと思っています。だまされたと思って、まずは服を1枚捨ててみてください。そこからきっと人生が動きだすはず!

「新しい1枚をワードローブに入れると自然と『捨てるべき服』が見えてきます」

「新しい1枚をワードローブに入れると自然と『捨てるべき服』が見えてきます」

昼田さんとの対話を終えて…

栗原 蒼さん

スーパーバイラーズ

栗原 蒼さん

子どもとの生活は大切にしたい、でも昔の自分も捨てきれない……そんな心の奥を見抜かれ、ハッとしました。『服捨て』=生き方を考える壮大な作業なのだとあらためて実感!

岡村真生さん

スーパーバイラーズ

岡村真生さん

もったいない精神が今のワードローブの飽和状態を生み出したかと思いきや、人間関係や仕事と私生活のバランスが一因だったなんて。クローゼットを整えながら今後を考えます!

悩める読者から大募集 30代の服捨て Q&A

服が好きだからこそ、捨てられない……そんなお悩みに昼田さんが名回答!

Q.服は減らしたいけど、トレンドは押さえたい。このジレンマの解消方法は?

とにかく「捨て続けること」。これができるなら、買い物はいくらしてもOK。私もいまだに毎月2、3枚は新しい服を買いますが、並行して「服捨て」の手をゆるめません。すると、循環する気持ちのいいワードローブが保てますよ。

Q.高かった服が捨てられない! どうすれば未練なく手放せますか?

「次の人に渡す」と考えれば、躊躇なく手放せるはず。フリマアプリなどで対価をもらい譲ってもいいし、楽ちんな不要品集荷サービスの「PASSTO」もおすすめ。リサイクル率90%以上を誇り、無料回収の気軽さも嬉しい。

Q.ダイエットの目標としてとってある服。捨てるべき?

その服が自分の行動を変えるほどのモチベーションになっているなら、もちろんとっておいていいでしょう。でも、そうでないなら、スペースをとるだけの無用なものに。過去の勲章は、結局過去のものでしかありません!

Q.たくさん服を持っているのに着たい服がありません!

暮らしとワードローブが合っていないのかも。まずは自分の生活シーンをすべて書き出してみて。すると、「リモート勤務が週3なのに通勤服が多すぎる」などの矛盾に気づくはず。シーンと手持ち服を合わせていくのが鉄則。

Q.捨てないために、買い物の時点で気をつけるべきことって?

店舗で買うときは必ず試着し、ネットを利用するときは「返品前提」で購入を。少しでも違和感を持ったら、購入しない勇気を持って。また、自分が不快に感じる素材や形を把握しておくと、すぐに手放す確率が低くなります。

(昼田さん)ブラウス¥30800/ウィークエンド(ウィークエンド) その他/本人私物

撮影/坂田幸一 ヘア&メイク/chiSa(昼田さん分) スタイリング協力/太田恵理 取材・文/栗田瑞穂 ※BAILA2026年11月号掲載

BAILA編集部

BAILA編集部


30代の働く女性のためのメディア「BAILA」。ファッションを中心にメイク、ライフスタイルなど素敵な情報をWEBサイトで日々発信。プリント版は毎月28日頃発売。

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