フレッシュな好奇心と会社員経験からくる堅実さを持ちあわせた、スタイリスト大谷玲奈さんが、憧れブランドから厳選。“可愛い! 使えそう!”と、働く30代が共感必至の新作小物を、推しコメントとともにお届け。
スタイリスト
大谷玲奈さん
一般企業での営業事務を経てスタイリスト福田亜矢子氏に師事。ひとクセあるシンプルコーデを得意とし、2022年に独立後、多くの女性誌からひっぱりだこに。
1. 憧れジュエリー4選
合言葉は、"ひとさじスパイシー"!
「仕事もプライベートもフィールドが広がる30代が重宝するのは、つけ方次第でどんなシーン、服にもマッチするジュエリー。モダンでアレンジしやすいデザインなら迷わず“買い”です!」 大谷さん
LOUIS VUITTON
飽きずに長くつきあうなら足し引き自在なリングをぜひ!
「3本のリングをどの指にどうつけるかによって印象ガラリ。仕事の日は1本、休日はレイヤードして振り幅広く楽しめます。ゴールドとシルバーのMIXが、手もとに新しい風を運んでくれるはず」
円形とダイヤ形のリングがパズルのようにピタッと重なる。一本でもいいポイントに。リング(3点セット)¥57200/ルイ・ヴィトンクライアントサービス(ルイ・ヴィトン)
DIOR
往年の一粒パールは“今”の気分で思い切り楽しく
「一粒パールの気品と華やかなキャッチのモード感を兼備したピアスは、パールをカジュアルに楽しみたい30代にぴったり。丸みを帯びたフォルムのおかげで驚くほど優しげに見えるんです」
耳たぶの後ろからのぞくボリューミーなキャッチに視線集中!360度映えるピアスは、片耳にだけつけても絵になる。イヤリング¥110000/クリスチャン ディオール(ディオール)
LOEWE
シンプルコーデに自信をくれる一点完結型ネックレス
「厚みのあるチャームとY字チェーンに存在感があって、レイヤードを駆使しなくても抜群に洒落た人になれるんです。シンプルなTシャツやニットにするだけで、洗練された個性が際立ちます」
アナグラムモチーフのノーブルさは永遠。チャームが鎖骨下あたりに位置する絶妙な長さも新鮮さを後押し。ネックレス¥134200/ロエベ ジャパン クライアントサービス(ロエベ)
BURBERRY
ロマンチックな輝きを辛口なモチーフピアスでさらりと
「さりげなく横顔を素敵に見せてくれるクリスタルのきらめき。小ぶりなサイズとユニセックスなトーマス・バーバリーモノグラムが甘さを引き締め、仕事服に嫌みなく合わせやすいのが魅力です」
シルバーカラーとクリスタルの澄んだ輝きが、シャープな印象にひと役。透け感があってセンシュアルな一面も。ピアス¥52800(予定価格)/バーバリー・ジャパン(バーバリー)
2. 憧れシューズ4選
デザインに頼りすぎない“抜け感上手”な一足を
「仕事服だけど堅苦しくない、カジュアルだけど女っぽいetc.最終的にコーデのバランスを整えるのが靴の役目。低ヒールやスリングバックなど、ほどよく抜けた一足こそ、気づけば出番の多い“決まりのいい靴”だと思います」
MANOLO BLAHNIK
キリッと、だけど女っぽい。究極の甘辛バランスがかなう
「脚をスラッときれいに見せるライン美はマノロ ブラニクならでは。ほかにはない深い赤茶も気品たっぷりです。端正だけど力が抜けていて、仕事服がカジュアル化している今の時代にベスト!」
いつものローファーからシフトするだけで軽やかであか抜けた印象に。細身&甲深で履き心地がいいのも◎。靴(2)¥119900/ブルーベル・ジャパン(マノロ ブラニク)
MAISON MARGIELA
混じり気のない白で自立した女性を彷彿とさせて
「潔い白のさし色は、コーデの鮮度アップに加え、迷いのない人を印象づけます。この靴は、一見シンプルに見えて、トゥのフォルムやヒールの高さが計算し尽くされたモダンさも魅力です」
パテントの上品なツヤとやわらかいアーモンドトゥがほんのりフェミニン。靴(2.5)¥126500/マルジェラ ジャパン クライアントサービス(メゾン マルジェラ)
PRADA
きまじめになりがちな黒パンプスこそモードに
「スタイリングを引き締める黒パンプスは、なんとなくではなく意思を持って選びたい。モード感のあるトライアングルロゴ、長めのノーズ、細身のスリングバックが効いた、“コンサバではなくシック”な足もとにセンスが光ります」
サイドや後ろ姿までパーフェクトに映える幾何学的なラインのヒールもポイント。ソックスと組み合わせるのも楽しい。靴(6.5)¥ 143000/プラダ クライアントサービス(プラダ)
CHANEL
永遠のエレガンス宿る一足を特別じゃなく日常に
「マットな質感と厚みのあるソールがどこかタフな新作にひと目ぼれ。永遠の憧れゆえ特別な日のものにしたくなるけれど、色あせない“本物”を日常で気負いなく楽しめる、この一足こそ理想です」
ハンサムな顔したバイカラーシューズが新鮮。ヒール後ろにさりげなくあしらわれたゴールドのダブルCも小粋に。靴(2.5)¥181500/シャネル カスタマーケア(シャネル)
3. 憧れアクセサリー4選
大人の可愛げはポップな小物に託して正解
「服をガラッと変えることは難しくても、小物なら気軽に遊べる! ポップな小物ひとつで、いつもとは違うチャーミングな自分に出会えるから、ぜひ+1してみてほしいです」
FENDI
ジュエリー感覚でリッチなヘアクリップをひとつ
「決して子どもっぽくならず、30代にちょうどいい可愛げをくれるのがフェンディのゴールドヘアクリップ。シンプルで飽きがこず、どんなスタイルにも合うので、必ずもとは取れるはず!」
オーバル状の「FF」ロゴが、品よく可愛げ。サイドをラフに留めたり、まとめ髪のアクセントにしたり、たったワンポイントでこなれ見え。ヘアクリップ¥45100/フェンディ ジャパン(フェンディ)
CELINE(サングラス)
色で遊んだ楽しげな姿が周囲にもポジティブに映ります
「気持ちを明るくしてくれるカンフル剤としても頼もしいミントカラーのサングラス。同系色の服とつなぐか、ベーシックカラーの服に効かせるか、サングラスを生かしたコーデを楽しんで」
VALENTINO GARAVANI(ベルト)
コーデの完成度アップに“黒子”ベルトを投入
「引き続き旬のベルトは、バックルつきを選んでワンステップ先の個性を。決め手は、バックルまでブラウンワントーンなこと。主張しすぎず、でもちゃんとコーデを盛り上げてくれるんです」
ツヤ消し加工のおかげでちょっと攻めたカラーも浮かず、地に足の着いた華やかさ。白ロゴでモダンな横顔に。サングラス¥51700(予定価格)/セリーヌ ジャパン(セリーヌ バイ エディ・スリマン)
ベーシックな黒ベルトのNEXTは、コーデをムードよく締めるチョコブラウン。ベルト(3×86×1)¥79200/ヴァレンティノ インフォメーションデスク(ヴァレンティノ ガラヴァーニ)
JIL SANDER
大人が無性に心ときめくのはこんな“辛口”ハート
「ハート=可愛いは定説だけど、このポーチは曲線と直線のバランスが考え抜かれていて、甘さ控えめ。型押しもいいスパイスになっています。手持ちのバッグにチャームみたいにつけても素敵」
"見せポーチ"としてストラップがついているのが心憎い。洗練の白も大人のチョイス。ポーチ(14×16)¥69300/ジルサンダージャパン(ジル サンダー バイ ルーシー アンド ルーク・メイヤー)
4. 憧れバッグ4選
自分に“色”をつけてくれる名脇役を見つけて
「5年後、10年後の自分がそのバッグを持つ姿を想像できるのは、やっぱりそのメゾンを象徴する普遍的なデザイン。そのなかから、色や素材、形にひねりのあるものを選ぶと個性も埋もれません」
BOTTEGA VENETA
モダンアートのようなバッグでワンランク上の洒落感を
「オーセンティックなイントレチャートとモダンなゴールドハンドルのかけ合わせに、自由なファッションの楽しさを感じます。インパクトのあるデザインが“ほどよく”着地する小ささもいい」
クシャッとクラッチ持ちしたり、ラフに斜めがけしたり、持ち方を変えて様々な印象を満喫。バッグ(14×20×0.5)¥396000/ボッテガ・ヴェネタ ジャパン(ボッテガ・ヴェネタ)
GUCCI
経年変化も愛せる茶目っ気のあるクラシック
「アイコニックなバンブーハンドルにレザーバンドをあしらったグッチ ダイアナ。カラータイプもあるのですが、ここは堅実にブラウンレザー×黒バンドを選び、数十年先を見据えたチョイスを」
コロンと小さめなバケット型が愛らしい。こっくりとした奥深いブラウンと黒の端正な配色で大人らしい余裕もさらりと上乗せ。バッグ(30.5×19×6)¥319000/グッチ ジャパン(グッチ)
SAINT LAURENT
形はかっちり、素材はラフに。軽やかな今の気分に寄り添う
「働く毎日に、シンプルなスクエアのレザーバッグは鉄板。特に、女性らしく知的なキャメルが狙い目です。30代の今手にするなら、フレッシュに映える天然素材と組み合わせたこちらを!」
軽快なラフィアをMIXしたショルダーバッグと春夏の服の相性は抜群。バッグ(20×29×7.5)¥383900/サンローラン クライアントサービス(サンローラン バイ アンソニー・ヴァカレロ)
THE ROW
そこにあるだけで美しい。色とたたずまいに惹かれて
「完成されたフォルムはもとより、黒ともブラウンともいえない繊細な色出しに、そこはかとなくセンスのよさを感じます。A4が入る実用的な大きさも、働く30代にすすめたい理由のひとつ」
均整のとれたプロポーションとレザーのしなやかさだけで語る一生ものの風格。長く使うほどに、レザーが育つ感覚もたまらない。バッグ(28×33×15)¥218900/ザ・ロウ・ジャパン(ザ・ロウ)
撮影/赤尾昌則〈whiteSTOUT〉 スタイリスト/大谷玲奈 取材・原文/榎本洋子〈TENT〉 ※( )内の数字は編集部で計測した(高さ×幅×マチ)およびヒールの高さで単位はcmです ※BAILA2023年4月号掲載