アウター脱マンネリ術②【インや靴を変えてみる】
「裾から出すブーツ。インに着るニットの柄。細部を変えればいくらでも印象を変えられますよ。このファーのコートはもう何年もずっと愛用していますが、飽きたと感じたことはないんです。それは、自分の鉄板バランスをベースに、私なりにこのコートを細部でその冬の気分やトレンドをアレンジしているから。ボリュームのあるファーにミニ丈ボトムとこなれた風合いのニットを合わせるのが私の定番。そこに、今季ならサイハイブーツやレトロなノルディック柄でアクセントを加えて。」(スタイリスト辻直子さん)
アウター脱マンネリ術③【ダウンはコンサバな女らしさで新鮮に】
「寒さを防ぎつつ、おしゃれを楽しむのは考え方次第。大切なのは、アイテムが持っている印象そのままで着ようとしないこと。この冬久しぶりに着ているダウンもアイテムがカジュアルだからこそハイウエストのセンタープレスパンツや細ヒールの靴でぐっとシックなコンサバに寄せて。シンプルで洗練されたヘルノのデザインも相まって暖かくも冬ならではのリュクスなムードを楽しめます。」(スタイリスト辻直子さん)
アウター脱マンネリ術④【コートとセットでイメトレして小物を選ぶ】
「みなさん、小物を選ぶとき、点で選んでませんか? 服をどう着たいかからイメージをふくらますと小物の幅はぐっと広がります。カーキのマニッシュなビッグコートには逆に上品なハンドバッグを合わせつつ、足もとはサイドゴアでハズしてみよう、とか、カーキコートの肩の部分に黒いフリンジがのったら遊びが効いて面白そう……など。そんなふうに小物をそろえていくと、いつもの服も新鮮に見せられます。」(スタイリスト辻直子さん)
アウター脱マンネリ術⑤【コートの雰囲気と真反対のアイテムを合わせてみる】
「基本ベーシック好きなので、私のお気に入りのコートもシンプルなものが中心。”中に着るもの”を吟味して毎年ちょっとずつ変化をつけるようにしています。きれいめのチェスターコートにパーカを合わせて襟元にスポーティなマインドを加えたり、ビッグシルエットのメンズライクなグレーのコートから真っ赤なニットをのぞかせたり。意外性のある服や色を合わせることで、見慣れたコートの新しい一面を楽しめます。」(スタイリスト佐藤佳菜子さん)
アウター脱マンネリ術⑥【おしゃれなレイヤードをとことん楽しむ!】
「一枚のニットですべての暖かさをかなえようとせず、表情の違うアイテムを重ねていくと暖かさもありながら単調に見えずムードのある着こなしを楽しめますよ。よく訪れるイギリスでもコートの下にレザージャケット、その下に薄手のカシミヤ、さらにTシャツ、とみんな重ね着上手。おなじみのアニエスべーのボーダーも、ニットの下に仕込むと柄の印象で着こなしに変化が。上質なコットンのキャミソールなどのインナーも肌に心地よく、暖かなので冬は欠かせません。」(スタイリスト佐藤佳菜子さん)
アウター脱マンネリ術⑦【明るい色のコートをオン!】
「この冬は面積の大きい”淡色”が使えます。私も今までの冬はダークカラーが多めでしたが、今季は思い切ってアウターできれい色を取り入れてみよう、と思いこのミントグリーンのコートを購入。コートって、パッと目に飛び込んでくるみたいでリースや打ち合わせのときに開口一番「それどこの?」と聞かれます(笑)。黒のシンプルタートルとデニムにさっと羽織るだけで、やわらかな女らしさとしゃれたムードが出るので頼っています。」(スタイリスト上村若菜さん)
アウター脱マンネリ術⑧【シャイニーな素材でコートの重さを軽く】
「この冬、実はいちばん使っているボトムかも。普段は選ばないような攻めのアイテム、遊びの効いたアイテムを合わせてみるのがおすすめ。このベロアスカートは、私にとってちょっと冒険のアイテムでしたが、クールな光沢感でピリッと着こなしが引き締まり、かなり使えます。褒められることも多いのですがこれ、シェアパークのもので1万円以下なんです!」(スタイリスト上村若菜さん)
番外編/【コートの下に着るものを厳選すればおしゃれがもっと快適になる!】スタイリストは極寒の冬でもリースや撮影などで外を出回ることのの多い職業。上村さんは、冬こそ上質ウールタイツや機能的インナーダウンなど”下に着るもの”にこだわって、おしゃれを満喫しているんだそう。「冬はおしゃれの邪魔をせず、ちゃんと防寒できる優秀アイテムを厳選しています。まずjoha(ヨハ)のタイツはデニムの下のマストハブ! シルク混のものもあり肌ざわりがよくてストレスフリーで暖か。ユニクロのインナーダウンは毎年愛用していますが、今季は襟元がスナップボタンで折り返せるものが登場。コートの前をあけたときも見えにくくて、本当に重宝しています。」