お気に入りの白Tシャツにリップやソースをつけてしまい、「もう落ちないかも……」と焦った経験はありませんか? 実は、シミは種類によって正しい対処法が異なります。今回は、白Tにつきやすいリップやソースなどの「油性」のシミをきれいに落とすコツを、プロならではの視点で教えてもらいました。
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アパレル企業やクリーニング機械メーカーを経て、2007年にクリーニング店「LIVRER YOKOHAMA」を設立。劇団四季やシルク・ドゥ・ソレイユをはじめ、国内外のアーティストの舞台衣装のクリーニングを数多く手がけている。洗濯のプロ集団「洗濯ブラザーズ」の次男として、プロの知見を生かした家庭で実践できる洗濯術や衣類ケアを発信中。主な著書に『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』(アスコム)がある。クリーニング店「LIVRER(リブレ)」は、横浜、三宿(世田谷区)、富ヶ谷(渋谷区)に3店舗ある。
汚れとシミの種類で対処法は変わる! プロが教える見分け方

写真:イメージマート
汚れは大きく「油性」、「水溶性」、「不溶性」の3種類に分けられます。「油性」はリップやソースなど油分を含むため水だけでは落ちにくく、「水溶性」は醤油やワインなど比較的水になじみやすいため、水洗いでも効果的。一方、泥やホコリなどの「不溶性」は水にも油にも溶けないため、非常に落ちにくいタイプ。まずは汚れの種類を見極めて対処することが、シミをきれいに落とす近道になります。
主な油性の汚れ一覧
・リップ
・とんかつソース
・ドレッシング
・ケチャップ
・油を使った料理の食べこぼし
など
汚れがついてしまったときの応急処置は?
なるべくいじらず、綿棒などでふき取って

汚れを広げないことが先決! もし外出先でこぼしてしまった場合は、綿棒でちょんちょんと表面の汚れを軽く取りましょう。綿棒がなければ、紙ナプキンで軽くおさえて。
水やウェットティッシュで汚れを取ろうとするのはNG!
無理にこすって取ろうとすると、汚れの範囲が余計に広がってしまいます。油性の汚れは水では落ちにくいので、綿棒で表面の汚れを軽く取る応急処置だけ施し、帰宅後にすぐに洗濯機で洗うのが正解。
プロが直伝! 油性汚れの正しい落とし方
①「プレウォッシュ液」を汚れに直接吹きかける

水洗いでは落ちにくい油性の汚れには、洗剤と水を1対1の割合で混ぜたプレウォッシュ液を洗濯前につけるのが効果的。洗濯原液をそのまま使うと、成分が生地に入り込んで輪染みができてしまう可能性があるため、水で割ったプレウォッシュ液がおすすめです。
「プレウォッシュ液」の作り方

①手持ちの洗剤を霧吹きに入れる

②同じ量の水を霧吹きの中に入れる

③混ぜ合わせるように霧吹きを振る
空の霧吹きの中に普段使いの洗剤を入れ、そこへ同量の水を入れる。軽く振ってしっかりと混ぜ合わせれば完成。1週間以内に使い切るようにしましょう。
②洗濯ブラシを汚れに強く叩きつける

汚れの部分にプレウォッシュ液をつけ、洗濯用ブラシ(なければ歯ブラシでもOK)でしっかり叩きましょう。ブラシはこするのではなく、上からトントンと叩きつけるのがコツ。

(↑実際に叩きこんだ後の様子)
③洗濯機で洗う
「プレウォッシュ液+ブラシでトントン」である程度の汚れが落ちたら、あとは洗濯機に入れて洗いましょう。
中々取れない頑固な汚れはどうする?
【対策1】40℃くらいのお湯で油を溶かす

1.洗剤を混ぜた40℃くらいのたっぷりのお湯にTシャツをつける

2.汚れが気になる部分に、洗剤液をやさしくなじませる
なかなか落ちない頑固な汚れやシミには、40℃程度のぬるま湯に弱アルカリ性洗剤を溶かし、Tシャツをつけ置きしてからやさしくもみ洗いを。洗剤が繊維の奥まで浸透しやすくなり、落ちにくい汚れにも効果的です。
【対策2】「プレウォッシュ液」をスチーマーの蒸気でなじませる

シルクやテンセルなどのデリケートな素材は、強くもみ洗いをすると生地を傷めてしまうことも。そんなときは、プレウォッシュ液を汚れにスプレーし、スチーマーの蒸気をピンポイントで当てるのがおすすめ。蒸気の熱と水分によって洗剤が繊維の奥まで浸透しやすくなり、生地への負担を抑えながら汚れを浮かせて落としやすくなります。
22時間以内に行えばこんなに落ちる!

※同じTシャツを洗濯機で洗濯後、後日別のライト下で撮影しています。
汚れは時間が経つほど繊維の奥まで入り込み、酸化して落ちにくくなります。プロが目安にしているのが「22時間以内」。この時間内に洗うことで、汚れが繊維に定着しにくく、シミとして残るリスクを抑えられます。すぐに洗えない場合でも、そのまま放置せず、できるだけ早く洗濯することを心がけましょう!
まとめ|油性のシミは「プレウォッシュ液」で対処!
油性のシミは、プレウォッシュ液でひと手間かけることがきれいに落とすポイント。またシミは時間が経つほど繊維に定着し、落ちにくくなるため、できるだけ放置せず22時間以内を目安に洗うのがおすすめ。シミの種類に合わせた早めの対処を心がけて、お気に入りのTシャツを長くきれいに楽しみましょう!
撮影/倉方真帆 取材・文/浜田麻衣




















































