30代の婦人科系悩み&疑問に、医師がお答え! 今回は、生理周期についてお届けします。
「生理が早く来る」「生理が来るのが遅い」……。放置しても大丈夫?
30代女性のお悩み&疑問
・「ずっと27日周期だったのに、先月は月2回も来た。まさか30代で早めの更年期!?」
・「だいたい生理周期は30日前後という人が多いのに、私の場合は40〜43日くらいで来る。女性ホルモンが少ない?と不安」
・「学生の頃は特に気にしたことがないくらい普通に生理が来ていたのに、社会人になってから生理が来るのが遅くなった。2〜3か月に1回くらいの頻度。ラクだけど、もう30代なので婦人科でみてもらったほうがいいのかな……。妊娠したくなった時にちゃんと授かるのか心配」
社会人女性から多く挙がったのが、月経の周期が安定しないというお悩み。原因が気になり、不安になる……という人も多数。
医師のお答え!
【監修】椎名邦彦先生 「こすぎレディースクリニック」院長
<プロフィール>
聖マリアンナ医科大学卒業、同大学院博士課程修了。カナダ・モントリオールマギル大学博士研究員(不妊治療)、聖マリアンナ医科大学病院産婦人科医局長、メディアージュクリニック青山院長(美容皮膚科・婦人科)(2007年〜2014年)、東京女子医科大学附属青山女性医学研究所美容医療科
、愛育病院(東京・港区)など産科医療に20年以上携わるほか、不妊症治療専門クリニックにて最新治療に携わり、2015年3月、「こすぎレディースクリニック」を開院、現在に至る。最新の産婦人科・美容医療に、東洋医学などの代替医療やアンチエイジング医療を取り入れながら、女性がいつまでも健やかで美しくあるための医療を提供。基本姿勢は「癒して治す」。
生理が3週間以内に来る場合は、無排卵の可能性も
月経周期(月経初日〜次の月経が来る前日まで)の日数は25日~38日が正常の範囲とされています。
3週間以内に来たり、月2回来る場合は無排卵(排卵が起こっていない)の可能性も。
そのほか、通常の月経ではなく、黄体ホルモンの減少で起こる消退出血が含まれているケースや、ホルモンバランスの乱れで高温期(排卵後、通常は2週間続く)が短くなっているケースも考えられます。
正常の範囲内ではない周期の場合、まずは婦人科を受診し、ピルや漢方など、適切な治療を行うことが望ましいでしょう。
最近生理が早く来る……これってもしかしてプチ更年期?
40代になると、「30日周期で来ていたのが28日になった」という人も増えてきます。これは卵巣の機能が徐々に低下することで周期が短くなるためですが、30代の場合は、別の原因がある場合が多いです。月経が起きていても無排卵の場合もありますので、周期が24日以下が続いている場合は、婦人科で調べてもらいましょう。
生理の遅れを放置すると、将来不妊の原因になる場合も
月経が2〜3か月来ない人や、半年〜1年来ない人も多くいます。
若い頃にその状態のまま放置し続けると、子宮が小さくなって将来の不妊の原因になる可能性があるので注意が必要です。
中には、20〜30代でよく見られる多嚢胞性卵巣症候群などの原因で排卵に障害をきたしているケースもあります。
1か月半〜2か月以内で月経が来ていれば問題ない場合が多いですが、2〜3か月かかるという場合は婦人科へ行きましょう。
生理が遅れたり、早まったり……。よくあること! と放置しないで、まずは日数を把握するところから始めたいですね。
取材・文/櫻木えみ 企画/斉藤壮一郎〈BAILA〉