30代の婦人科系悩み&疑問に、人気婦人科医がお答え! 今回は更年期障害についてお届けします。「30代になってからヒステリックに怒ってしまうことが増えた私。生理周期もやたら長かったり、短かったりと不安定だし、もしかしてこれって若年性の更年期障害? と不安」など、30代なのに更年期障害っぽい症状があるという人も。専門医に教えていただきました!
イライラする、生理も不順…これって更年期障害?
30代女性のお悩み&疑問
・「30代になってからヒステリックに怒ってしまうことが増えた私。生理周期もやたら長かったり、短かったりと不安定だし、もしかしてこれって若年性の更年期障害? と不安」
・「1年後に結婚を控えていますが、彼に些細なことでもブチ切れるようになり、『更年期障害?』と言われ……。子どもも欲しいのに、本当に更年期だったらどうしようと心配している」
30代が抱える更年期障害への不安。専門医にお話を伺いました!
医師がお答え! 更年期障害以外の3つの原因
東峯ラウンジクリニック(旧・いけした女性クリニック銀座)院長。ストレスや加齢などによって起きる女性の心身トラブルに向き合い、幅広い年代の女性たちの相談に乗る。
1.PMSを「更年期障害かも」と不安に思う30代も
どんな状態を「更年期障害」と捉えているか、ですよね。イライラしたり、うつ状態やヒステリーなどを、イメージで更年期障害と捉えている人が多いのです。
更年期障害を疑う30代の方の話を聞くと、「月経前に気持ちが落ち込んだりイライラして、生理が来ると穏やかになる」という症状を感じている人が多いですが、これってPMSのことだと思うんですよね。PMSの時期に、パートナーに「更年期なんじゃないの?」と言われたという患者さんも。
2.ストレスからの生理不順を「更年期」を捉える人も
ストレスやダイエット、運動のしすぎで月経が止まったり、遅れる……といった月経不順がおこる若い人もいます。月経不順と同時に、ストレス関連疾患として、胃痛や頭痛、肩こり、目の奥の痛み、めまい……といった自律神経失調症の症状も出るため、「この症状は更年期障害では?」と心配して婦人科を受診するんですね。
でもこういったケースは、ストレスや疲れすぎからくる自律神経失調症であることがほとんどです。
3.コロナ禍で「自分は更年期かも」と悩む30代が増加
コロナ禍では、ストレスの原因がハッキリせず、モヤモヤすることも。
行動が抑制され、フラストレーションがいつも溜まっている感じ。生きがい、達成感、目標が分かりにくくなっている。
普段だったら、ウィンドウショッピングしたり、たまに奮発して素敵な服を買いに出かけたり……と行動がフラストレーションの捌け口になっていたけれど、思うように外出ができないのはやはりストレスがたまるはず。
こういったストレスの蓄積で疲れすぎて自律神経失調症の症状が出て、その結果月経不順に陥り、「自分は若年性更年期障害かも」と悩む女性が増えたと感じます。
30代の場合、更年期障害を疑う方のほとんどは勘違いの可能性も高そう。気になる場合は、一度婦人科をおとずれてみて。
取材・文/櫻木えみ 企画/斉藤壮一郎〈BAILA〉