【アンガールズ・田中卓志さんのお悩み相談】健康って大事。病気になるのが怖い【隣の部署の田中先輩】

働く30代が抱える日々のもやもやを、一見冴えない（!?）アンガールズの田中卓志先輩にぶつける連載【隣の部署の田中先輩】第26回！　今回は「健康って大事。病気になるのが怖い」というお悩み相談。運動も大事だけど、寝ることの大切さについてアドバイスいただきました。

ずっと元気だった友人が急にがんになって手術することになり、人生本当にいつ何があるかわからないなと思うようになりました。漠然とした不安ですが、自分もいつか病気になるのが怖いなと思うようにも。お忙しい田中さんは健康のためにされていることは何かありますか？

30代、体の衰えを感じ、健康面が不安になるお年頃

バイラ読者世代はちょうど健康が気になり始める年頃ですよね。

20代は若さゆえに多少無茶をしても成立してしまうというか。僕なんか、テレビに出られるようになる前は本当にお金がなくて。当時は80円くらいで買えたのかな。プチシリーズのポテトチップスをひとつだけ買って一日分の食糧に。空腹を感じたらそれを2〜3枚食べるっていう生活を送っていたら、体重がどんどん減っちゃって。気づけば、身長188㎝にして体重58㎏という立派なガリガリ体型に。あの頃は、まるでガイコツでしたからね。

で、若さゆえの無茶が成立しないことを実感しはじめるのが30代。同世代の仲間に初めて大きな病気を患う人が出てきたり、自分自身も体力の衰えを感じたり、人間ドックに行く人が急に周りに増え始めたりして。

そして、現実的に自分の病に直面するのが40代。僕自身、45歳のときにはぎっくり背中を経験。病院に行ったら「姿勢が悪いのと筋力不足です」と言われ、自分の体の衰えを痛感。さらには、48歳の今になって、急に太りはじめたんだよね。独身の頃は食生活に気をつける余裕がなかったのか、あの頃は毎日のようになか卯の親子丼を食べて生きていたんだけど。ありがたいことに結婚してからは奥さんの手料理を食べられるようになったから。体内の栄養バランスがどんどん整って健康体に。結果、73㎏という人生最大体重をたたき出してしまったというね（笑）。

健康診断結果によると、今も僕は“やせ気味”には入るらしい。とはいえ、この急な太り具合はちょっと危険だぞと。最近、運動を始めたんです。そんな僕がよく利用するのがバイクシェア。仕事の前日、バイクシェアのポートを調べて、自転車を予約して、目的地までサイクリング。これが、本当に楽しくてね。運動にもなるし、景色をゆっくり見ながら走れるから、よく行く街に新しいお店を見つけたり、色づく木々を眺めては移り変わる季節を感じたり。こないだは、皇居のお堀にスッポンを見つけて。それ以来、通りかかるたび、あの子を探してお堀をのぞきこんでみたりして（笑）。

他にも「今日はエレベーターではなく階段を使って楽屋まで行ってみよう」とか、日常の中に運動を取り入れるのが僕の基本。ジムに通ったりは絶対にしないの。あれには向き不向きがあって、本当に体を鍛えたい人じゃないと続かないと僕は確信しているから。おぎやはぎの小木さんと東京03の角田さんから「一緒に通おう」と誘われたときも断固拒否。ちなみに、その二人だって、半年もしないうちに退会していましたからね（笑）。

と、僕なりの健康論を語ってみましたが、結果、僕からバイラ読者の皆さんにアドバイスするとしたら「ちゃんと寝ろ」。やっぱり、いちばん大事なのは睡眠。寝るのってすごく大事なんですよ。若い頃は多少の寝不足も大丈夫だったけど、今はすぐに風邪をひいてしまったり。睡眠不足だと目に見えて免疫力が下がるんだよね。だから、皆さんにはまずちゃんと寝てほしい。運動は二の次。僕もね、本格的にジョギングをするのは『逃走中』への出演を控えているときくらい。黒服に追われる必要のない日常では、コアラマットレスの上で快適に寝ることを優先していますからね（笑）。

撮影／黒沼 諭〈aosora〉　ヘア＆メイク／高橋将氣　スタイリスト／高山良昭　 イラスト／ますこえり　取材・原文／石井美輪　撮影協力／アワビーズ　※BAILA2025年1月号掲載