CDデビューをしないまま、ジャニーズJr.を卒業した異色のグループ・ふぉ~ゆ~。その確かな実力で、KinKi Kidsをはじめとする先輩たちから抜群の信頼を寄せられている。苦節20年以上、30overの男たちの以心伝心する想いとは──。
1. 越岡裕貴
越岡裕貴
こしおか ゆうき●1986年10月5日生まれ、大阪府出身、A型。1998年11月に入所、愛称はこっしー。現在「ゴゴスマ~GOGO!Smile!~」(TBS系 火曜13時55分~)にリポーターとして4人で出演中。越岡さん主演映画『まくをおろすな!』が2023年に公開予定。
「メンバーには常に助けられっぱなしですね。特に舞台上は、“助け合いの精神”で成り立っているところが多々あります。何十回と稽古をしていても、ちょっとしたミスはつきもの。それにいち早く気づいて動けるのがふぉ~ゆ~ならではだなと、自分たちで感動することも!たとえば、4人とも持たなきゃいけないアイテムを一人だけ手にすることができなかった場合は、すぐさまほかの3人も持たない方向で対応したりします。みんなが持たなければ、観客側にはそこがミスだってわからない。こういう対応の速さはえぐいですよ(笑)。」
「一緒に仕事をしていれば、ときに意見が割れることも。誰かが何か伝えたいことがあるときは、4人だけの飯会を開きます。ライブや舞台の構成を練るときはそれぞれ考えが違ったりもするから。そういう話し合いの場は、年2回ぐらいあるのかな。ぶつかったとしても険悪な感じでは終わらないので、また絆が深まって、結局飲みが進んじゃうんですよ。真剣な仕事の話から、時間が進むにつれてわいわい陽気になって、大事なこともしっかり決まって一件落着。いいアイディアが出ると、いつもたくさんメモしてくれる(辰巳)雄大にも感謝です。後半は盛り上がりすぎて誰も会話を覚えてないときもあるんだけど(笑)、それもふぉ~ゆ~らしい。4人集まると、今まで手の届かなかったことが実現したり、新しい何かが生まれるのが面白いですね」
2. 福田悠太
福田悠太
ふくだ ゆうた●1986年11月15日生まれ、東京都出身、B型。1998年1月に入所、愛称は福ちゃん。グループのリーダーとして活躍。現在、「ふぉ~ゆ~の王道テレビ~これにかけてるんで!Season2」(日テレプラス ※隔週金曜に新作登場 21時~)に4人で出演中。
「最近になって、それぞれソロの仕事をさせていただく機会が増えてきて。一人の現場でも、必ずグループの話をさせてもらうようにしています。“ふぉ~ゆ~っていう売れないグループで活動させてもらってるんです”って自虐ネタを言うと、必ず笑ってもらえる。“出た!そのネタ!”みたいな感じでね(笑)。うちのグループは綱渡り状態で20年以上活動をしてきて、いつもギリギリでやってきました。ただ、ピンチとチャンスは表裏一体でやってくる! 4人でアイディアを出し合っては壁を乗り越えて、なんとかものにしてきました。そういうときは、自然と息が合うんですよ。」
「30代になって、なんだか楽に生きられるようになってきました。いろんな経験を積んで、ちょっとだけ周りが見られるようになったのと、どう思われようと気にしなくなったからかな。小学生になって事務所に入所して、中・高通いながら、ジャニーズJr.として活動して、気づいたらあっという間に30歳。35歳の今、振り返ってみても、大枠はなんにも変わっていない(笑)。小さい頃からずっと楽しいことが大好きな子で、誰かをワクワクさせるためだけに生きてきたわけで。人からなんて言われようと、それだけは変えられないんだろうなぁ。やるべきことが明確になると心も穏やかになって余裕が生まれ、自分に正直になれる。それがグループにも還元されるし、強みにもつながっています!」
3. 松崎祐介
松崎祐介
まつざき ゆうすけ●1986年10月20日生まれ、埼玉県出身、O型。1998年6月に入所、愛称はマツ。現在、「ふぉ~ゆ~と学ぶ!ニッポン経済」(ラジオNIKKEI第1 水曜18時~)では4人でパーソナリティを務める。
「人生の半分以上をジャニーズ事務所で過ごす僕にとって、その中でもずっと一緒にいるメンバーは家族以上の存在。コロナ禍で会えない時期も毎日連絡を取り合っていたし、普段からコミュニケーションは大切にしています。意見が割れることはもちろんありますが、“話し合う”ということは特別じゃなくて、僕たちにとっては日常。会話も議論も自然に発生して、解決できるのがふぉ〜ゆ〜ならではというか、強みですね。」
「4人でいるときは、メンバーにずっと助けられっぱなしです。たとえば、バラエティ番組では“マツの世界観をどうしたらうまく伝えられるのか……”と真剣に考えてフォローしてくれたり。僕は言い間違いが多かったり、独特な日本語を使いがちなんですが(笑)、3人が爆速で理解してつっこんでくれる。そのたびに助けられてるなと感じるし、感謝の気持ちしかありません。笑いに対してバカなところ、人を楽しませるのが好きでそのために全力になる精神が似ている4人だからこそ、助け合いを大切に高め合っていける。そうやってパフォーマンスを磨きながら笑顔を届けることが、ふぉ〜ゆ〜の目指すエンターテインメントだと思うし、グループ名のとおり、なにかしらのメッセージをfor youしたいですね。胸を張ってこの4人でよかったと思える最高のメンバーと“届ける笑顔はジャニーズ1”を合言葉に、グループとしてスキルアップしていきます」
4. 辰巳雄大
辰巳雄大
たつみ ゆうだい●1986年11月25日生まれ、埼玉県出身、B型。1998年6月に入所、愛称は辰巳&たっちゃん。現在、「ふぉーゆーのぴたラジ!」(CBCラジオ 土曜21時~)では4人でパーソナリティを務める。
「グループの仕事は、いい意味で4分の1に分散される。3人がいてくれる現場は気負わずにいられます。昔は若さもあって、メンバーに頼ることができない時期も。俺がやらなきゃと必死だったし、正直心に余裕がなかった。20代後半くらいから、お互いに“ある程度任せても大丈夫だよね”っていう意識が共有されてきて、より絆が深まったと思います。バランスを気にしなくなったら、自分が自分らしくいられるようになって、それがふぉ〜ゆ〜らしさにもつながっている気がするな。」
「最近は、個人とグループの仕事も同じ温度で現場にいられるようになりました。ちょっと前はうまく切り替えができなくて、それが悩みだったんだけどね。同じ釜の飯を食ってきた4人で切磋琢磨しながら、任せたり、引いたりがうまくできるようになったおかげかな。これまで幾度となくメンバーに助けられてきてる。あらたまってお礼なんて言ったことはないけど、口に出さなくてもきっとわかってくれているはず!」
「関ジャニ∞の村上(信五)くんに、30代のうちに夢中になれることを見つけておくといいとアドバイスをもらったことがあります。俺たちがやっていきたいのはやっぱり音楽だし、いつかミュージックステーションに出演するのが夢。そして、うちは王道なグループじゃないからこそ、後輩たちにも“やっぱり面白い!”って思ってもらえるグループを目指したいですね」
5. メンバーへのQ&A
ふぉ~ゆ~
ふぉ~ゆ~●メンバー4人全員の名前に“ゆう”がつくことから、ふぉ~ゆ~というグループ名がつけられた。実力に定評のある舞台のほか、近年はバラエティにも進出、M-1出場まで果たすなど、幅広く活動。月4回のLINE LIVEと月1回のグループ番組を配信するなど、LINEで”友だち追加できるジャニーズグループ”としても注目を集める。
お互いどう思ってる?
to YUSUKE 〜from YUTA 「マツの前では、どんなことがあっても受け入れるスタイルだよ(笑)。“NO!”って言う前にやってみる! 最近は稽古場から駅まで一緒に歩いたね。何を話すでもなく、老後の夫婦みたいに(笑)。“暑いね”ってひと言ふた言交わすくらい。居心地がいいとそうやって、気をつかわなくなってくるものです!」
to YUTA 〜 from YUSUKE 「辰巳、福田、松崎は高校が一緒で、よくお互いの実家へ遊びに行っては泊まってをやっていました。思い出エピソードがよみがえってきたけど、言えないことばっか(笑)。俺が何か相談するとしたらやっぱり福ちゃん。頼りにしてます、リーダー!」
to YUSUKE 〜from YUDAI 「マツとはオーディションから一緒の同期で、お互いの家族も周知の仲。いい意味で、何を言っても、何をしちゃっても絶対に嫌われない確信がある! 長年一緒にいるからこそわかることとしては、マツはお腹をすかせてはダメなタイプ。腹ヘリだと途端に集中力が切れちゃうんだよね(笑)」
to YUDAI 〜 from YUSUKE 「辰巳だけニックネームがなくて、苗字で呼んでる。だいぶ昔、滝沢歌舞伎の密着VTRを撮ってるときに一度ケンカになったね。若気の至りで、今ではいい思い出に(笑)。相手の気持ちが顔を見るだけでわかるし、そっとしておいてほしいときはお互い距離を置いたりできるようになりました」
to YUDAI 〜 from YUKI 「雄大はファッション大好き男で、新しい服を着ているときに、“それいいね!”って伝えると、すごく嬉しそうな顔をしてきて、本当に可愛いヤツです。ただ、負けず嫌いなんで、サッカーゲームをしていて、負けだすと不機嫌になる(笑)。俺も負けず嫌いなところがあるから、気持ちはわかるよ!」
to YUKI 〜 from YUDAI 「こっしーはほんとに周りをよく見てる人。場面場面でどう振る舞えばいいのかを考えてくれるし、男気もあってカッコいい! そんなこっしーだけど、実はすぐに携帯をなくすの(笑)。うろうろしだすと、携帯が行方不明になっているときだね」
to YUTA 〜 from YUKI 「福ちゃんの家に遊びに行ったとき、観葉植物がたくさんあって、“めっちゃくちゃ可愛いじゃん!”って言ったら、その後、観葉植物が大量に増えてました(笑)。でも、自分自身のことを褒められるのを嫌がるというか、すぐ照れる。ボケも返せないし、リアクションすら取れなくなるんだけど、それが逆に面白かったりするよ」
to YUKI 〜from YUTA 「こっしーは、うちによく遊びに来てくれるよね。話の流れで、“じゃ、行くわ”が成り立つ関係。おもてなしも特にせず、だらりんできるのが楽! 気はつかわないけど、こっしーは繊細で、ガラスのハートなことも知ってるよ。“ガラスじゃないよ!”って大声で言っても、ちゃんと把握してるからね」
グループの絆を感じる瞬間は?
YUKI 「この人にこれを任せられるなと暗黙の了解で思うとき。雄大がいたら、俺がそこまで周りに気をつかわなくてもいいし。マツがいたらそんなにボケない。福ちゃんは心の安定剤だしね。一人ではできないことも、4人なら手が届く気がします」
YUSUKE 「“絆”って言葉に出すと照れくさいけど、“見えない思いやり”があって成立しているものなのです。ふぉ〜ゆ〜のルール“会ったら必ずグータッチ”は、調子がいいときも悪いときも、“絆”として続けていきたい!」
YUTA 「ファンの存在、お友達”があって、俺ら4人がいる。みんなに育てていただいて、ふぉ~ゆ~が舞台に立てるわけで。“俺たち4人についてこい!”って感じではなく、みんなで仲よく、ふぉ~ゆ~をデカくしていけたらいいな」
YUDAI 「ありがたいことにここ最近、個人仕事が増加しています。上半期は4人がそろう機会が少なかったけど、夏からグループの舞台があるから、俺自身もすごく楽しみにしてる!4人そろうとパワーも自然とアップするからね」
舞台『隅田川ヤングロード物語〜鳴呼!そりゃあいけねえぜ!〜』
10/22~10/30 ヒューリックホール東京
11/12~11/18 よみうり大手町ホール
11/26~11/27 大阪・松下IMPホール
出演/ふぉ~ゆ~(福田悠太、辰巳雄大、越岡裕貴、松崎祐介)、前野朋哉、野澤祐樹(ジャニーズJr.)、田中穂先(柿食う客)ほか
大人気のふぉ~ゆ~の主演舞台が、今年も帰ってくる!「放課後の厨房男子」シリーズ、『BORN 2 DIE』に続く今回は、下町の家族を描く、歌ありダンスありのドタバタコメディ。原案・演出の小林顕作氏とは5年連続のタッグにして初のオリジナル脚本に挑む。
取材・原文/山中ゆうき ※BAILAhomme vol.2掲載
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