音楽好きのライターが、バイラ読者におすすめの音楽をご紹介。今回は、USインディシーン注目の3人組バンド「boygenius(ボーイジーニアス)」の待望のデビューアルバム『the record』をピックアップ!
ナビゲーター
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戸塚真琴
今年に入ってから推しのライブをかれこれ、8回ほど観ているのでセトリ&一連の流れを把握ずみのオタクです。
USインディシーン注目の3人組バンド、待望のデビューアルバムが完成!
大人になってからできた友人は、思えば仕事や環境、趣味などが近くて意気投合するパターンが多い。boygeniusの3人はまさに、独立して活躍するソングライターが共鳴して作ったトリオバンドだ。
2018年に結成しEPリリースやツアーを行ったものの、グループとしての活動は停止。5年たった今、待望のアルバムが発売になった。
このバンド、サウンドのよさはもちろんだが、クリエイティブ面における風刺的な発想や表現も同世代の女性として注目したい。天才少年というバンド名の由来は“男性は生まれながらに素晴らしいアイディアや価値を持つから、女性はそれを聞くべき”と話す自意識過剰な男性との体験から、自分たちを励ます際の冗談として話していたもの。また、2月にはNIRVANAのパロディで、ローリングストーン誌の表紙を飾ったことでも話題になっている。
そんな彼女たちがそれぞれ描く愛や友情へのハーモニーを、今このタイミングでこそ聴いてほしい。
『the record』
オープンプライス(輸入盤)
/ユニバーサル ミュージックジャパン
2020年6月に制作をスタートした今作は、時間をつくること、時間をかけてそれを記録する新しい方法を見つけることについて書かれている。
boygenius(ボーイジーニアス)
それぞれ活躍する3人のシンガー・ソングライターによるトリオ編成のグループ。フィービー・ブリジャーズは初の日本ツアーを終えたばかり。
イラスト/ユリコフ・カワヒロ ※BAILA2023年5月号掲載