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#中村アン さんインタビュー「走らず、焦らず、欲張らない、35歳」【BAILA6月号カバーインタビュー】

足を止めて、自分自身と向き合い、じっくり答えを探す。人生には、たまにこんな時間があってもいい

素通りせずに自分と向き合いちゃんと考えて、答えを出す

中村アン

「30代半ばは“自分はどう生きるか”を考える時期。だからこそ、これからは自分と向き合う時間も大切にしたい」

これはバイラのカバーモデルを卒業するときにアンさんが語っていた言葉だ。あれから約1年半、35歳になった彼女はまさにそれを有言実行中。俳優の仕事を重ねながら、芝居と、自分と、ガッツリ向き合っている。

「一つひとつのお仕事に丁寧に向き合っているからこそ、時間をかけて自分で考え、選んだり、決断することがより増えました。もちろんそこには責任も芽生えるので、その重さに思わず戸惑ってしまうこともあるんですけどね」

悩むことも多々あるが、それは後ろ向きではなく前向きな悩み。

「常に新しいことに飛び込んでチャレンジしたい、役者としての幅や奥行きをつくりたい、そのためにはどうしていけばいいのかと迷い悩むことも。作品ごとに変わる役柄を目の前に“これで合っているのか”悩むこともありますし、今までのイメージをどう覆すことができるのか考えたりもします。でも、これも今の自分に必要な時間。思い切り迷い悩むつもりです。いつか未来の自分につながると信じて」

自分と向き合うなか、いくつかの答えにもちゃんと出会ってきた。それは小さな自信になり、一つひとつ確実にアンさんの中に積み重なっている。

「仕事のデキる強い女性の役のイメージを皆さんに持っていただけている。そのような役をたくさん演じてきたからこそ今の私がいる。それも、自分と向き合う時間の中であらためて再確認したことです。ドラマ『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』の矢部律子もまさにそのような役で、彼女を演じることができるのが私の強みなんだと思うので。誰よりも素敵に演じたい!自分のものにしたい!という気持ちで、思い切りぶつかり向き合いたいと思っています」

日々の生活の中で意識し始めた必要のないものを“手放す”こと

「今も昔も自信なんかありません。でも“できなかったらどうしよう”という弱気な気持ちで現場には立てない。だからこそ、自分を奮い立たせ、自信を持って臨むように心がけています。撮影現場という戦場で戦うために」

弱い自分が出てこないよう、背すじを伸ばし、戦場に向かう。そんな日々が続くからこそ、休日は自分らしく自由にリラックスして過ごすことを意識。「プライベートも“自分と向き合う”を実行中です」とアンさん。

「最近、日々の生活の中で意識しているのが“手放すこと”。まず、始めたのがクローゼットの整理です。たとえば、“この仕事を始めてから最初に買ったバッグ”や使わないのに思い出だけで残っているものだったり。“今は気分じゃないけどいつか着るかも”と執着してしまう一生モノのアイテムだったり……。それまで手放すことができなかったものを思い切って処分したんです。クローゼットに残ったのは“今、着たい服”だけ。すると、本当に自分が好きなものや、自分が目指す理想像が自然とハッキリ見えてきました」

手放さなければ新しいものは入ってこない。余計なものに囲まれると真実が見えなくなってしまう。だからこそ、勇気を出して、必要のないものを手放す。クローゼットも、人間関係も、休日の過ごし方も、よりシンプルになったそうだ。

「“せわしない時間”も手放しました。以前の私は“マグロと同じで止まると死んでしまう”と言っていたくらい、忙しくしていたい人だったのですが、それもやめました(笑)。本当は今も目標に向かってガシガシ突っ走る進み方が好き。何もしない時間はやっぱり苦手です。余計なことを考えてしまうし、何かしなきゃって焦りを感じてしまうこともあるので。でも、先日、ドラマ『ロングバケーション』を見てあらためて思ったんです。“うまくいかないときは、神様がくれた長い休暇だと思って、無理に走らない、焦らない、頑張らない、自然に身をゆだねる”というあの名ゼリフに触れて、人生、やっぱり止まる時間も大事なんだなって」

仕事を頑張る自分は好き、でも、仕事の充実だけでは生きていけないことにも気づいた30代。「甘え下手な性格も、ひとり時間へのこだわりも、幸せになるために手放したいものは多々ある」と笑う。

「いつかしたい結婚に関して“そんないいタイミングでそんないい人に出会えます?”と懐疑的になってしまう自分もまた手放したいもののひとつ。その代わりに“幸せをあきらめない心”、手に入れたいところなんですけどね(笑)

ドラマ「ケイジとケンジ、時々ハンジ。」
出演/桐谷健太、中村アンほか 脚本/福田靖
毎週木曜21時~テレビ朝日系にて放送中
元教師という異色の経歴を持つ熱血刑事・仲井戸豪太(桐谷健太)が帰ってきた‼前作に引き続き、神奈川県警横浜桜木警察署の仲間が登場するのはもちろん、出世に情熱を注ぐ検事・矢部律子(中村アン)をはじめ新キャラも続々と登場。事件の解決をめぐり、痛快な会話劇、そして、涙あり笑いありのヒューマンドラマを展開!

トップス¥80300・パンツ¥53900(ともにドゥロワー)・ハット¥58300(センシ スタジオ)/ドゥロワー 二子玉川店 ネックレス(K18BG)¥347600・リング(人さし指)(K18YG)¥224400・(中指)(K18WG)¥429000・(薬指)(K18BG)¥577500・イヤカフ(右耳上から)(K18BG×DIA)¥316800・(K18YG)¥191400・(K18WG×DIA)¥323400・(左耳上から()K18BG)¥198000・(K18YG×DIA)¥308000/シャネル カスタマーケア(シャネル)

撮影/伊藤彰紀〈aosora〉 ヘア/SHOTARO〈SENSE OF HUMOUR〉 メイク/NOBUKO〈Perle〉 スタイリスト/加藤かすみ モデル/中村アン 取材・原文/石井美輪 ※WG=ホワイトゴールド、YG=イエローゴールド、BG=ベージュゴールド、DIA=ダイヤモンドの略です ※BAILA2023年6月号掲載掲載

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