芸人の枠にとどまらず、あらゆる挑戦を続けるEXIT 兼近大樹さんのリアルな本音に迫る! ハートに触れた瞬間、きっと、彼から目が離せなくなる。甘いマスクとユーモアの向こう側に潜む素顔に迫ったインタビューをBAILAhomme3から先行公開。
エンターテインメントとは愛と夢が織り成す“虚構”
この夏、最初で最後の1st写真集『虚構』をリリースする兼近大樹さん。BAILAhomme3でもおうちデートという甘い“虚構”をプレゼントしてくれた。
「アイドル雑誌やイケメンの写真集でおうちデートといえば、オムライスにケチャップで“LOVE”って書いたり、ケーキを食べてたら鼻先にクリームがついて 二人できゃっきゃ笑い合うのがテッパン。今日はエンタメとしてそれを全力でやり切ったんですけど、俺がリアルにおうちデートするとしたら?全部ない(笑)。俺にとって家はとにかくくつろぐための場所。一人の時間をひたすら堪能したいから、同じ空間に彼女がいようがいまいが、ずーっとゲームをしているか、シーズン中ならプロ野球の試合を見てると思います。リアルは夢がなくて、すみません」
お笑い芸人の同期と3人でシェアハウスしている兼近さんは家に帰っても常に楽しくて、現状“恋愛スイッチ”がまったく入っていないご様子。
「今の生活、めっちゃ笑いにあふれてるんですよ。子どもが好きなこともあって結婚願望はないこともないんですけど。だから、もし彼女や奥さんができるとしたらそんなふうに同じ“面白い”を共有できる人がいいかもしれないなとは思います。好みのタイプは特になくて。俺、つきあうと、ずっと一緒にいるうちに情が湧いてどんどん好きになるんで。で、一度そうなったらその人の欠点さえもいとおしく感じてしまうんですよね。」
「だから最近、自分のなかで、運命の人を選ぶのは本能にゆだねるのがいい説が浮上してます。ちょっと前に、脳科学に詳しい方から、“人間は出会って0.3秒くらいでその相手のことを好きかどうかを脳が決めてる”っていうお話を伺ったんです。よく好きな理由を聞かれた人が相手の『性格が好き』とか『顔が好み』とか言ってるじゃないですか。あれって全部脳の後づけらしいんですよ。しかも、顔を合わせた瞬間にビビッときた人を選んだカップルのほうがずっと仲よくいられることが統計でも出てるらしくて。だからこの先『なんかすごく好き』っていう人に出会ったら、その子といきなり結婚するのがいいのかなって考えが頭の中をよぎることがあります。漫才のライブ中、客席にそんな子がいたらうわーってステージに引っぱり上げてその場でプロポーズしちゃうかもしれません」
大切な人に優しく歩み寄れる俺でありたい
かねちーが自分自身に向ける視線はおちゃらけているようでどこか客観的。
「これまでの人生で誰かを傷つけたこともあれば傷つけられたこともあって、社会に助けてもらったこともあれば、打ちのめされたこともある。その経験が俺に物事をあらゆる角度から見られる“引きの視点”を授けてくれたのかもしれません。この世界は誰もが得意と不得意を補完し合って生きていると思うんです。
二十歳くらいでそれに気づいてから、人にも自分にも寛容になれた。たとえば、一回ミスしたら人生終わりなんてことはない。“自分もミスすることがあるし、あなたのミスもカバーします”というスタンスを大事に生きていけたら、みんなハッピーになれるんじゃないかな。
もしかしたらその考えすら“虚構”かもしれないけど、いつだって夢を見るのは自由。俺は俺なりの信念を貫いて進んでいきたいです」
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ジャケット・インナー・パンツ・ソックス/スタイリスト私物
兼近大樹
かねちか だいき●1991年5月11日生まれ。北海道出身。お笑いコンビ「EXIT」として活動中の漫才師。愛称は"かねちー"。歌手、作家、俳優、音楽活動、洋服ブランドのプロデュースなど、芸人の枠を超えて幅広いジャンルで活動している。著書に『むき出し』(文藝春秋)がある。
兼近大樹 1st写真集『虚構』
撮影:神藤 剛 ワニブックス 3000円
かつてどこかのイケメンがカッコよく写っていた構図のオンパレード。ちりばめられた自作の自由律俳句だけが"真実"という、奥深き写真集。8月18日発売!
撮影/柴田フミコ ヘア&メイク/松田美穂 スタイリスト/金光英行〈CEKAI〉 取材・原文/石橋里奈 ※BAILAhomme vol.3掲載
BAILAhommeは売り切れ次第終了!!
ネット書店で購入できます