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【桐谷美玲、BAILA卒業】「まだまだ私は変化していきたい!」 35歳、新たな冒険に出る決意

5月号でBAILAを卒業する桐谷美玲さんにインタビュー。

BAILAで過ごす時間の中で仕事も、人生も、大きく変化。そして、35歳になった美玲さんは卒業を選んだ。新たな旅立ちの日に語りつくす、これまでと、これから。

桐谷美玲さん 卒業インタビュー 笑顔

桐谷美玲さん BAILA卒業インタビュー

自分自身とちゃんと向き合い自分で歩き始めた、20代後半

「振り返るとBAILAで過ごした約8年半には、本当に私の人生の“節目”が詰まっているなって思う」

そう語る美玲さんが、BAILAに初登場したのは26歳のとき。当時、インタビューでは「今は先を見据えて、自分はどうなりたいのかを考える時期に来ているのを感じている」と語っていました。

「16歳のときに芸能界に飛び込んでからずっと走り続けていたので。自分はどうありたいのか、自分は何が好きなのか……、一度、足を止めて自分自身とちゃんと向き合いたかったんでしょうね。結果、女優業はお休みして、モデルとキャスターに重きを置くことになりました。以前は多忙を極めた毎日にもゆとりが生まれて、お茶を飲みながら本を読むだけで、“私はなんて幸せなんだ!” って感動したことを今でもよく覚えています(笑)」

自分と向き合う暇なく、急流に流されるように、あっという間に時間が過ぎていってしまう。そんな日々に終止符を打ち、自分の思いを明確にして、それをちゃんと言葉にしながら、自分の足で歩きたいと考えるようになった。それが20代半ばの美玲さん。“自分らしく働くこと”を意識するようになった彼女は32歳のときに所属事務所からの独立も発表。BAILAで過ごした約8年半は美玲さんにとって“自分の意思と行動で人生を動かした時間”でもありました。

「そんなふうに言っていただくと、なんだかすごくカッコイイですけど。単純に頑固なんだと思います(笑)。良くも悪くも意思が強め。“こうするんだ‼”と決めたら最後、曲げることができないんです。そこに向かって動くことしかできなくなるから、結果、自分で人生を動かしているように見えるだけなんだと思う(笑)」

桐谷美玲さん BAILAラストインタビュー

さらに、飛び出したのがこんな言葉。

私、滅多に“悩む”こともないんです。その理由もまた“意思が強すぎるから”(笑)。常に自分の中に“こうしたい”という明確な思いがあるので、そこに向かう途中にいくつかの選択肢にぶつかって、“迷い考える”ことはよくあるんですけど。選択肢が目の前にないような、考えても答えが出ないような状態で、悶々と“悩む”ことは滅多にないんですよ」

迷ったときは周りに相談することも。でも、最終的には必ず「自分の心の声に耳を傾け、自分で決断する」そう。

「自分の中にモヤッとしたものを残してしまうと、誰かのせいにしたり、何かのせいにしたり、いつか必ず後悔する日が訪れる。だからこそ、“モヤッ”はちゃんと解決して、自分の出した答えに納得しながら前に進む。そうじゃないと、全力で取り組むこともできないと思うんです」

桐谷美玲 バイラ卒業

28歳で結婚、30歳で出産。妻にも母にもなりました

この約8年半、美玲さんは結婚や出産という大きな節目も経験しました。

「子どもを産んでからは日々の生活がガラリと変わりました。息子が赤ちゃんだった頃は、眠れない、休めない、ゆっくりお風呂にも入れない毎日に“出産の大変さは誰もが教えてくれたけど、出産後の大変さは誰も教えてくれなかった!”って、戸惑ったこともありましたけど(笑)。そこからはもう“やるしかない!”の精神。たまに出産を控えている女友達から“子どもを育てる自信がない”なんて相談を受けることがあるんですけど。そのとき、私含め母チームが伝えるのもやっぱり“やるしかない!”の精神で“子どもが生まれたら育てるしかない。選択肢はそれひとつしかないから大丈夫!”という言葉を投げかけていますからね(笑)」

人生のイベントが続き、「あっという間に過ぎていった」約8年半。

「本当にいろんなことがあったけど、自分を褒めてあげるとしたら、何事に対しても手を抜かなかったことかな。たとえば、息子を保育園に預けている間に仕事をする、それが今の私のライフワークバランスなんですけど。仕事によっては保育時間を超えてしまい、お迎えを家族にお願いすることもたまにあるんです。そんなときは、帰宅後にすぐ夕食を出せるように、準備をすべて整えてから仕事に行く。自分のやりたいことを選択する代わりに、その他のやるべきことをちゃんとやる。もちろん家事も育児も仕事も、完璧ではないけどいつも全力。それだけは胸を張れるかもしれない」

桐谷美玲

怖いけど、まだ、できる35歳の決断と新たな挑戦

現在、35歳。今の美玲さんはこんな時期にいると感じているんだとか。

「実は、なんだか、すごく宙ぶらりんな時期だなって思っています。若手でもなければ、ベテランでもない。ものすごく大人でもなければ、ものすごく若いわけでもない。常に“どっちつかず”な感じで……。自分の立ち位置がよくわからないから、メイクやファッションにも迷うわけですよ。“大丈夫か、今日の私は若づくりになっていないか?”って(笑)。また、常にどっちつかずだからこそ、気持ちも妙に焦ってしまうというか。40代に突入すれば、いろんなことが吹っ切れるような気がするけど。35歳の今はまだ、あきらめきれずにあらがっていたい自分がいるんですよね」

そんな中、高まったのは「新しい自分に挑戦したい」という思いだった。

「人生80年と考えたら、40歳は折り返し地点で、後半戦に突入するわけです。何か新しいことを始めるならその前だなって。そう考えたときに思ったんです、新しい自分に出会うことを、私はまだ、あきらめたくないって」

BAILAの卒業を決めたのも、そんな思いからだったそう。

「環境を変えるのは怖いです。とくに私はかなりの人見知りなので……。“ああ、またBAILAの初めての撮影の頃みたいに、打ち解けて話すことができず、黙々とお弁当を食べる日が訪れるのかぁ”って、想像するだけで緊張してしまう自分もいるんですけど(笑)。BAILA読者の中には『Seventeen』時代から私のことを見てくれている方が多くて。同じ時代をともに歩きながら、一緒に人生の節目を乗り越えてきたような、どこか同志にも似た感覚を私は勝手に持っているんです。だからこそ、皆の存在にはいつも励まされているし、この先も、皆に応援してもらえるような自分でありたい。そのためにも……人見知りにも、年齢にも、臆病になりそうな自分にも負けることなく、これからも私らしく歩いていけたらいいなと思っています!」

記事が続きます
桐谷美玲 手書きメッセージ

ジャケット¥699600・パンツ¥190300・ピアス¥115500・靴¥330000/ボッテガ・ヴェネタ ジャパン(ボッテガ・ヴェネタ) 中に着たチューブトップ/スタイリスト私物

撮影/赤尾昌則〈whiteSTOUT〉 ヘア&メイク/中山友恵 スタイリスト/佐藤佳菜子 取材・原文/石井美輪 ※BAILA2025年5月号掲載

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