桐谷美玲と佐藤ありさ、二人が出会ったのは高校生の頃。10代、20代、ともに青春時代を過ごし、妻となり母となった30代の今も友情は健在。日本とドイツ、普段は離れて暮らしている二人が約半年ぶりに再会! BAILAだけに語ってくれた女子旅、女子会、夏休み計画♡
1. 最近、どうしてる?
会うのは約半年ぶり! 日本とドイツ、離れていてもつながっている親友二人
美玲 ありさは今、旦那さん(サッカー選手の長谷部誠さん)の所属チームがあるドイツのフランクフルトで二人の子どもと家族4人で暮らしているんだよね。
ありさ 気づけば、ドイツで暮らし始めてからもう約6年。時間がたつのは早い〜‼
美玲 そんなありさに私が会えるのは年に1〜2回、日本に帰国するときで。今日がまさにそう!
ありさ 実は私、2日前に帰国したばかりなんですよ。
美玲 航空券を取ったその日に「帰るよ」と誰よりも早くいちばんに連絡をくれて。そこから「あと何カ月で会えるね」「あと何日だね」って毎日のようにカウントダウン。
ありさ 2カ月前くらいから(笑)。
美玲 本当に楽しみにしていたから、会えて本当に本当に嬉しいよ。でも、なんか久しぶりな気がしないね(笑)。
ありさ 何かあるたびにしょっちゅう連絡を取り合っているからね。こないだも、時差を計算しながら「話を聞いて‼」と美玲に電話。仕事も子育ても忙しいのに「うん、うん」って聞いてくれました。息子君にカレーを食べさせながら(笑)。
美玲 「話を聞いて!」はお互いさまですから。でも、電話やメールじゃ話し足りないから、結果、ありさが帰ってくると毎日連絡しちゃうんですよ。「今日、あいてる?」「いつ会える?」って。ありさの日本滞在時間は限られているからこそ必死。この後、女子会のスケジュールすり合わせよう!(笑)
2.長めのお休み、何したい?
約10年前に一度だけした“ポンコツ女子二人旅”のリベンジをこの夏、ひそかに計画中
美玲 私たちの女子会はありさに「何を食べたいか?」を聞くところからスタート。すると、毎回、返ってくるのは「寿司、焼き肉、和食」という同じ答えで(笑)。
ありさ 今日もすでにこの恒例の会話を交わしました。実は「この夏、二人で女子旅したいね」って話も出ていて。
美玲 私たち“お母さん”をけっこう頑張っているから、そのご褒美として「勇気を出してエイッと子どもを実家に預けて温泉でも行っちゃおうか」って。
ありさ 20代前半だったかな、私たち、過去に一度だけ温泉旅行をしたことがあるんです。でも、あの頃の美玲は超絶忙しくて。旅行中もほとんど爆睡状態。食事中も座ったまま寝ちゃって。白目をむいてウトウトする美玲を眺めながら食べた朝食、今でも忘れられないから(笑)。
美玲 そのリベンジもしたいし、韓国弾丸旅行も素敵よねぇ。でも結局、勇気が出なくて合同家族旅行に行くことになりそう(笑)。
ありさ そうなったら、行き先選びで大事なのはホテル。食事も遊びもすべてがそこで完結する、設備が充実した場所が理想。
美玲 子どもたちが遊べるプールは必須。で、そこに子どもと一緒に入るのはパパたちで。
ありさ ママたちはプールサイドの日陰でそれをのんびり優雅に見守るっていう。
美玲 それはそれでけっこう楽しいかもしれないね(笑)。
(美玲)ブラウス¥42900・(ありさ)ワンピース¥64900/ラルフ ローレン(ポロ ラルフ ローレン)
3. 夏休みを満喫するなら…二人のリゾート旅&コーデ妄想計画!
女二人旅計画が実現したら、どこへ行き、どんなおしゃれをしたい? お気に入りのリゾート&旅ファッションについて聞いてみました!
【ARISA's REQUES】ドイツから2時間で行ける大好きなマヨルカ島に行きたい
Tシャツ、デニム、サングラス……ドイツの女性たちの夏コーデはとてもシンプルで。普段は私も同じだからこそ、旅先ではここぞとばかりにおしゃれを楽しみます。帰国時には日本の展示会で予約した洋服が届いていて、それを着るのを心待ちに。EU圏内のドイツは数時間でいろんな国へ行けるのですが、私のお気に入りはマヨルカ島。青い海と青い空のもとで鮮やかなワンピースを着て癒されたい♡
「これ、ありさに似合いそう!」と美玲がセレクトした花柄ドレス。シルバーのバッグでモダンに。ワンピース¥27500・バッグ(ピンク)¥8800(ともにヌキテパ)・ネックレス¥63800・リング¥418000(ともにウパラ)/パサンド バイ ヌキテパ バッグ(シルバー)¥137500・靴¥72600/ピエール アルディ 東京(ピエール アルディ)
【MIREI's REQUEST】心も体も癒されるハワイは何度行ってもやっぱり好き
私が大好きなリゾートといえば、今までに何度も訪れ、結婚式も挙げたハワイ。青い空の下では、普段は黒を着がちな私のファッションも色鮮やかに。中でもスーツケースの中でもシワにならないラフなワンピースは必須アイテム。女友達とのリゾート旅では、示し合わせたわけじゃないのにそれぞれがいろんな色のワンピースを着てその場の空気がパッと華やかになる、それも大好きな光景。
鮮やかなグリーンのドレスはリゾート旅にぴったり。帽子でオフ感を盛り上げて。ワンピース¥27500(ヌキテパ)・帽子¥12100(サラ マリカ)・ネックレス¥99000・リング¥363000・ピアス¥55000(すべてウパラ)/パサンド バイ ヌキテパ バッグ¥82500・靴¥165000/ピエール アルディ東京(ピエール アルディ)
4. 女子会のときのメイク&バッグ見せて♡
自分たちだけの時間を思い切り楽しめる女子会では、メイクもファッションも自由に、軽やかに!
【ARISA's MAKE UP】日常から離れる時間はメイクも少し冒険したい
「普段はナチュラルメイクだけれど、女子会の日は下まつげだけカラーマスカラを塗ったり、キラキラをポイントにしたり、非日常を楽しんでいます」
【ARISA's BAG】クローゼットで眠りかけていたお気に入りたちを“再始動”!
(左から)Dior、LOEWE、Bottega Veneta
「気の置けない友人たちと集まれる女子会は“本当に自分の好きなもの”を楽しめる場所。子どもが一緒だと持てない白いバッグ、両手があいていなくても許されるハンドルバッグ、荷物が入らない(笑)ミニバッグ、思い切り好きなファッションやバッグを楽しみたい」
【MIREI's MAKE UP】みんなで写真を撮ることを意識した“映えメイク”を
「ランチ女子会なら、自然光でもキラッとするアイメイクをポイントに。夜なら写真を撮るとき血色よく見えるよう、リップはしっかり」
【MIREI's BAG】女子会で活躍するのは大好きなミニバッグ
(左から)DELVAUX、CELINE、Bottega Veneta
「荷物は少なめが理想。でも、子どもと一緒だと荷物はどうしても多くなりバッグも巨大に……。そんな私が大好きなミニバッグを持てる場所が女子会なんです。アクセントになるグリーンやイエロー、季節感を楽しめるかごバッグは、この夏も活躍させたい!」
5. 二人のおしゃべりは止まらない!
二人はどんなふうに友情を築いてきて、今はどうやって友情を深めているの? くだらないこと、おしゃれのこと、家族のこと、悩みごと…お互いのことをすべて知り尽くした親友二人の赤裸々な女子会クロストーク。
――美玲さんが17歳、ありささんが18歳の頃、二人の出会いは雑誌『セブンティーン』の撮影現場でした。家が同じ方向で、乗る電車も同じ、撮影の帰り道に距離を縮めた二人は気づけばなんでも話し合える仲に。お互いの結婚式にも親友として出席、婚姻届の証人にも。今では家族ぐるみのつきあいをしているそう。
美玲 最近は女子会だけでなく家族会もよくするんだよね。私たちだけでなく、お互いの旦那さんたちも趣味や好きなものが同じで話が合うから。「今から家に行ってもいい?」とか「明日、どう?」とか、時間が合うときにラフな感じで集まることが多くて。
ありさ また、私たちだけじゃなく、そこにはほかの家族が参加することも。
美玲 それが(武井)咲の家族。
ありさ 『セブンティーン』の“猫目三姉妹”が大人になって、家族を伴い大集合(笑)。
美玲 去年はクリスマス会をしたんだよね。美味しい食事をいただきつつ、子どもたちがワチャワチャするなかプレゼント交換したりして。
ありさ 家族で集まれるのは嬉しいよね。『セブンティーン』時代、将来の話題になるたび「同じ時期に子どもを産んで、家族一緒に仲よくして、おばあちゃんになるまで友達でいたい」なんて夢を皆で話していなかった?
美玲 話してた、話してた。だから、ふと感慨深くなるんだよね。「あの頃の夢を私たちはちゃんとかなえているんだなぁ」って。
――出会ってから約15年、家族や子どもの話題が増えたり、年齢を重ねるたびに会話の内容も少し変わった。でも、「美味しいものを食べて、楽しく遊び話す、女子会の基本スタイルは今も昔も変わらない」と二人は声をそろえる。
ありさ 前回の帰国時は二人で買い物に行ったり、展示会を回ったり。伊勢丹でおそろいの帽子も買ったんだよね。
美玲 好きなものが似ているから、欲しいものも同じ。おそろいがどんどん増えていくのも変わらないし。色気のない健康トークで盛り上がるのも相変わらず(笑)。
ありさ 二人だけじゃなく、(大政)絢を入れた3人で集まることも多いんだけど。こないだは健康診断の話題で盛り上がったんだよね。
美玲 そうそう、絢が「健康診断が楽しみで仕方がない」って言い始めて。あの人、健康と美容のオタクだから。数値がどれだけよくなっているか、毎回、ワクワクするんだって(笑)。
ありさ さらには「身長も少しずつ伸びている」とか言い始めて。あれは面白かった(笑)。
美玲 ありさの1回目のベビーシャワーのとき、絢と私で相談して、ドレスコードを白に決めたこともあったよね。ありさには内緒のサプライズだったから、「今日は白い服を着ていないとお店に入れないんだって」という訳のわからない連絡を入れて(笑)。
ありさ 懐かしいっ。私も「変なの〜」と思いつつ、白を着ていったんだよね(笑)。
美玲 すんなり受け入れちゃうありさの素直さと天然さが、「大好き!」と思った瞬間だったよ(笑)。
――ドイツではモデルの仕事から離れて生活しているありささん。そして、子育てをしながらもバリバリと仕事を続けている美玲さん。ライフステージの変化とともにそれぞれを取り巻く環境も変化。それでも、二人の友情がずっと続いている理由も気になるところ。
ありさ 今は海外でも電子版の雑誌が読めるから、ドイツでも日本の雑誌をよく読むんです。もちろん、BAILAも読んでいて、誌面を飾る美玲を見るたび「カッコいいな」と思っています。仕事現場だけでなく、家庭でもすごく頑張っている、舞台裏の美玲もちゃんと知っているから。ただ、同時に「いいなぁ」とうらやましく思ってしまうことも。正直、自分が置いてかれてしまっているような気持ちになって落ち込むこともあるんです。でも、そのたびに美玲が言ってくれるのが「ありさはすごい」という言葉で。
美玲 実際、ありさはすごいんですよ。言葉もわからない国で新生活を始める、それはすごく勇気がいることだし。さらには母親として様々なコミュニティにも参加。子どもの友達の家で開催されるホームパーティにも行くし。日本のお祭りを楽しんでもらうために、手作りの屋台を用意して子どもたちをもてなしたり。ドイツの辞書を引きながらママ友へのメールを打っていたり……。大変なことも間違いなくたくさんあるはずなのに、私ね、今まで一度もありさから「日本に帰りたい」って言葉を聞いたことがないんです。ふわふわしているようで、芯がしっかりしていて、やると決めたことは最後までちゃんとやり通す、そんなありさを私は心から尊敬しているんだよ。
ありさ やばい、泣きそう……。もうね、美玲のこういうところが本当に私は大好きで。私たちは普段からよく悩みを相談しあったり人生の深い話もするんだけど、いつも寄り添って話を聞いてくれて、最後には前向きになれる言葉を届けてくれる……。私がドイツでの経験を「今しかできないこと」と思いながら楽しめるのも、いつかまた仕事を再開する日のために「いつでもモデルの仕事に戻れる自分であり続けよう」と努力できるのも、美玲がいつも背中を押してくれるからなんです。
――環境が違うのは決して悪いことではない。違うからこそ、お互いの尊敬できる部分が見えてくる。それに気づくたび「もっと相手のことが好きになる」と二人は続ける。
美玲 さっき、「友情を続けるために意識していることはありますか?」って聞かれたんだけど。私たち、答えが出てこなかったんだよね。
ありさ 何も考えていないから(笑)。でも、友達ってそういうものだと思うんです。
美玲 お互いを理解しあえているからこそ、なんでも言えるし、カッコ悪い姿を見せることだってできる。でも、誰とでもそういう関係になれるわけではないしなる必要もなくて。そういう友達が数人できれば、それだけで人生はきっと幸せなんじゃないかな。
「友達は人生の支え。どんな私も受け止めてくれる友達がいるだけで強くなれる」ありさ
「会うだけで心が元気になる友達は私の人生を浄化してくれる大切な存在」美玲
(美玲)ブラウス¥271000・パンツ¥525000・ピアス¥57000・バッグ¥131000/イザベル マラン 中に着ているチューブトップ/スタイリスト私物
(ありさ)ワンピース¥166000・ピアス¥51000・バッグ¥131000・靴¥226000/イザベル マラン
撮影/三瓶康友 ヘア&メイク/笹本恭平〈ilumini.〉 スタイリスト/佐藤佳菜子 取材・原文/石井美輪 ※BAILA2023年8・9月合併号掲載