BAILAで働く女性のファッション、ライフスタイルを見つめ続けて15年。BAILAキャリア女子総研所長ナカガワが、その知見とリサーチを基に、令和の働く30代の今を語ります。

撮影/田村伊吹 ●BAILA2025年2・3月合併号より転載
BAILAキャリア女子総研所長ナカガワが語る! 「忙しく働く大人と読書」
突然ですが、みなさんは本を読んでいますか? 忙しい日々のなかで読書から遠のきがちになる方も多いのでは。と、思っていたらBAILA編集部で実施したアンケートによると、「読書が好き」と答えた方はなんと90%!
雑誌を読んでくださっている方は本も好きなんだ、と実感しました。学生時代と比べて読書量が増えた方は43%、減った方は44%。30代が中心のBAILA読者は、仕事はもちろん、家事、子育て、推し活と毎日、とても忙しい。書店に行って本を選んび、じっくり本と向き合う時間はなかなか取れずに、読書時間はきっと減っているに違いないと思っていたら意外にも、増えた方も同数いることに驚きました。
かくいう私自身は「趣味は読書」というオールドスタイル(笑)。本を読むことは生活の一部です。実用書にエッセイ、なんでも読む乱読派ですが、いちばん好きなのは小説。生きている時代も住んでいる場所も自分とはまったく違う主人公であっても、そこに共通する思いがあることに涙したり、自分の中にある言葉にできない感情が言語化されていることにはっとしたり。美しい文章を読むことは最高の癒しでありデトックスです。
働く30代も「読書による癒しや学び」を求めていることが分かります。本と向き合うことは自分自身と向き合うこと。スマホひとつで大概のことができてしまう今だからこそ、ひとり静かにページをめくる時間の贅沢さが際立っているのかもしれません。
だから、旅先にブックホテルを選んで「読書と旅」をあえて合体させて、非日常に没頭するという選択が増えているというのも納得。またオーディオブックで聴ける作品がどんどん増えているのもうれしい。家事をしながら、通勤しながら、散歩しながら、と隙間時間を活用できてとても便利。まだの方はぜひ試していただきたいです。ほかに、とにかく興味ある本を集めていく積読だったり、本の楽しみ方も多様化しています。
「本を読んでいる自分」を好きではない、という人はあまりいないはず。アナログな時間がもたらすとっておきの癒しと活力が、忙しく働く30代には必要なのだと思います。

BAILA編集長兼BAILAキャリア女子総研所長
ナカガワ
1997年に入社。「MORE」、「SPUR」を経て2010年より「BAILA」編集部に在籍。30代の働く女性をエンパワメントし、心躍るファッション、ライフスタイルを提案し続けてきた。2023年より「BAILA」編集長。2024年10月よりブランド統括/編集。BAILAキャリア女子総研所長として令和の働く30代のライフスタイルを日々探究。プライベートでは二児の母。
【アンケート結果】BAILAがリサーチ! 忙しく働く大人の読書事情
読書が「好き」な人は90%

学生時代と比べて、読書量に変化はありますか?

本を読むペースは?

いつ本を読むことが多いですか?

※2024年11月1日〜11月4日に実施。160人が回答。
「働きながら楽しむ大人の読書案内」の記事を@BAILAでもっと詳しくチェック!
文芸評論家・三宅香帆さんによる「働いていると本が読めなくなる5つの理由」と向き合い方、「ブックホテル」や「オーディブル」など新しい読書のカタチを深掘り。ぜひご覧ください!