BAILA読者200人へのアンケートをもとに、カップル事情を調査! 第一回目ではパートナーとの関係への「ポジティブな影響」をご紹介しました。プラスの影響を感じているカップルが全体の約6割と多かったとはいえ、もちろんネガティブな影響も…。「ネガティブな影響があった」と回答した約4割に、起きてしまったこととは?
1 .コロナへの意識の差ですれちがう…
「山登りに出かけて景色の写真を送ってきた…。心配だからやめてほしいと伝えたけれど、その後もレンタルビデオ屋さんに行ったり、ジョギングに出かけたり…。気をつけてるから大丈夫だと思っているよう。かなり気持ちが冷めて来ていて、正直連絡も取りたくなくなっています。自分が保菌者だったらって考えて欲しい!」(34歳・教育)
やはり、いちばん多かったのがこの意見。自粛要請や緊急事態宣言が出ている中、パートナーが出かけたり、手洗いうがいを怠ったりする様子にイライラした読者は少なくないよう。注意すると逆ギレされたり、気をつけていることを批判されたりして、愛が冷めてしまうパターンも。コロナは「こんな人だったんだ…」と失望する種にもなっている。
「夫がこまめに手を洗わないこと、“緊急事態宣言なんて意味ない”、“自粛とか過剰反応過ぎ”などと言うのを聞くのがストレスです…」(32歳・金融)
「“GWはステイホーム週間”といわれていたのに、彼氏が地方の実家に帰ろうとしてイライラ。私が止めたのこともあり帰省はやめたのですが…。私は3月末から完全にリモートワーク、彼は出社しないといけない職業だったので、コロナに対する危機意識の違いに苛立ちを感じます」(27歳・美容)
説明してもお願いしても、パートナーに全く通じないせいで、さらなるストレスが…。出勤状況の差も、危機意識に影響するよう。
2 .ネガティブな感情をぶつけられる/ぶつけてしまう
「私は食品関係なので仕事があるが、相手は営業のため4月から自宅待機。電話してもストレスをぶつけられてしんどい」(36歳・事務)
「食材や日用品の買い出し以外は外に出られない私と、平常時と変わらず出勤の夫。ちょっとしたことにもイライラするようになり、誰にも会えずどこにも行けないストレスを、夫にぶつけてしまっている。こんな状況の中で毎日頑張って働いてくれているのに、と自己嫌悪」(33歳・主婦)
溜まったストレスにより、小さなことでもケンカが勃発。よくないとわかっていてもパートナーにぶつけてしまうのは、どこにも行けず誰にも会えず、自分の気持ちを発散する先がそこしかないという状況ゆえ。受け止める側の心も欠壊寸前⁉︎
3 .今まで気づかなかった/気にならなかったところが気になり始める
「意外に神経質な部分があるなと感じました…。料理が好きな彼は、台所が聖なる場所のよう。私が洗い物を置いた後、食器や器具の立てかけ方を直していたときにはびっくりしましたが、角が立たないよう、見てみぬふりをしました」(38歳・営業)
ふたりで過ごす時間が増えることが、マイナスに働いてしまうケースも多々。忙しい日々の中では気にもとめなかった相手の行動が、ずっと一緒にいると気になるものに……。適度な距離を保つことが難しい状況が、お互いの小さなアラを浮き彫りにしてしまっているよう。
彼が在宅勤務になったことで、普段は見せない顔が見られるようになり、“残念な一面”に気づいてしまったという意見も。
「夫はパートナーとしてはよくても絶対部下にしたくないタイプ…。お互い自宅勤務で、夫の仕事する姿を見ていると要領が悪くてイライラするが、”この子は私の部下じゃない…大丈夫”と自分をなだめている」(36歳・通訳)
「元々激務だった彼は在宅勤務になり暇な時間が増えたようで、私が何をしてるのか気になるらしく、電話に出られなかったり返信が遅くなったりすると浮気まで疑われます。こんなに束縛するタイプだとは思いませんでした…」(30歳・事務)
4 .会えなくて不安になる
一緒に住んでいれば「会えすぎ」が、一緒に住んでいなければ「会えなさすぎ」が問題に。相手からの連絡頻度が少ないと、不安にもなるというもの。どちらかがマメではない、または「会って愛を確かめ合うタイプ」のふたりは相手の気持ちを実感できる機会が減り、大きな試練になっているよう。
「会えないので、LINE等でのやり取りのみ。相手が連絡不精なため連絡がないとイライラしてしまうことが増えました。向こうから電話やオンラインデートの提案をしてこないことも不満です。うまく時間を使えずに、暇を持て余して気にしすぎる自分の問題でもあるとは思うけど…。友達とはオンライン飲みやってるのに! 私にも会いたがってくれ!」(32歳・IT)
「会えない時間が長くなり、物理的距離ではなく心理的距離があいてしまわないかという不安感が募っています。もともと自分の考えを言葉で伝えるタイプではないので、尚更今何を考えているのかな、何を感じてるのかな、と顔を見ないと本当のことがわからないという状況です」(30歳・IT)
5 .相手への気持ちを疑い始めた…
「お互い割と無口で、スカイプや電話があまり盛り上がらない……。コミュニケーションをとることではなく、同じ物を見ることを楽しんでいたのだと気づきました。コロナで物理的に離れていて、今は主にメールなどの文章でやりとりしています。なんだか熟年夫婦みたいに落ち着いている事が、ちょっと不安です」(34歳・メーカー)
いちばん悲しい影響…。ケンカ、欠点の発見、会えないことなど諸々の理由から「相手との関係はこれでいいのかな」「そもそもこの人でいいのかな」という疑問が生まれてしまい、別れを考える人まで! 長く一緒にいることで居心地の悪さを認識してしまうパターンと、会わなくてもさみしくないことで「居なくてもいい」と気づいてしまうパターンがあるよう。深く考える時間があることも原因のひとつかも。
「一緒にいる時間が長すぎて何を話していいかわからず、無言で過ごしてばかりいる。一緒にいても楽しくなく、離婚を考えた…」(36歳・主婦)
「もう3か月も会ってないのですが、意外に会ってなくても平気だなぁ…と。会えなくても平気な程度の付き合いなのかもしれないと、ちょっと考えるようになりました」(31歳・医療事務)
特殊な状況の中で、見えてしまった相手の嫌な部分や、関係の穴。自粛が明けたら元に戻ると信じたいけれど、生活も何もかも以前の通りとはいかない今、価値観の差がいっそう浮き彫りになってくるのかも。
「ポジティブな影響があった」と回答してくれたカップルは、パートナーとの関係性を良くする工夫をしていたことも取材でわかっています。誰もが経験したことのない状況だからこそ、不安やイライラが募るのは仕方がないこと。その上で、お互いにより良い関係を築く努力をしようと思えるかどうか、改めて考えてみたいところです。
イラスト/二階堂ちはる 取材・文/東美希 企画/菅井麻衣子