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【小説家 千早 茜さんのたぎるメシ】うまみがすごい命のスープ!赤坂「コム・ア・ラ・メゾン」の一皿

力がみなぎり、活躍し続ける女性たち。そんな彼女たちに仕事論とともに、頑張るエールをくれる“たぎるメシ”を聞いた。今回は小説家 千早 茜さんを静かにたぎらせる赤坂コム・ア・ラ・メゾンの「スープ・ド・ガルビュール」  をご紹介。

“私にとって「命のスープ」。このお店のようにプロ仕事を長く続けられたら” 小説家 千早 茜さん

“私にとって“命のスープ”。このお店のようにプロ仕事を長く続けられた”小説家 千早 茜さん

忙しいときほど栄養があり、体に優しいものを食べます。となるとスープがいちばんで、大きな仕事があると、自分で仕込むところから始まります。執筆も原稿直しも大抵はひと晩や一日で完成しない、地味でこつこつやる仕事。長く静かにたぎらせることが大事だと思っています。それこそ「コム・ア・ラ・メゾン」のように。

ここは開店から21年、メニューも味も変えない堅実さと安心感があるビストロ。スープ・ド・ガルビュールはフランス南西地方の郷土料理で白いんげん、じゃがいも、ポロネギ、根セロリ、かぶ、ちりめんキャベツなどを形がなくなるまで骨つきの生ハムや鴨脂とともに強火で煮たとろとろのスープ。見た目は地味だけれど、うまみがすごい。ひとさじごとに心身が豊かになっていく。

単身で東京に引っ越し、真っ先に行った店がここでした。スープを食べると体の力が抜け、疲れが霧散。初めて住む東京は不安だけれど、こうやって一人で幸せになれる場所があれば大丈夫だと感じました。

コム・ア・ラ・メゾン

「スープ・ド・ガルビュール」 ¥1980

DATA
東京都港区赤坂6の4の15
☎03(3505)3345 
営業時間:17時〜22時LO 
定休日:日曜

千早 茜さん

小説家

千早 茜さん


1979年生まれ。『透明な夜の香り』(集英社)など著書多数。『わるい食べもの』(ホーム社)など食にまつわる著書も必読。

撮影/湯浅 亨 取材・原文/広沢幸乃 構成/渡辺敦子 ※BAILA2022年10月号掲載

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