結婚や子育てに関する4つのお悩み
親戚の集まりがあるたびに、「そろそろ結婚しないと」とか、「早く子ども産まないと、あとが大変よ」などと言われ、うんざり。どう対処すればいい?(30歳・商社事務)
集まりをバックれるのがいちばん。ムリなら「それ、絶対ほかで言わないほうがいいよ」と心配する体で言う。「そうですね」なんて肯定してしまうと、自己嫌悪を覚え、二度傷つくことになるから。相手の心の裏側に、思いを馳せるのも手。「こちらを傷つけてでも、自分の人生を肯定したい、きつい状況にあるんだな」と、冷めた気持ちになれるかもしれません。(犬山紙子さん)
子どもの急病で会社を抜けるときは申し訳なさそうに頭を下げ、子連れで通勤電車に乗るときは「すみません」を連発。日本は、子どもにやさしくない社会だと、つくづく思います。(31歳・金融人事)
これは悲しい母親プレイ。会社では、周囲とうまくやるために、多少仕方ないかもしれませんが、公共の場では必要以上に頭を下げないでよし!そうやって主張しないと、いつまでも状況は同じままだと思います。(犬山紙子さん)
仕事もできて、子育ても家事も完璧で、そのうえいつまでもキレイで。SNSにはそんな人がいっぱいで、プレッシャーを感じます。(29歳・IT企画)
目指さなければという気持ちになっているようですが、あなた自身の願望は置き去りになっていませんか? スーパーキャリアウーマンはいるけれど、誰もがそうなれるわけではないし、そうなりたいわけでもないはず。世間の風潮に流されず、自分の内なる声にもっと耳を傾けては?(酒井順子さん)
婚活市場でも合コンでも、20代女子と30代女子では明らかに男性の態度が違う。「女は若いのがいい」という風潮、どうにかなりませんか!?(33歳・メーカー営業)
悲しいかな、女性がどうあらがっても「女性は若いほうが価値がある」という市場原理はなかなか変わりませんね。それに、人生100年時代になっても、卵子が加齢するのは事実。出産を視野に入れて婚活するのなら受け入れないまでも理解はしたほうがいいかも。(酒井順子さん)
イラストエッセイスト 犬山紙子さん
『負け美女』(マガジンハウス)でデビューし、鋭い視点と軽妙な語り口で人気に。著述業のほか、テレビでのコメンテーターなど、幅広く活動。’17年長女を出産。近著『アドバイスかと思ったら呪いだった。』(ポプラ文庫 620円)恋愛から結婚、仕事に子どもまで、上から目線のアドバイスならぬ"クソバイス"への対処法をズバッと提案。読後は爽快!
エッセイスト 酒井順子さん
高校在学中から雑誌にコラ イラストエッセイストムを執筆。広告会社に3 年勤務した後、執筆業に専念。最新刊、『百年の女「- 婦人公論」が見た大正、昭和、平成』(中央公論新社)も好評。
近著『男尊女子』(集英社 1400円)社会に潜む男女差別と、女性の中に潜む"男尊女子"の意識をクールに分析。女性が抱える息苦しさの側面が見えてくる。