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都内新築マンションは「令和の宝くじ」?相場を住まい探しのプロが徹底解説【年収、家族構成など住まいの条件別解説つき】

都内新築マンションは「令和の宝くじ」?相場を住まい探しのプロが徹底解説【年収、家族構成など住まいの条件別解説つき】

CONTENTS

  1. 首都圏マンションが“令和の宝くじ”と言われる理由|価格推移・供給数・三極化を専門家が解説
  2. 都内、山手線内の大規模マンションは希少!
  3. 新築マンション価格が上昇中の今、「購入」は賢い選択?
  4. 「暮らしやすさ」と「資産性」から、理想の物件を見究める

首都圏マンションが“令和の宝くじ”と言われる理由|価格推移・供給数・三極化を専門家が解説

お話を伺ったのは住まい探しのプロTERASS代表取締役社長、江口亮介さん。

今回のテーマは「現在のマンション市場の全体像と、都内新築物件の価格動向について」です。

現在、都内の新築のマンションは価格が上昇中。また大規模な、いわゆる「タワマン」は物件の供給数の減少によりとても希少なものになっていて、「令和の宝くじ」と称されるほどだとか。

さらに、ひとくちに都内といってもその価格動向はエリアによって異なり、「三極化」が起きているといいます。

そんな、さまざまな要素が複雑にからみあった現在のマンション探しの全体像を住まい探しのプロである江口さんに伺いました。

中古物件も含む、現在のマンションの相場と、価格動向、今後の見通し、マンション探しの全体像をぜひこの記事でキャッチして。

都内、山手線内の大規模マンションは希少!

Q1.都内(23区内)の中でも特に人気の高い、以下のエリア(山手線内と都内西側)の新築マンションについて、価格や供給状況などの最新事情を教えてください。

・山手線内:港区、渋谷区、千代田区、中央区、品川区、文京区、目黒区、新宿区
・都内西側(環状八号線内側):世田谷区、杉並区、中野区

江口さん:まずは価格ですが、

都内西側(環状八号線内側)の現在の相場は、だいたい以下のようになります(2025年12月現在)。

①単身者向け (40㎡程度)7000-8000万円~
②カップル向け( 55㎡程度)1億円~
③ファミリー向け(70㎡程度)1.2億円~

山手線内となると、上記の相場の1.5~2倍になると思います。

また、供給数ですが、近年、都内の大規模マンションは減少。希少なものになっています。新築となると「令和の宝くじ」といわれるくらい、抽選倍率は何百倍という数字です。

その理由としては、都心、特に山手線内のエリアは大規模マンションが建つ立地がほとんどないということ都内西側(環状八号線内側)も、タワーマンション建設が許可されていないエリアが多く、15階建て以下のマンションが多いという事情があるからだと思います。

こうした事情により、同じ都内で物件を探すといっても、都心部で利便性や資産性を重視する人は、新築マンションを狙いつつも中古も含めた物件探しが多くなります。また、広さは求めず、ファミリー層であっても60㎡台がボリュームゾーンになりつつあります。

一方、利便性や資産性よりも、広さやのんびりとした暮らしを求めて、75㎡以上の新築をと考える場合、23区外で探す人が増えています。

新築マンション価格が上昇中の今、「購入」は賢い選択?

Q2.ズバリ。今、マンションは「買いどき」でしょうか?


江口さん:近年、首都圏の新築マンション市場は値上がり傾向にあり、今後も5-10年スパンでは上がり続けると考えてよいと思います。そのおもな要因として考えられるのは大きく2つ。


ひとつは近年の建築費の高騰です。さまざまな商品が値上がりしている昨今。建築資材も同様。この状況はしばらく続くと考えられます。


そしてもうひとつが、新築マンションの数の減少です。新築マンションの物件数は、十数年前の40%にまで減っています。人気のタワマンともなると、抽選倍率は何百倍。「当たったらラッキー」という、まさに「令和の宝くじ」状態です。


近年顕著なのが、新築に限らず中古物件も含めたマンション価格全体に、以下のような「エリアの三極化」が起きているということです。

(1)都市中心部……今後もますます価格上昇
(2)都市中心部の周辺……緩やかな価格上昇
(3)それ以外……価格下落

「新築マンション」の建設は近年、人口が集まる「(1)都心部」か「(2)その周辺エリア」にほぼ限られてきています。どちらも価格上昇が予想されるエリア。従って、「新築マンションの価格は今後も上昇していく」と言えると思います。


こうした状況を考えると、新築マンションは、資産性の観点で短期的に見れば「買い」、中期的に見れば「物件の良し悪しの見究め次第」といえるでしょう。


なお、「エリアの三極化」は東京に限らず、札幌、大阪、名古屋、福岡など、各地方都市でもこの傾向は同様です。

「暮らしやすさ」と「資産性」から、理想の物件を見究める

Q3.「物件の良し悪しの見究め」の賢い選択の例をいくつか教えてください。


江口さん:以下、3つのエリアにわけて、物件を探した場合の例をご紹介しましょう。

1)都心3区(千代田区・中央区・港区)
2)都心3区以外の区
3)東京郊外(近県一部エリアも含む)


1)都心3区(千代田区・中央区・港区)で、築古マンション・リノベーションを中心に探す場合。

収入の目安:単身800万円以上 or 世帯1,200-1,500万円以上くらい(子なし)
■希望条件:都心アクセス優先

⇒ライフスタイルが変わりやすいので数年での売却を視野に入れて、資産性を重視。都心は立地が良ければ築古(旧耐震)でも資産価値が高いということと、フルリノベで自分好みにすることができるというのもメリット。

エリア例:千代田区・中央区・港区
物件例:50㎡以上、築40年超、価格帯6,000-8,000万円+リノベ1,000万円


2)23区内・お店が多い活況エリアで、中古マンションを探す

収入の目安:単身600-800万円以上 or 世帯1,000万円以上くらい(子なし or 乳幼児1人くらい)
■ある程度都心アクセスがよい(30-45分)

⇒子どもができた場合、その子供が成長した場合などの売却を視野に入れ、資産性も重視。生活のしやすさ、商店の活況さを重視、築年数は妥協。

エリア:東武東上線 大山、都営浅草線 蔵前・浅草、東京メトロ丸の内線 方南町
     吉祥寺、西荻窪、戸越銀座などは駅近が賃貸中心 or 価格高め
物件例:60㎡以上、築30年前後、価格帯7,000-8,000万円台くらい


3)23区外の新築/中古マンション・一戸建てを探す

■収入の目安:世帯800万円以上くらい(子ども2人、小学生に上がるくらい)
■希望条件:都心アクセスは1時間を若干超えても妥協

⇒短期的な住み替えは考えていないが、中長期的に「損しない」(=残債割れするほど資産、価値が落ちないこと)は重視。

マンション価格高騰で「狭い中古マンション」よりも、アクセスは妥協して「広い戸建」(でも資産性はある程度担保できるエリアで)を志向する人も増加中。

この場合、ある程度の広さが必要、教育環境も重要項目。

エリア例:流山・柏の葉キャンパス(すでにだいぶ高め)、
     中央線沿線(武蔵小金井など)、城東地区(葛飾区小岩・金町など)、
     東武東上線沿線(和光市・新座など)
物件例:70㎡以上、新築も視野、価格帯8,000万円~


その人の希望する条件次第で選択するマンションは変わってきます。まずは自分の理想とする住まい、暮らし方を明確にしていくことから始めましょう。

教えてくれたのはこの方
江口 亮介(えぐち りょうすけ)

『後悔しない住宅取引のプロ』

江口 亮介(えぐち りょうすけ)


株式会社TERASS 創業者・代表取締役社長
慶應義塾大学経済学部卒。リクルートでSUUMOの営業・企画、McKinsey & Companyで経営コンサルティングを経験した後、2019年4月にTERASSを創業。不動産業界に対する革新的なアプローチを評され、「日本の今年の顔」Forbes100 2022選出。Forbes JAPAN「日本の起業家ランキング 2026」TOP9。
2023年より不動産テック協会 理事、2025年より日本不動産エージェント協会 代表理事。
個人としては3回の不動産購入、2回のフルリノベーション、3回の不動産売却を経験。

TERASSエージェントの公式サイト

取材/瀬戸由美子

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