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数ある情報からの取捨選択がマンション選び成功のカギ
お話を伺ったのは住まい探しのプロTERASS代表取締役社長、江口亮介さん。
今回は、マンション選びを始めるにあたって大切な情報収集です。
とはいえ現代はネットでいくらでも情報が探せ、その内容も玉石混交。
本当に信頼できる情報をどうやってみつけるか、情報の取捨選択は、とても重要なスキルになります。
今回は世間に氾濫する情報とどうやって向き合うか、そのポイントをお話します。
購入予定物件エリアの情報は国や自治体のHPで確認
Q. マンションの資産性を判断する際に重要な「エリア(立地)の価値」。マンションを買おうと考えている街が「今後(開発などで)どう変わるか?」「人口動態(人口の増減など)がどうなるか」といった、未来予想は初心者でも立てられるものでしょうか?
江口さん:「人口動態」と「街の開発計画」は、ご自身でも確認できます。
・人口動態:国や自治体のホームページで、少なくとも市区町村単位や町丁目単位でも確認可能
・開発計画:自治体のホームページなどで、計画の内容や進捗を確認可能
また、希望エリアに詳しいプロの不動産エージェントから情報をもらうことも有力な方法です。
時代は変わっても、やはり「知人からの口コミ」が信頼度高
Q. 理想の物件に出会うために、好みのブランド、信頼できるデベロッパー・施工会社を見分ける方法はありますか?
江口さん:好みのブランドを探すという点においては、 マンションのデザインや特徴的な共用部のつくり方など、ディベロッパーによって性格が異なるので、どのブランドが自分に合うかを知っておくことは大切です。
販売されている物件以外の、そのディベロッパーが手がけた別の既存マンションも見に行ってみるというのもよい方法でしょう。
また、そのブランドのマンションに住んでいる知り合いから評価を聞くことができればいちばんよいですね。
そして「信頼できる業者を選ぶ」という点。これに関しても、やはりいちばん信頼できるのは「知り合いの口コミ」だと思います。
そしてひとつ、よく認識しておくべきことがあります。
新築マンションの場合、営業担当者は「そのマンションを売ることがミッション」の販売担当者であることです。
かれらは「そのマンションを売ることが仕事」なので、あなたがその物件に向いている方かどうかを考慮しながら物件を薦めているのかどうかということは、また別の話になってきます。
ライフプランやマンションに求めてることは人それぞれです。
その物件が他の人とってはよいものでも、自分にとってよいマンションといえるのかどうかは、ご自身の希望やこれからのライフプランによって変わってくるはず。
セールストークに押し切られることなく、自分をよく客観視して判断するということを常に意識しておきましょう。
さまざま情報をインプットして「不動産購入リテラシー」を上げる
Q.SNSや口コミ、不動産サイトの情報があふれていますが、後悔しないマンション選びにおいて最も気をつけるべき、大切なことは何でしょうか?
江口さん:いきなり不動産ポータルサイトの物件問い合わせから入らないことが重要です。
まず、家を買うための心構えや準備を、メディアの記事やYouTubeなどで仕入れておき、「不動産リテラシー」を上げておくこと。
その場合、特定のメディア・チャンネルだけでなく、いろいろ見て自分にしっくりくる考え方を形づくることが大切です。
そして、以下のような「家を買う前の黄金の3STEP」をやっておくことで、必要・不要な情報の取捨選択がしやすくなります。
<家を買う前の黄金の3STEP>
STEP1:家を買う理由を明確にする。
STEP2:ライフプランを立てる。
STEP3:条件を「絶対必要」と「あったらいいな」にわけて作る。
これを土台にして、信頼できる不動産エージェントや仲介業者と話し合いましょう。
この3ステップを経て、ようやくこれからご紹介する「STEP4:物件見学」そして「STEP5:ローン検討」へと進みます。
いうまでもなく、家は大きな買い物です。
自分が納得し、「よい物件を買うことができた」と思えることが大切。
納得がいくまでしっかり調べて、いろいろな物件を見て、後悔しない家を手に入れてください。
株式会社TERASS 創業者・代表取締役社長
慶應義塾大学経済学部卒。リクルートでSUUMOの営業・企画、McKinsey & Companyで経営コンサルティングを経験した後、2019年4月にTERASSを創業。不動産業界に対する革新的なアプローチを評され、「日本の今年の顔」Forbes100 2022選出。Forbes JAPAN「日本の起業家ランキング 2026」TOP9。
2023年より不動産テック協会 理事、2025年より日本不動産エージェント協会 代表理事。
個人としては3回の不動産購入、2回のフルリノベーション、3回の不動産売却を経験。
取材/瀬戸由美子



















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