もう大人の私たちだからこそ、必要な場では的確な英語を使えるようにしたい。学生時代とは違う、効果のある学び方を英語コーチの西真理子先生がレクチャー。
そもそも「英語が話せる」ってどんな状態?
頭で考えてから、英語が口から出るまでの時間が短くなること!
「レッスンをしていて多いのが、私が英語で質問をすると、答えが戻るまでに、かなりの時間がかかる事態。英語が話せるというのは、自分の考えが口に出てくるまでの流れがスムーズな状態を指します。脳内からアウトプットへの速度が上がれば上がるほど、英語ができる、ということに。そこを目指しましょう」
「英語を話す」を二つに分けて考えよう
「日本人が英語を話すというと、“どう話すか”に主眼を置きがちですが、大事なのは話の中身。日本人同士の会話と同じです。『昨日何食べました?』みたいなやりとりだけだと盛り上がりも深まりもないまま、時間が過ぎますよね。貿易関係の仕事をしているなら貿易の話、自分の好きな趣味の話など、会話のネタ帳を英語で作ってみましょう。ネタ帳をもとに、相手と話を深掘りしていく=英語を話す力がつくことだと思います」
受け身ではなく、「主体性」が上達のコツ!
書き写す
「英語のテキストを使い、主語、副詞など英語独特の構造を意識しながら英文を繰り返し書き写し、体に覚え込ませます」
音読
「アプリ内の好きな1フレーズなど、短い文章を毎朝口に出す。声にし、聞くことで英語を脳に刷り込ませます」
シャドーイング
「動画などの音声を聞き、復唱する方法。聞くと話すを同時に行うのは難しいので、テキストや字幕を併用しても◎」
同じ文章・フレーズをひたすら繰り返して!
「優先したいのは音読と書き写し。音読は、短いフレーズを声に出して。単語アプリの一文でもいいですよ。書き写しはNHKのテキストが使いやすいです。余裕が出てきたらシャドーイングや、テキストを併用したオーバーラッピングで復唱。どれも毎日10分でいいので、同じフレーズを繰り返し、英語の構造やリズムをしみ込ませましょう!」
西真理子先生
英語コーチ。国際基督教大学教養学部卒業。留学や海外経験ゼロから英語力を高めて、外資系企業で役員秘書などを経験。著書『決定版「英語を話せる人」と「挫折する人」の習慣』が好評発売中。
取材・原文/石井絵里 ※BAILA2023年2・3月合併号掲載