美肌になれて、免疫力アップも目指せると話題のお漬物。とくにぬか漬けは、腸に届きやすい植物性乳酸菌をたっぷり含み、野菜の食物繊維やビタミンも取れて、キレイの素を作ってくれる頼れる存在。旬の野菜を使った基本のぬか漬け6点をご紹介します。
教えてくれたのは…
料理家・井澤由美子
手軽に作れて、美味しくて、内側からキレイになれるレシピが人気の料理家。世界の発酵食・保存食作りをライフワークとし体に良い手作りの奥深さを伝えている。
「レモン塩」や「乳酸キャベツ」の火付け役。著書『体がよろこぶお漬物』(誠文堂新光社)は常備しておきたい名書。
ぬか床の作り方
●材料
保存容器(4.0L)…塩分が多いため、アルミ製や鉄製の容器は避ける。
生ぬか(または炒りぬか)…1kg※生ぬかは新鮮なものを使用※
塩…140~150g
しょうがの薄切り…2~3枚
にんにくの薄切り…2~3枚
赤唐辛子(種を除く)…2本
昆布(5cm角)
捨て漬けの端野菜(大根のヘタ、キャベツの外葉、にんじんの皮など)…適量
●作り方
①鍋に水4カップ(800cc)を沸騰させ、塩を加えてよく混ぜる。そのまま冷ます。
②ぬかに1を加える。
③ぬかにしょうが、にんにく、赤唐辛子、昆布をいれて混ぜ、さらに捨て漬け野菜をそのままぬかに埋め込む。
※捨て漬けの端野菜は1~2日で取り替える※
④ぬかの表面を平らにならし、カビの原因となる容器の縁にのこったぬかを布巾できれいに拭いて、ふたをして冷暗所に置く。朝と晩の2回かきまぜて発酵を促すとよく、1週間~10日ほどするとなめらかなぬかの完成。
※野菜の水分によってぬかがゆるんだら、ぬかやぬかみそからし(市販品)を適量加える。発酵させてから冷蔵庫へ。
「夏のぬか床は、室内の温度があがるので、冷蔵庫にいれて管理するのがおすすめです。ただし、冷蔵庫に入れると発酵がスローダウンするので、ぬか床がしっかりと熟成してから冷蔵庫へ入れましょう。1日に1回かき混ぜれば、乳酸菌や酵母のバランスが良くなり表面のカビ防止にもなるので忘れずに。」(井澤由先生)
1.きゅうりのぬか漬け
きゅうりは、ぬか漬けの定番。きゅうりは利尿作用があると言われ、熱のこもった体を冷ましてくれるので夏にぴったり。浅漬けで食感を楽しんだ後、酸味の出てきた古漬けは冷やし茶漬けにして食べるのがおすすめ。
●材料
きゅうり…5本
塩…大さじ1
●作り方
①きゅうりのヘタ先を包丁で少し落とす。
②手に塩を取り、きゅうりを揉むようにして上下こする。
③ぬか床にいれて半日~一晩漬ける。
2.オクラのぬか漬け
腸をきれいにしてくれるオクラのぬか漬けは、便秘解消にぴったり。オクラに含まれる「ガラクタン」、「アラバン」、「ペクチン」などの食物繊維が、腸内の老廃物や糖分を包み込んで、排出してくれます。
●材料
オクラ…1パック(ネット入り)
塩…大さじ1
●作り方
①オクラが入っているネットの上から塩をふり、手で揉むようにしてする合わせる。
②水洗いした後、水気を拭き、1~2日漬ければ完成
3.ミョウガのぬか漬け
ミョウガは、血行促進の効果があるので夏の冷房による冷え対策にぴったり。またムクミを取ってくれるカリウムも含まれるのでダイエット効果も期待できます。シャキシャキとした食感と香りが箸休めになる、おつな一品!
●材料
みょうが…適量
●作り方
①好きな分量のミョウガを丸ごと、半日ほどぬか床に漬けて完成
4.かぼちゃのぬか漬け
かぼちゃは、美肌になれる食材。かぼちゃに含まれる抗酸化ビタミンと善玉菌、ぬかの乳酸菌が相まって腸内環境を整えるだけでなく、肌のビタミンも補ってくれる!甘さがあるので、ぬか漬けが苦手な人でも食べやすいはず。
●材料
かぼちゃ…適量
●作り方
①かぼちゃの種とワタを除き、皮ごとふんわりとラップをかけて電子レンジで加熱(4分の1個当たり、600wで約2分)する。
②ラップを外してぬか床に入れ、半日~1日漬ける。
※生の場合は2~3日漬ける
5.グリーンアスパラガスのぬか漬け
アスパラ特有の「アスパラギン酸」は、新陳代謝をあげてくれるので、疲労回復に効果的。朝漬けて夕方たべるくらいが、食感も残っておいしい。
●材料
グリーンアスパラガス…適量
●作り方
①アスパラガスの固い根元部分を包丁やピーラーで削る。
②半日ほどぬか床に漬けて完成。
6.セロリのぬか漬け
栄養価が高いことで知られるセロリは、ビタミン豊富で美肌効果抜群。ぬか漬けにすることで、セロリ独特の臭いもとれ、甘みが増すのでセロリが苦手でも挑戦しやすい!
●材料
セロリ…適量
●作り方
①セロリは洗って筋をとり、水気を拭く。
②そのまま漬けて、1~2日で完成。
【Pick up!】井澤真由美先生おすすめ ぬか床
「ぬか床作りにハードルを感じてしまう方は、市販のものでも大丈夫。私のおすすめはお取り寄せできる『蔵出し酵母の仕込みぬか床 ¥1500/第一酵母株式会社』。みかんやりんごを酵母発酵させたものを加えているのでフルーティーな風味で食べやすいですよ。」(井澤)
ぬか床さえ作ってしまえば、あとは食材を漬けるだけのぬか漬け、きっと作り出したらハマってしまうはず!おうちで手軽にできるので、ぜひ色んな食材を漬けてマイぬか床を楽しんでみて。
もっと、お漬物のレシピを知りたい人はゲットしてみて!
『体がよろこぶお漬物』(誠文堂新光社)
料理家・井澤真由美先生著書のお漬物の指南書。春夏秋冬に分けて、漬け方からアレンジレシピまで一年中ずっとお漬物が楽しめる!電子書籍版も発売中。
取材・文/高橋夏果 監修/井澤真由美