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女医が教える、30代が気をつけるべき婦人科系の病気10

30代になると増え始めるのが婦人科系の病気。放っておくと、不妊を招いたりするものもあるので注意が必要。そこで、気をつけるべき10の病気について、婦人科医の松村圭子先生に伺った。

女医が教える、30代が気をつけるべき婦人科系の病気10

ANN PATCHANAN/shutterstock

1:子宮筋腫

「子宮筋腫は、子宮にできる良性の腫瘍。30代後半以降にかかる人が増え、成人女性の3人に1人は筋腫もちとも言われています。大きさは、1cm程度から大人の頭のものまであり、できる場所は、子宮の外側、子宮の筋肉内、子宮の内側とさまざま。原因には、女性ホルモンのエストロゲンが関わっているとされています。おもな症状は、生理の経血量が増えたり、生理がダラダラと続いたり、ひどい生理痛などです。良性の腫瘍なので、症状がひどくなければ経過観察をしますが、生活に支障をきたす場合は治療をします。治療法は、低用量ピルなどのホルモン療法や、手術などがあり、どの治療法を選ぶかは筋腫のタイプや大きさや、妊娠を希望しているかどうかなどによって異なるので、信頼できる医者を選んで相談することが大切」(松村先生)

2:子宮内膜症

「子宮内膜に似た組織が、卵巣や腹膜など子宮以外の場所で発育し、生理周期に合わせてその場所で増殖と剥離を繰り返すのが子宮内膜症。20〜30代から増え始め、ひどい生理痛や、性交痛、排便痛などが起きるのが特徴です。原因ははっきりとは解明されていませんが、エストロゲンが多い体内環境で起こりやすいと言われています。治療法は、低用量ピルなどのホルモン療法や、手術などがあります。こちらも症状や妊娠を希望しているかどうかによって方法は変わります。卵巣や卵管周囲で子宮内膜症が起きると不妊を招くことがあるので、ひどい生理痛がある人は、早めに婦人科で検査を受けて」

3:子宮頚がん

「子宮頸がんは子宮の入り口の子宮頸部に発生する、20〜30代に最も多く見られるがんです。原因は、性交渉によるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染です。進行すると不正出血や、普段と違うおりものの増加、腰痛や腹痛などの症状が出ますが、初期にはほとんど無症状で、気づかないうちに進行していることがあるので危険。初期の段階で見つけることができれば、子宮頸部の一部を切除する手術でほぼ完治し、命も子宮も守ることができます。でも進行すると子宮を摘出しなければいけなくなったり、放射線治療や抗がん治療が必要になったり、命を失うリスクも高まります。ですから普段から定期的に婦人科検診を受けることが重要です」

4:乳がん

「乳がんは乳腺にできる悪性腫瘍で、現在、日本人女性のがんで罹患率1位。原因はわかっていませんが、欧米型の食事や肥満、エストロゲンも関与しているとされているほか、遺伝もリスク要因。乳がんの罹患は、40代後半にピークを迎え、20〜30代でかかる場合は遺伝による場合がほとんどです。主に手術やホルモン療法などで治療をしますが、初期段階で発見し、手術でがんを切除すれば約9割が治ります。逆に放っておくと転移が進み、命を失う危険が高まるので、早期発見、早期治療が重要。定期的に乳がん検診を受けること。また、乳がんは唯一、自分で触って見つけられるがんなので、普段から胸を触ってセルフチェックを。乳がんのしこりは、硬くゴツゴツしていて位置が動かないのが特徴です。また、くぼみができたり、皮膚が引きつれていたり、乳首から血の混じった分泌物がある場合も。鏡を見ながらこまめにチェックを」

5:卵巣嚢腫

「卵巣嚢腫は、卵巣にできる袋状の腫瘍で、袋の中に、水のようなものがたまる場合を漿液性嚢胞腺腫しょうえきせいのうほうせんしゅ、ゼリー状のものがたまる場合を粘液性嚢胞腺腫、皮膚や毛髪、体のほかの部位の組織がたまる場合を皮様嚢腫と言います。特に20〜30代の女性に多いのが皮様嚢腫です。いずれも初期は症状がありませんが、嚢腫が大きくなってくるとお腹が張ったり、下腹部痛が起きます。無症状で、悪性の可能性がなければ経過観察をしますが、大きくなったり、症状がひどければ手術で治療をします。また、卵巣嚢腫は、大きくなると嚢腫が捻転を起こし、急激な下腹部痛が起こることがあり、この場合も手術で嚢腫を摘出します」

6:子宮腺筋症

「子宮内膜に似た組織が子宮の筋層内にできる病気。子宮内膜症は子宮以外の部位にできますが、子宮腺筋症は子宮にできます。子宮全体が腫れて大きくなるので、それに伴って、ひどい生理痛が起きたり、生理の経血量が多くなったりします。30代後半から40代以降に増え、原因ははっきりとは解明されていませんが、エストロゲンが関与していると考えられています。治療は、ピルなどのホルモン剤で進行を抑えます。症状が重い場合は、手術を行うこともあります」

7:乳腺症

「乳房全体が張ったり、痛みが生じたり、しこりができたりするのが乳腺症。30〜40代の女性に多く見られます。女性ホルモンのバランスの変化によって生じ、生理前や生理中などに症状が起きやすく、生理後は治まります。良性なので、治療の必要はありませんが、痛みがひどい場合は、鎮痛剤など対症療法を行います。また、ピルでホルモンの変動を抑える場合も。乳腺症ががん化することはありませんが、しこりがある場合は、乳がんの可能性もあるので、まずは検査を受けましょう」

8:カンジダ膣炎

「外陰部にかゆみや腫れがあったり、白くポロポロとたおりものが出たりするのがカンジダ膣炎。膣内にいるカンジダ・アルビカンスというカビの一種によって膣に炎症が起きる病気です。カンジダは普段、膣内ではおとなしくしているのですが、病気や疲れなどで体の抵抗力が下がったときに増殖し、炎症を起こすのです。治療は、膣を洗浄して膣内に抗真菌剤を入れたり、外陰部に外用剤を塗り、これでかゆみは治まります。ただ、完治するまで1〜2週間ほどかかり、かゆみが治まったからといって薬をやめると症状がぶり返すので、必ず医師に言われた期間は治療を続けること」

9:クラミジア

「クラミジアは、セックスで感染する性感染症の1種で、20代など若い世代に多く見られます。子宮の入り口で炎症が起きますが、女性の場合、8割は初期症状がなく、あったとしても水っぽいおりものが増える程度。そのため気づかずに、別の相手に感染させてしまうことも。男性の場合は、膿のような分泌物が出るといった症状が出やすいのですが、軽度だと気づかず移されてしまうことがあります。クラミジアに感染すると自然には治らず、放置すると菌が子宮からお腹に入り、腹膜炎を起こしたり、不妊を招くこともあるので注意。パートナーと一緒に治療をすることが大切で、抗生物質を医師に言われた期間服用し、3週間後に陰性であることを必ず確認しましょう」

10:性器ヘルペス

「こちらもセックスで感染する性感染症。ヘルペスウイルスが原因で、最初に感染したときに最も症状が重く、性器に強い痛みや水ぶくれや潰瘍ができ、歩けなくなるほど痛むことも。1度感染するとずっと体内に住み着き、抵抗力が落ちたときに再発します。このときは症状は弱めです。抗ウイルス剤の内服か外用で治療をしますが、完治はしないので、再発しないよう体の抵抗力を高めることが大事です」

取材・文/和田美穂 構成/渡辺敦子〈BAILA〉

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