読者から寄せられた「生理痛」に関する素朴な疑問に、産婦人科医の高尾美穂先生が回答。毎月のつらい生理痛の悩みについて原因や対策をご紹介します。
イーク表参道副院長 高尾美穂先生
産婦人科医、医学博士。産婦人科医として診療にあたるほか、ヨガドクターとしても活躍。著書は『超かんたんヨガで若返りが止まらない!』(世界文化社)。
お悩み1 若いころは痛みを感じなかったけれど、ここ最近、急に痛みが激しくなりました。加齢と生理痛は関係ありますか?(35歳・金融)
A 35歳以降は生理痛は軽くなるのが自然。痛みが激しくなってきたなら病気の可能性大
35歳を過ぎたころから子宮内膜をつくる女性ホルモンの量が減るぶん、生理痛も軽くなっていくのが自然な流れです。それなのに痛みが強くなってきたなら子宮内膜症や子宮筋腫の可能性が。30代半ばから増える病気なので早めに受診を。
お悩み2 月によって痛みに差があります(32歳・サービス業)
A 体調などによって痛みの程度が変わることも
よく、“右からの排卵のときは生理痛がひどく、左からのときは軽い”などと言う人もいますが、排卵に左右の周期性はないので関係ありません。体調などによって月により痛みの程度も変わるためです。
体調だけでなく、その月のメンタル状態によっても痛みの感じ方が変わる場合も
お悩み3 30歳を超えてから、経血量が少なくなってきました。これは閉経に近づいているのでしょうか?(33歳・マーケティング)
A 自然な流れではありますが、無排卵の可能性もゼロではない
加齢とともに経血量が減っていくのは自然なことですが、30代前半ではまだ減りにくいので、減ってきたなら無排卵の可能性が。入浴中など気づかないうちに経血が出ていった可能性もありますが、経血量の減少が続くなら婦人科へ。
お悩み4 生理の重さと更年期症状の重さは比例しますか?今から心配です(36歳・教育関係)
A まったく関係ありません!!
生理の重さと更年期症状の重さは比例しません。更年期の症状は、きまじめな性格の人や、子どもの独立や介護をしていた親との死別など何らかの喪失体験が重なった場合などに重くなりやすい傾向があるようです。
お悩み5 痛みがひどいとき、薬以外で何かやわらげる方法は?(31歳・メーカー事務)
A 骨盤まわりを温めることで改善する人も多いようです
骨盤まわりなどを温めることで痛みが緩和する人もいますし、ストレッチやヨガなどの軽い運動で骨盤内の血流をよくすることで楽になる人もいるので、試してみるのもよいと思います。
蒸気でおなかや腰を温める温熱シート。めぐりズム蒸気の温熱シート下着の内側面に貼るタイプ 5枚入り¥475(編集部調べ)/花王
遠赤外線が練り込まれた素材を使用。まろやか腹巻パンツ¥6000/ピュビケア
お悩み6 鎮痛剤は飲めば飲むほど効かなくなりませんか?(34歳・事務)
A 市販の鎮痛剤で耐性ができることはまずないと考えてOK
市販の鎮痛剤には、飲み続けた場合に量を増やさないと効かなくなるような成分は入っていません。効果もそこまで長く続くものではなく、すぐ体外に出ていくので、1回の生理期間に続けて飲んでも問題はありません。
プロスタグランジンを抑える成分を配合した鎮痛剤。ロキソニンS 12錠¥698(第1 類医薬品)/第一三共ヘルスケア
プロスタグランジンを抑える成分のほか、胃粘膜を保護する成分も配合。ロキソニンS プラス 12錠 ¥698(第1 類医薬品)/第一三共ヘルスケア
お悩み7 運動習慣は生理痛をやわらげるのにいいんですか?(34歳・メーカー人事)
A 自分の体が楽になると感じるなら行いましょう
生理中に無理に運動をする必要はありません。運動をすることで体が楽になるなら行ってOK。生理の後半に生じる重だるさや冷えには、ヨガをすると骨盤内の血流がよくなり、症状が楽になる人も多いようです。
お悩み8 低用量ピルで生理を軽くするのは体に負担なのでは?(33歳・客室乗務員)
A 生理を無理に止めるわけではなく、内膜を薄くするので体への負担は少ないです
低用量ピル=生理を無理に止めると思いがちですが、服用すると排卵が起こらないので子宮内膜が厚くならず、経血が減って生理が軽くなるだけで、無理に止めるのではありません。月経困難症や子宮内膜症への効果は認められていて安全です。
お悩み9 低用量ピルを服用してもめまいやだるさ、眠気が改善されません(29歳・アパレル)
A まずは夜にしっかり眠ることが大切
ピルを飲んでもめまいやだるさ、眠気が改善されない場合は、睡眠時間が不足している可能性が高いです。まずは充分な睡眠時間を確保し、しっかりと寝るようにしましょう。
お悩み10 仕事中など、痛みをすぐに治したいときにできることは?(32歳・マスコミ系)
A いちばん即効性があるのは座薬です
即効性があるのは座薬なので、婦人科で処方してもらっておき、急な痛みをすぐに抑えたいときに使うとよいでしょう。また、重要な仕事と生理が重なるときは前もって鎮痛剤を飲んでおくのがおすすめ。
イラスト/黒猫まな子 取材・原文/和田美穂 構成/田畑紫陽子〈BAILA〉 ※BAILA2020年12月号掲載
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